258話 会議は踊るっ?されど進まずっ?けれどもみんな集まれば、其処はお祭り騒ぎの東京サミットっ!! 5
アースティア暦 1000年・西暦2030年・8月14日・午後17時43分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸東側地方・西太平洋地域・日本列島・日本国・関東地方・東京都・千代田区・皇居・豊明殿にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
東京サミットの開催に合わせて、アースティア世界国家群と地球系国家群から来日した国家元首と使節団達を皇居に招き、宮中晩餐会が模様される。
天皇陛下を始めとする皇族の方々と安元総理に加え、諏訪部外務大臣、そして場違いにも程があると愚痴って居る高見竜史交援省大臣が、晩餐会に招待された各国の要人を出迎えるべく、豊明殿の玄関口にて出迎え居た。
ダバード・ロード王国の女王であるアーヤ・シュチュ―ド女王を始めとするダバード・ロード王国・日本国平和外交使節団らの政府要人を見送ると、続いて現れたのは、アルガス公国・日本国平和外交使節団から成る以下の面々が宮中晩餐会へと参加するべく来訪して来て居た。
ブレックス・ファーミラ公王
その見た目は、彼の第16代アメリカ合衆国大統領であるリンカーン大統領に、似て居る渋いオヤジと言った感じ風貌の顔付きをした人物で、穏健で決断力に飛んで居ると評価されて居る。
カミュ・ファーミラ・アルガス公国・第一王子
アルガス公国の第一王子で、イケメン風の顔付きをした大人しい性格をして居るが、時として激しい一面も有る人物。
ジュデオ・ファーミラ・アルガス公国・第二王子
アルガス公国の第二王子で、その人物像は荒々しいく大雑把で、熱血感で猪突猛進な性格をして居るが、気優しい一面も持ち合わせて居る。
アルガス公国・宰相大臣・ルオ・ウオーミング
アルガス公国の宰相で、その風貌は眼鏡出っ歯の怪しげな人物見えるが、とても才有る人物で在り、副業で商人をして居る事から財務大臣を経て宰相へと抜擢された人物。
アルガス公国・外相大臣・ベルナ・トーチカ
アルガス公国の女性外相で、金髪ボブロングヘアースタイルの気の強そうな性格をした人物で、ハッキリと物言う外相として知られて居る。
クリスティーナ・マケッンジー
スティア遊撃騎士団・騎士団長・アルガス公国・東京サミット使節団一行護衛隊長。
ラクロアナ王国のロウデニィオン市を防衛しているロウデニィオン騎士団の騎士団長で少佐で、アルガス公国のマケッンジー家から母の妹の嫁ぎ先のレックス家に養子に出されたクリスティーナ・マケッンジーこと、クリスの妹。
日本国へは、アルガス公国・東京サミット使節団への護衛隊長として来日すると共に、地球系転移諸国の間で整備が進められて居る反帝国同盟諸国に対して、近代軍事教練支援政策で、近代戦術留学生科制度法の留学生として滞在する武官でもある。
マオ・アプリコット
普段はヘスティア騎士団・魔導師隊隊長だが、東京サミットには、アルガス公国の経済界の大商会の一つであり、実家であるアプリコット商会代表として来日。
その他、大臣・官僚・在日本国・アルガス公国大使以下20名の使節団一行代表招待客。
アルガス公国の公王であるブレックス・ファーミラ公王は、象徴天皇制の国家元首として、出迎えに参列して居た、天皇陛下と皇后陛下らに挨拶を交わし、軽く談笑する。
その中には友好の贈呈品に対する事に付いて、感謝申し上げますと言って居た。
皇室が各国の元首の家々に合わせた贈り物は、大変に好評だったらしく。
アルガス公国への贈呈品には、乗馬用の馬具が送られ、競馬場で使われて居る最新鋭の手綱・鞍・鞭と言った物や日本刀に漆塗り工芸品、硝子のグラス製品等々、総額は50万円から70万程度の贈り物が送られて居る。
こんな物を贈ったら税金の無駄と言われる国民も居るだろうが、こう言うお金は、国家の交際費としては、決して珍しい事では無い。
要はどれだけ相手と仲良くしたいかを誠意を示せばならないので、安すぎても高すぎてもダメなのだ。
これでも安元政権は経費を結構、抑えて居るし、東京サミット開催の開催経費は、各国で折半する事にも成って居るので、安元政権は交際費をやや多め出す事で、各国との釣り合いを執る事で、互いのバランス調整をして居るのであった。
東京サミットへと参加をしにやって来たアルガス公国の一行等をまじかに見える位置に、カメラを構えて居る朝日奈放送のテレビ中継カメラと、女性ニュースレポーターは、そんな様子をレポートする。
「今度は・・・アルガス公国の公王で在らせられるブレックス・ファーミラ公王陛下を始めとする。アルガス公国・日本国平和外交使節団の方々のご来着の様です。」
「アルガス公国は、アースティア世界・ユーラシナ大陸北東中央部地方・シベリナ王国連合に属する公王制国家です。」
「ブレックス公王陛下は、天皇皇后両陛下らと、何やら軽く挨拶を交わされて居るご様子。」
「とても和やかな雰囲気ですね。」
「そのお姿は、地球世界で言えば、彼の第16代アメリカ合衆国大統領のエイブラハム・リンカーン大統領に、良く似て居る感じか致します。」
「その後ろには・・・如何やら王子殿下のお二人が、来て居られるようです。」
「手元に在る資料では、左側に居られるのが、第一王子のカミュ・ファーミラ王子殿下。」
「右側に居られるのが、第二王子のジュデオ・ファーミラ王子殿下の様です。」
中継レポートのカメラは、イケメン王子と熱血漢王子と言った感じの雰囲気のする風貌の在る二人を捕えて居ると、日本国内は勿論のこと、地球系転移諸国の女性視聴者達をも、虜にすると言うエピソードが生まれた。
視聴者達は、イケメン王子二人に歓喜の悲鳴を上げる。
これによりアルガス公国王子二人に関する追っかけが産まれるのは、推し活動が大好きな日本国民らしいと言えるだろう。
「スタジオの動画投稿サイトでは、この二人に関するツイートが止まりませんっ!!」と言う嬉しい悲鳴の言葉で司会者が、アルガス公国での中継レポートを締め括る。
「ブレックス公王陛下っ!!並びに王子殿下の二人。そしてアルガス公国・日本国平和外交使節団の皆々様方っ!!ようこそっ!!日本国へっ!!」
「安元総理閣下っ!!諏訪部外務大臣閣下っ!!」
「サミット開催期間中は、日本国の皆々様がたのお世話に成る。」と天皇皇后両陛下らとの挨拶を終えると、続いて総理大臣である安元総理と外務大臣である諏訪部外務大臣とも挨拶を交わす。
「安元総理閣下っ!!諏訪部外務大臣閣下っ!!僕ら二人もお世話になります。」
「おう、世話に成るぜっ!!」と言った感じに、アルガス公国の第一王子で、イケメン風の顔付きをした大人しい性格をして居るカミュ王子と荒々しいく大雑把で、熱血感で猪突猛進な性格をして居るジュデオの二人が、対照的な挨拶を交わす。
この際に天皇陛下は、アルガス公国の王子達の事を若者ながら中々に好感のあるしっかりして居る好青年であると述べられて居たとの宮内庁職員らの回顧録による記録が残って居る。
「ブレックス公王陛下っ!!並びに王子殿下の二人。そしてアルガス公国・日本国平和外交使節団の皆々様方っ!!ようこそっ!!お出で下さいました。」と竜史も出迎える。
「初めまして、高見竜史殿。これから君の生家で、我が優秀なる家臣であり、我がアルガス公国の古き騎士家系たるマケッンジー家の息女、クリスが世話に成る。」
「ご面倒とご足労をお掛け致しますが、何卒よろしくお願い申し上げる。」
「そう、ご両親方にも、お伝えくだされ。」
「はっ!責任を持ってお預かりを致します。」と何故か時代劇の様なやり取りを平然とやってのける竜史。
それを近くで見ていたクリスは、その時代劇の様な芝居が掛かった立ち居振る舞いを見て、何とも言えない呆れ顔で声を掛けて来た。
「リュウ。」
「ああ、クリスか?」
「何でお前は、王宮廷にも出仕した事が無いのに、そんな芝居が掛かった事が出来るんだ?」
「あっ!?つい、やっちゃった。ノリで・・・・」
「お前の趣味は知っては居るが、その影響で、それが出来るなら大したもんだが、少し前にすみれさんからの話を聞いた事なんだが、天皇陛下には普通だったと聞くぞっ!」
「あはは、陛下は・・・何んと言うか、日本国民として慣れて居る感じがして居たからかなぁ~?」と首を傾げる竜史であった。
因みにクリスは、この頃から竜史の事をリュウと呼んで居るのは、妹のアリスがリュウくんと呼んで居るので、その流れで呼び始めた事に始まって居た。
竜史だから略してリュウと呼んだのはアリスであり、彼女は親しい相手には、必ず短くして呼ぶかちゃんやくんを付けて呼ぶのが定番であった。
この呼び方が、身近な関係として、この先の一生涯に渡って続く事に成るとは、この時の二人には、まだ知る由も無いのであった。
クリスと竜史の関係は、恋人以上夫婦未満の関係であり、妹のアリスに付き添う様にして高見家に嫁入りをした事に由来する二人の関係は、東京サミットに参加した事がお付き合いする切っ掛けに成った二人であるのだった。