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異世界の国々が驚いた異界国家日本は本当にすごーいデス~ネ。  作者: 伊達教宗
第22章 アースティア世界の分水岐路っ!東京サミット開幕っ!!!1
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275話 会議は踊るっ?されど進まずっ?けれどもみんな集まれば、其処はお祭り騒ぎの東京サミットっ!! 22

 アースティア暦 1000年・西暦2030年・8月14日・午後20時54分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸東側地方・西太平洋地域・日本列島・日本国・関東地方・東京都・千代田区・皇居・豊明殿・天皇陛下・日本国政府主催・東京サミット開催式典祭・国際交流晩餐会場にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



東京サミットの前夜祭たる東京サミット開催式典祭・国際交流晩餐会は、まだまだ続く。


 そんな晩餐会を手伝った中小企業を経営者である人物たちが、晩餐会の最後を見届けるべく、晩餐会場で仕上げを見守って居た。


「・・・・・これで本当に良かったのか?」


「これは成功だろうな。来賓たちの評判も良さそうだ。みんな楽しそうにパーティーの料理酒を嗜んで居るしな。」


「良くやってくれた五郎。これで日本政府や各国政府のお偉いさんたちとの仕事も、より一層やり易く成るだろう。」と、ビジネススーツ姿の中年層の男二人が、幅広くビッフェ・バイキング・パーティー形式に提供をされて居る料理を楽しんで居る光景を目の当たりにして、この仕事が上手く行ったと確信し合って居た。



 その二人とは?


 一人は、東京都・江東区内の某所に個人事務所を構えながら、様々な顧客を相手取って商売に励む事で有名な個人輸入雑貨代理店を営んで居る重松五郎である。


 年齢は52歳で、東京都江東区で、個人輸入雑貨代理店・重松輸入雑貨商会の経営者だ。


 身長が180センチと背の高く、チョッと怖い感じのする人物だか、根は至って真面目で、穏やかな人物である。


 今現在は顧客に頼まれた物なら何でも取り扱う輸入雑貨代理店として好評で有る事から、その人脈網は多岐にわたって居るが、一年を通して自分の経営して居る事務所に、無茶な注文ばかりが来る事が頭を悩ませて居る。


 日本が時空転移後は、彼の人脈網の6割が消失してしまう事と得意先が半分に減ってしまう経営危機に陥るが、日本政府と交援省からの依頼で、フローレイティア輸送商船商会から日本国製の品物を買い付けたいと要望を見事にこなす商才を披露した。



 しかしながら、そんな彼にも仕事の時とは別の顔を持って居り、それは仕事の合間にする趣味の食べ歩きの時だけ、メニューに迷う優柔不断な性格な所も有る人物で、実は下戸でお酒が飲めず、その強面の顔付きから、お酒に強いと良く誤解されてしまう一面を持ち合わせて居る。



 もう一人は、鳴滝浩治と言って、年齢は52歳で、重松五郎の古くから付き合いの有る腐れ縁の同業者の中高年の男で、個人輸入雑貨代理店・鳴滝カンパニー社長でも在る。


 偶に五郎に仕事を振ってくれるのだが、それが何時も何時も無茶苦茶な事ばかりで、困って居るらしいが、同時に、この業界は持ちつ持たれつの関係だった為に、やれやれと思いながらも取り引きを続けて居る。


 万が一、個人業で誰かが倒れれば、そのやり掛けの仕事での未処理や直ぐにやって欲しい依頼内容が別の誰かへと転がり込んで来る事に成るで、ネットワークを持った者達同士は、互いに協力し合う事が多いからだった。


 今回の晩餐会料理を手伝うと言った一件は、日本政府と宮内庁、それに外務省と交援省と言った省庁からの依頼であった。



 それは鳴滝は何故か様々な方面にコネクションを持って居ると言うやり手である為で、以前にもシェスカのフローレイティア輸送商船商会との取り引きの話の仲介や買付を日本政府と経産省経由で請け負って、大成功を収めて見せた実績が買われた為であった。


「単に趣味で、仕事先の美味い物の食べ歩きをして来た結果なんだなぁ~」と呟く五郎。


「それで構わん。見て見ろっ!天皇陛下が博多一福堂の豚骨ラーメンを喜んで食されて居られる。」


「これで家みたいな中小企業に過ぎない、何でも屋モドキの個人輸入雑貨代理店が、博多一福堂を始め、様々な業界とも取り引きがやり易く成るってもんさ。」



「そんな物かねぇ~?」


 五郎もまさか自分自身の人生に措いて、天皇陛下と挨拶をすると思わなかった。


 何せ、鳴滝の下請けで請け負った仕事で、何時もの如く何でも屋モドキの仕事を引き受けて来たらしく。


 宮中晩餐会へと招待を受ける事に成る処か、天皇陛下と挨拶を交わす様な事に成るとは予想外の出来事に驚くばかりであった。


 そんな雑談をして居る二人の背後から、藍色を基調としたワンピースドレスを着込んだ異国人が現れる。


「もしかして・・・・五郎さん?」


「?!」と五郎は、背後を振り返って見ると、其処にはスラリとした細いスタイルと銀髪のショートカットで、凛々しい顔立ちをして居る地球人から見れば、一目で異世界人と分かる様な顔立ちをして居る女性が、見知った顔を見つけて速足で駆け寄って来た。


「リゼットさん?どうして此処に・・・・って、ああ・・・確か貴女も、この宮中晩餐会に招待をされて居ましたね。」


「来賓者リストの書類で、貴女の名前が有ったの見かけて居ましたが、特にお会いする事も無いだろうと、今まで忘れて居ました。」


「うふふ、そうなんですか?五郎さんらしいですね。でも確か・・・五郎さんの名前は無かった筈ですよね?」と、宮中晩餐会に参加する者ならば、誰もが目にする事にも成って居る。


 誰が来るのかが書かれて居る招待者リスト表を事前に、目を賭して居たリゼット。



「俺と此処に居る鳴滝は、スタッフ兼特別招待枠なんで、後片付けまで自由気ままなんですよ。」


「鳴滝さん?ああ、貴方が個人輸入雑貨代理店・鳴滝カンパニー社長の?」とリゼットは、経産省経由で新潟県の産物を買い付ける際に紹介を受けた人物の元締めと成って居た人物である事を思い出す。


「鳴滝浩治です。貴女がフローレイティア輸送商船商会・フローレイティア第二商船艦隊の商隊長・リゼット・ダッカーヒルンさんですね?」


「はい。家のお嬢様とフローレイティア輸送商船商会グループがお世話に成って居ります。」


「五郎さんとは、新潟での一件以来、様々なお付き合いをさせて頂き、大変お世話に成って居ります。」と挨拶を交わすリゼット。


「おい、五郎。お前も隅には置けないな。以前に宮野平のトラック運送会社の社長をして居る井村美咲さんも、また五郎と商談がしたいと言われて居たが、あの人よりも若い女性とはね・・・・・」とジト目で、五郎を見る鳴滝。


「おいおい、揶揄うのはよしてくれよな。本当に井村さんとは何でもないんだ。」


「まぁ、中学生の娘さんが誕生日プレゼントの化粧台を喜んでくれたと言っては居たが、その後は、本当に何にも無いんだよ。」と五郎は、自分自身には女性関係を持つ様な相手は居ないと弁明する。


 因みに井村美咲と言うのは、以前に五郎が請け負った仕事で、宮野平のトラック運送会社の社長をして居る人物で、38歳くらいのシングルマザーだった人物。


 離婚歴有りだが、モデル芸能人並みの容姿とボデイスタイルを持った、力仕事と長距離ドライブと言う男性でもキツイ仕事でも有るトラックドライバーで、バリバリと働く、素晴らしい女性であった。


 その時に請け負った仕事と言うのは、中学生の娘さんが誕生日プレゼントの化粧台をプレゼントとすると言うもので、五郎との商談の最中に何やら意味深な事ばかり言って居たが、社員の女性の一人が「社長、その人・・・無理よ」と言って居たらしい。


 そう、五郎みたいな性格の人物と言うのは、ハッキリと言わないと返事を貰えない朴念仁だからである。


 そんな訳で、井村美咲さんは、空振り三振に終わってしまうのであった。


 更に付け加えるの成らば、五郎と言うのは、結婚や店を構えることに付いては「守るものが増えて人生が重たくなる」として敬遠して居る。


 その原因と成ったのは、雑貨商としての目利きや人脈を広げ、商人としての腕を磨くべく、バリに遊学して居た頃に遡り、今現在は大女優として名高い人物とお付き合いをして居たが、たった一年で破局。


 理由は相手の女性を想って、女優か結婚して日本で店の手伝いをすると言う選択を考えた際に、相手の女性は女優を諦めると言い掛け所に、諦めたらいけないと五郎が背中を押した結果・・・・・互いに円満に別れた事が原因である。


 それ以来、五郎は恋愛よりも仕事で、事務所と倉庫以外の不動産を持たないスタイルのビジネスをする様に成ったのだった。


「何のお話ですか?」


「いえいえ、この仕事、宮中晩餐会の手伝いが上手く行って良かったと、言って居た所なんですよ。」と誤魔化す五郎。


 女性関係の事で、あらぬ誤解をされるのも困るからであった。


「どんな仕事だったんですか?」


「それはですね。俺が日本各地を食べ歩いた経験を活かして、美味しい物を宮中晩餐会で出す為に、プロデュースすることなんですよ。」


「へぇー、と言う事は、此処に在る料理は五郎さんの紹介も有るんですね?」


「そうですね、全てでは無いんですけどね。」


「だったら、私にも五郎さんのお勧めを紹介してください。」と言って、リゼットは五郎の腕を掴むと、グイグイと軍人としての腕力を活かして鳴滝の元から連れ去ってしまった。



「ふっ、五郎。お前もそろそろ年貢の納め時だな」と言って皮肉る鳴滝は、二人の事を見送るのであった。


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