263話 会議は踊るっ?されど進まずっ?けれどもみんな集まれば、其処はお祭り騒ぎの東京サミットっ!! 10
アースティア暦 1000年・西暦2030年・8月14日・午後18時09分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸東側地方・西太平洋地域・日本列島・日本国・関東地方・東京都・千代田区・皇居・豊明殿にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
東京サミットの開催に合わせて、アースティア世界国家群と地球系国家群から来日した国家元首と使節団達を皇居に招き、宮中晩餐会が模様される。
天皇陛下を始めとする皇族の方々と安元総理に加え、諏訪部外務大臣、そして場違いにも程があると愚痴って居る高見竜史交援省大臣が、晩餐会に招待された各国の要人を出迎えるべく、豊明殿の玄関口にて出迎え居た。
ミンフィル王国を盟主代表国として、ミンフィル王国東南諸国同盟諸国と言う一大勢力圏を築いて居るミンフィル王国とユーゴ・ラーシルズ・ミンフィル国王。
その代表団一行であるミンフィル王国・日本国平和外交使節団一行の面々を見送ると、続いて現れたのは、ミンフィル王国東南諸国同盟諸国の国々の国家元首とセラルーノ王国・日本国平和外交使節団であった。
その構成国家の一つであるセラルーノ王国は、ミンフィル王国の南西部に在るセラルーノ半島地方の東側沿岸一帯を統治して居る王政国家で、そのルーツに当たるイルビオ・サハリンラード王を祖とするセラルーノ王国の第二王朝が統治する王制国家でも有る国家。
セラルーノ王国が統治下に置かれて居る国土の特徴として、東にアギュウスト海、西にセラルーノ森林地帯、西国境にはシャルル川と自然豊かな地域を誇る土地。
アースティア世界に措いて、典型的な小国であり、軍事力もそれ程高くない。
しかしながら、その主力兵数は7千人であり、何れの将兵達も士気旺盛で、やる気も練度も十分である。
セラルーノ王国軍の主兵力の殆んどが歩兵ではあるが、その中には水軍・水竜師団併せて2千人と騎馬隊千人を保有して居り、軍事力の陣容としては、アースティア世界に措いての実力としては、まあまあな軍事力を誇って居る。
西隣国のバジリアナ王国とは親戚筋の関係で、両国は元々一つだったらしく、分裂の理由は、何方も300年前の跡目争いの際に、家臣同士のいざこざで、嫡男である本家であるサハリンラード家を正当だとする一派と、その妹である長女とその婿であるファラオ・バジリアーナ公爵家を跡目にしたい一派に別れて内戦、遂には西と東に別れて国家が分裂してしまった。
分裂した両国は、本家筋を国土擦り減らしてしまって居り、国土分裂をした本家王家が治めて居るセラルーノ王国の名はそのままだが、西のファラオ・バジリアーナ公爵家は、分捕った土地の名前を取って、新国家バジリアナ王国と名乗り、今現在に至って居るのである。
そんなセラルーノ王国使節団一行の面々が、宮中晩餐会へと参加するべく来訪して来て居た。
それは以下の通りと成って居た。
イザーク・サハリンラード・セラルーノ国王
アースティア大戦と言う戦乱の世に在って、争いを好まぬ平和主義者であり、専守防衛こそが戦争を減らす手段と考えて居るアースティア世界に措いて稀有で珍しい国王。
内政主導の民政を敷き、国民からの絶大な信頼を勝ち得つつも、先祖の言う事を守り、正当王家の地位を巡って争って居るバジリアナ王国と如何したら和平に持ち込めるのかを模索して居る。
8歳も年下の妹であるラピリオス・サハリンラードも度々口にするほどの好青年で、ラピスが本当の意味で恋をするまで、結婚するならお兄様かお兄様の様なお人が良いと言う程の好青年振り。
ラピリオス・サハリンラード・セラルーノ王国・第一王女。
ミンフィル王国の同盟国でミンフィル王国東南諸国同盟に加盟して居るセラルーノ王国の第一王女。
幼い時にコヨミ皇国に幾度も渡海した際に、紅葉と出会い、其処で知己を得た親友達と供に紅花園の誓いを立て居る。
自立した落ち着きがある性格で、自立した落ち着きがある性格と清楚で爽やかな感じの美少女と言った感じのある人物だが、そんな彼女は、セラルーノ王国の第一王女にして、王位継承権は第二位に在る王族でもある。
水竜・アクアドラゴンの騎手としても槍術騎士としても一流の腕前で、戦では一軍を率いて戦う才も持ち合わせている才女・・・・・・と言うより少々お転婆気質があるとも言える王女様である。
ユーゴとは、その父親であるザンラマン・ラーシルを介しての繋がりがあり、ラピス自身が幼い時に収穫祭でユーゴの父親に抱き上げて貰った思い出と、セラルーノ王国として隣国との戦で必要な戦力として、ザンラマン率いるラーシル傭兵団を雇い入れた事に由るビジネス上の繋がりが有った。
また、幼い時に、コヨミ皇国に幾度も渡海した際に、紅葉とその達とも出会い、其処で知己を得た親友達と供に紅花園の誓いを立て居るメンバーの一人でもあった。
まぁ、そんな感じなので、多少は問題児の一人とも言え、 ラピスも紅葉達と同じく癖が強い個性的な部分が在り、その部分とは魔法科高校生の兄妹の二人も真っ青な重度のブラコンでもあった。
セラルーノ王国閣僚幹部大臣・官僚・在日本国・セラルーノ王国大使以下20名の使節団一行代表招待客。
セラルーノ国王であるイザーク・サハリンラード・セラルーノ国王は、セラルーノ王家よりも歴史的に古い家柄である日本国の天皇皇后両陛下らに対して、最大級の礼儀作法を取って挨拶を交わす。
また反対に象徴天皇制の国家元首として、出迎えに参列して居た、天皇陛下と皇后陛下らも、歳若いイザーク国王と丁寧な挨拶を交わし、軽く談笑する。
同じくセラルーノ王家の若き王女であり、幼い時にコヨミ皇国に幾度も渡海した際に、紅葉と出会い、其処で知己を得た親友達と供に紅花園の誓いを立て居る一人でもあるラピリオス・サハリンラードこと、愛称・ラピスが、兄であるイザークと同じく。
日本国の天皇皇后両陛下らに対して、最大級の礼儀作法を取って挨拶を交わす。
また反対に象徴天皇制の国家元首として、出迎えに参列して居た、天皇陛下と皇后陛下らも、歳若く。
黙って居れば、凛として咲く花の如く佇まいの有る風貌の顔付きを持った、ラピスと丁寧な挨拶を交わし、軽く談笑する。
東京サミットへと参加をしにやって来たセラルーノ王国・日本国平和外交使節団の一行等をまじかに見える位置に、カメラを構えて居る朝日奈放送のテレビ中継カメラと、女性ニュースレポーターは、そんな様子をレポートする。
「今度は・・・ユーラシナ大陸東南部・レノア地方東部地域の半島国家で、ミンフィル王国の南西部に在るセラルーノ半島地方の東側沿岸一帯を統治して居る王政国家で、覇権主義国家・ローラーナ帝国を中心とした居る西方バルバッサ帝国同盟諸国の国々と抵抗を続けて居るミンフィル王国東南諸国同盟の構成国家でもある。」
「セラルーノ王国の日本国平和外交使節団が参られた様です。」
「今、天皇皇后両陛下と挨拶を交わされたのが、イザーク・サハリンラード・セラルーノ国王陛下で在らせられます。」
「イザーク陛下とは、一体、どの様なお方なのでしょうか?」
「はい。それをご紹介をする前に、セラルーノ王国に付いての歴史問題に付いても、軽く触れて行こうと思い、今からご説明をさせて頂きます。」
「セラルーノ王国は、先にもご説明をしましたが、ユーラシナ大陸東南部・レノア地方東部地域の半島国家で、ミンフィル王国の南西部に在るセラルーノ半島地方の東側沿岸一帯を統治して居る王政国家で、覇権主義国家・ローラーナ帝国を中心とした居る西方バルバッサ帝国同盟諸国の国々と抵抗を続けて居るミンフィル王国東南諸国同盟の構成国家です。」
「西隣国のバジリアナ王国とは親戚筋の関係で、両国は元々一つだったらしく、分裂の理由はどちらも300年前の跡目争いの際に、家臣同士のいざこざで、嫡男である本家であるサハリンラード家を正当だとする一派と、その妹である長女とその婿であるファラオ・バジリアーナ公爵家を跡目にしたい一派に別れて内戦、遂には西と東に別れて国家が分裂してしまったとの事です。」
「分裂した両国は、本家筋を国土擦り減らしてしまって居り、国土分裂をした本家王家が治めて居るセラルーノ王国の名はそのままで、西のファラオ・バジリアーナ公爵家は、分捕った土地の名前を取って、新国家バジリアナ王国と名乗り、今現在に至って居ます。」
「分裂した両国は、本家筋を国土擦り減らしたしまっており、分裂をした本家王家が治めて居るセラルーノ王国の名はそのままで、西のファラオ・バジリアーナ公爵家は、分捕った土地の名前を取って、新国家バジリアナ王国と名乗り、今現在に至って居ます。」
「内戦状態による国家の分裂と領土問題ですか?更にはアースティア世界大戦にも関わって居るとは、いやはや21世紀の地球では考えらない様な二正面戦争へと突入して居るのですね?」
「はい。其処で現在は、イザーク国王陛下を始めとする王政府に措いて、バジリアナ王国とは、何んとか和平にならないかと模索して居るようなのです。」
「続けて、イザーク国王陛下に付いてのご紹介をさせて頂きます。」
「イザーク陛下は、このアースティア大戦と言う戦乱の世に在って、争いを好まぬ平和主義者であり、専守防衛こそが戦争を減らす手段と考えて居るアースティア世界に措いて稀有で珍しい国王との事です。」
「その手腕は、内政主導の民政を敷き、国民からの絶大な信頼を勝ち得つつも、先祖の言う事を守り、正当王家の地位を巡って争って居るバジリアナ王国と如何したら和平に持ち込めるのかを模索して居られるとの事です。」とレポーターは解説をして行く。
「なるほど、それならば日本と言うのは、セラルーノ王国に取って、良い手本となりそうですね。」と司会者の話で締め括った。
そんな様子を中継する中継レポートのカメラは、ミンフィル王国・日本国平和外交使節団の姿をしっかりと映し出され、日本国内外に向けてしっかりと、その様子を伝えて行くのであった。
「イザーク・サハリンラード・セラルーノ国王陛下っ!!並びにラピリオス・サハリンラード・第一王女殿下っ!!そして、セラルーノ王国・日本国平和外交使節団の皆々様方っ!!ようこそっ!!日本国へっ!!」
「安元総理閣下っ!!諏訪部外務大臣閣下っ!!」
「サミット開催期間中は、日本国の皆々様がたのお世話に成る。」
「お世話に成ります。」とイザークとラピスの二人は、天皇皇后両陛下らとの挨拶を終えると、続いて、日本国総理大臣である安元総理と外務大臣である諏訪部外務大臣とも挨拶を交わす。
「それと既にコヨミ皇国の暦力仁 国皇陛下。紅葉皇女殿下らにも御礼を申し上げたが、この度は新たな隣国と成ったASEAN諸国との仲介の労に付いても、貴国にも改めて礼を述べたい。」
「いえいえ、此方も不慮な衝突行為が無くて幸いでした。」
「お陰様でタイ国王陛下やインドシナ大統領閣下。シンガポール大統領閣下に首相閣下を含め、良い関係を築けそうです。」
「それにミャンマー連邦共和国の事も聞きました。転移した後も軍事独裁政権により圧政多くの国民や部族諸勢力が苦しんで居たとか?」
「東京サミットに参加する前に、二度ほどアウンスーサー・スーチーン・ミャンマー連邦共和国大統領閣下と会談し、海上国境を確定する際に、その苦労は我が国と似て居ると感じ、ユーゴ殿を始めとするミンフィル王国東南諸国同盟諸国の国々の国家元首らと連盟で、少ないですが、食料援助をさせて頂きました。」
「それに付いては、ASEAN諸国の国家元首の方々から伺いました。大変に喜ばれ、良い隣人と成れる方々がお住まいで、大いに喜ばしい出来事だとの事です。」
セラルーノ王国政府とイザーク国王は、日本国政府と異世界国家交流総合支援省こと、交援省の担当大臣高見竜史の仲介やアイデアで、ミンフィル王国東南諸国同盟諸国の国々の国家元首とASEAN諸国の架け橋の役目を担って居た。
ASEAN諸国は転移災害によりアースティア世界に転移してしまった為に、様々な物が物資不足に陥り、やや困窮する羽目に成ってしまう。
其処で幾つかのASEAN諸国の国々の国家元首と首脳会談をしたイザーク国王は、ユーゴと供に、量こそ少ないが食料物資や鉱物資源、更には医薬品に関わる植物や魔法薬(回復魔法液薬ポーション)の援助を行った。
これは思いのほか好評であり、ASEAN諸国は、イザーク国王とミンフィル王国東南諸国同盟諸国の事を良き隣人と見る様になった出来事と成って居る。
「それと彼もコヨミ皇国や貴国、更にはASEAN諸国にもアドバイスをした者の一人です。」
「ご紹介をしましょう。我が国のアースティア世界と言う異世界転移に伴い。この異世界での諸問題を補佐、立案、解決を目的とした特別省庁の異世界国家交流総合支援省こと、交援省の担当大臣を務めてくれて居る。」
「高見竜史・交援省大臣です。」
「初めてまして、イザーク陛下。ラピス殿下。」
「君が噂に聞く雑用大臣と揶揄される青年か?君の噂は、妹のラピスを通じて、コヨミ皇国の紅葉殿下から書状に聞いて居る。」
「はぁ~、ま~た、紅葉さんですか?」
「お兄様。余り紅葉からの事で、彼にあれこれと品定めをするような目で見られるのは、彼のご迷惑に成ります。」
「おっと、済まない。噂に聞く人物と会うと成ると、何かと気になるのも人情と言う物だ。不快にしてしまったならば、申し訳ない。」と頭を下げるイザーク。
「いいえっ!!とんでもないっ!!一国の国王陛下に頭を下げられなんて事は、お止め下さい。また、変な噂が・・・・・」とチラリと報道陣たちの方へと目をやる竜史。
「お兄様、それでは益々竜史さんに、ご迷惑と成ってしまいますわ。」
「おっと、これまた失礼した。」と言うイザーク国王。
この腰の低さは好感を持てると感じた竜史。
直ぐにラピスも竜史に詫びと挨拶を交わす。
「改めまして、竜史さん。セラルーノ王国の第一王女。ラピリオス・サハリンラードです。」
「ラピスとお呼び下さい。以後、お見知り置き下さいね。」
「此方こそ、宜しくお願いします。ラピス殿下。」
「竜史さん。ラピス殿下では無く。ラピスで構いません。これからお世話に成るのですから・・・・」
「はい?一体、何の事でしょうか?」と、某相棒刑事と供に難事件を解決する刑事ドラマで、『偏屈で気になりますね~』と言う口癖が特徴的な警部役で、出演をして居るベテラン俳優の様な感じに聞き返す竜史。
「竜史くん。聞いて居ないかい?」
「安元総理と諏訪部大臣。」とイザーク国王は、安元総理らに振り替えり、まだ伝えて居ないのか?と聞くのである。
「ああ、それに付いてですが、ラピス殿下の一件を含めた雑事に付いては、全て知り合いの元締めとも言うべき、紅葉殿下に一任をして居るので、此方は承諾するだけですね。」
「ええっと、何の話ですか?」と、この場に居る皆に聞き返す竜史。
「ラピスはね、自身の希望も有って、国交開設条約の基本的な取り決めが締結したから、そのまま二ホンに留学する事が決まって居るんだよ。」とイザークは言う。
「お兄様の言う通りですわ。数百年振りの転移災害による異世界国家の出現。それも、とても進んで居る文明国家なのです。」
「紅葉から二ホンに付いて、たくさんの事を伺って居まして、其処の事に触発されてしまった私は、二ホンに対して、大変に興味深いと思って居ます。」
「其処で、私は二ホンに付いて、延いては二ホンの進んで学問を修めたいと考え、二ホンへの留学を決めたのです。」
「そんな理由から伝手の有る紅葉に頼み込んで、留学中の下宿先を探して貰って居たのですが、どうせならばと、私の警備と留学中の身の回りの事も考え、桐野市に在る貴方のご実家への下宿を勧められ、留学の進学先には、来年度には成りますが、桐野市立高等学校への入学を予定して居ります。」
「それまでは二ホンに住み込み、日常生活に成れる様にとも勧められて居るので、半年ほど早いですが、東京サミットでのお兄様の付き添いも兼ねて、二ホンに参ったと言う訳なのです。」
「・・・・・ま~た、あの人は、僕の知らない所で、虎視眈々事を進めるのは、ホンと、勘弁して貰いたいんだかな~」と呆れる竜史。
「うふふ、紅葉は昔から面白いと思ったり、人を揶揄うのが好きな娘ですからね。」
「黙って居たのも、貴方の事を驚かせて、揶揄う積りなのでしょうね。」と、ラピスの日本留学先に措ける下宿場所に付いて、竜史に黙って居た理由を彼にそれと無く、こうだろうと言う憶測染みた説明をして、話を締め括った。
そんなラピスの留学に関わる事に成った竜史は、彼女とはなんやかんやで生涯を通じて、とても長い付き合いと成る事に成るとは、この時の彼には知る由も無い事であった。