253話 こんにちは!こんにちはっ!異世界中の国々から~♪おいでませっ!ウエルカムっ!ようこそっ!ジャパンアイランドっ!! 19
アースティア暦 1000年・西暦2030年・8月3日・午前10時15分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸東側地方・西太平洋地域・地球海洋諸国連合同盟勢力圏・日本列島・日本国・西日本地方・中国地方・広島県・呉市・海上自衛隊 呉地方総監部・呉基地にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
凡そ一月前のアースティア暦1000年・西暦2030年・7月1日の事である。
日本国の交援省主導によるジャンブロー要塞の嵐と呼ばれる事に成る戦いに措いての戦いの一つとされて居る、カレールーナ大海洋・アラダマスカル諸島海戦での戦い。
この戦いに措いて、アースティア世界でも最もローラーナ帝国に近い中立国と言わるアマラーラ半島地方を統治して居るアマラーラ王国。
その若き女王であるクレレーナ・パオトラ・アマラーラこと、クレナ女王は、カレールーナ大海洋・アラダマスカル諸島海戦に措ける苦情を申し入れるべく、欧州諸島連合国を訪問。
その目的は、近所迷惑だからバカ騒ぎをするなっ!!と苦言を呈する積りで居たが、其処で見せ付けられたのは、ローラーナ帝国を圧倒する軍事力と経済力を持った異世界国家群によるローラーナ帝国の動きを封じる為の討伐戦であった。
この戦い結果により、ローラーナ帝国・第二方面軍・カリフア大陸方面制圧軍のカリフア大陸東部方面軍艦隊の東側沿岸地域一帯の軍事基地は尽く破壊し尽くされ、ゾルモン要塞軍団とカリフア大陸方面制圧軍と言う二方面軍を壊滅に追いやれてしまう。
その結果として、日本国・欧州諸島連合国・アメリカ合衆国・ロシア共和国・台湾共和国・シベリナ地方王国連合同盟諸国と言った反帝国同盟諸国連合国軍側に、勝利の軍配が上がった結果と成った。
その見事までの勝利を見届けた、アースティア世界でも最もローラーナ帝国に近い中立国であるアマラーラ王国政府とクレナは、カレールーナ大海洋・アラダマスカル諸島海戦での戦いをまざまざと見せ付けられた事で、アースティア世界に措ける反帝国同盟諸国と中立諸国らによる対ローラーナ帝国政策の大転換が、今まさに起きようとして居る事を感じ取る景気と成る出来事となった。
そんな訳でクレナは、欧州諸島連合国の居残り政府首脳陣組の纏め役であり、東京サミット開催計画の為に留守と成って居る同地の責任者もして居た、イギリス共和国のアルテイシア・サッチャー副首相に対して、決意を口にした。
日本へと行くとね。
それはローラーナ帝国から完全に、自主独立する事を目的とした、外交交渉に赴く事を意味して居た。
クレレーナは、祖国と民達を守る為に、ローラーナ帝国との対決準備を進めるべく、日本国で開かれる東京サミットへと向かう為に、アルテイシア・サッチャー副首相の好意で、イギリス海軍潜水艦隊のミスリル潜水艦戦隊へと乗り込みつつ、お忍び使節団一行と供に、東京サミットが開催される日本国へと向かった。
「クレナ陛下、間も無く日本国・海上自衛隊・呉基地の在る呉港へと到着します。」
「ようやくですか?帆船での船旅よりは早いとは言え、狭苦しい潜水艦内は窮屈でしたので、丘が恋しいですわね。」
「くすくす、そうですね。私も、職業柄的にも、そう思います。」とミスリル潜水艦戦隊の司令官であるテレサ・ロッサード大佐は苦笑交じり言う。
ミスリル潜水艦戦隊が呉港へと寄港するのには訳が在るのだ。
それは呉基地が、海上自衛隊・潜水艦隊の母港の一つである在るからだ。
海上自衛隊では、第1潜水隊群(呉基地)と第2潜水隊群(横須賀基地)が在り、明記されて居る通り、呉基地と横須賀基地を母港として居る。
日本国政府としては、アースティア大戦の激化を予想して、潜水艦に関わる施設の増加を急いで居た。
これにはアメリカ合衆国(ハワイ州)台湾共和国・タイ王国・インドネシア共和国・ロシア共和国(ウラジオストク市)等も共用軍港の整備条約を締結して居るし、コヨミ皇国とラクロアナ王国らも、他の反帝国同盟諸国りも逸早く地球海洋諸国連合同盟共用軍港条約の締結を目指して居た。
日本では、呉基地・長崎港・横須賀基地・佐世保基地・神戸港と言った造船所の在る地域が共用軍港と成る準備が進められて居る。
この呉基地には、海上自衛隊・第4護衛隊群司令部・呉地方総監部が置かれ、日本の西方中部の防衛の要とも言うべき基地。
此処を拠点として居るのが、第4護衛隊と第12護衛隊である。
主な艦船には、ヘリコプター搭載護衛艦かがや第1潜水隊群。
航空護衛艦あかぎとしょうほう型軽航空護衛艦しょうほう・ほうしょう。
おおすみ型輸送艦を中心におおすみ・しもきた・くにさき。
ぼうそう型輸送艦ぼうそう・ちた・さたと言った物もを含め、巡洋艦と駆逐艦クラスの護衛艦隊等が多数所属をして居る。
クレナは、海上自衛隊に措いて重要な拠点たる海と山と島に囲まれた呉基地の港へと上陸を果たす。
呉基地では、呉基地の地方総監をして居る人物で、その風貌と言うのは、彼の名探偵を演じ、数々の名作でこれはと言う役どころを演じて来た、名俳優の石坂浩二と似て居るかもしれない顔立ちをした石塚浩二海将と航空護衛艦あかぎ艦長の南雲忠二一佐。
それと航空護衛艦あかぎの副長を務める藤田沙希二佐や外務省官僚や交援省の外務課職員らが出迎えに来ていた。
因みにクレナとアマラーラ王国使節団一行が日本へと入国した事は、表向きには秘密とされ、アセニア亜人連合同盟の東側に位置する小国たるラマアーラ王国の女王が来日した事に成って居た。
この事はアセニア亜人連合同盟諸国の使節団代表を務めるマーメリア海洋王国女王であるメリー・サクラン・ブロッザム・マーメリア女王も承知して居り、自分の紹介で日本国へと入国した事に成って居る。
それ故にアセニア亜人連合同盟の国々の中では、ラマアーラ王国なんて国が在ったのかと言われて居るが、マーメリア海洋王国よりも更に東海域へと進む技術力が無いので、真実を確かめる余地が無いから、真実は闇の中たる海果てか海中の中と言う事に成るだろう。
「ラマアーラ王国・日本国平和外交使節団の来訪する方々に対して、敬礼えええええぇぇぇぇぇーーーーーーっ!!」と言う号令が発せられると、一斉に海上自衛隊員達等は捧げ銃の態勢を取った。
「ようこそ、日本国へ。そして呉基地へ、海上自衛隊 呉地方総監部で、地方総監を務める石塚浩二海将です。」
「外務省から出迎えに来ました陸奥睦海です。」とショートヘアースタイルのクールビューティーな外務官僚が出迎えの挨拶を交わす。
「妾がアマラーラ王国・女王であるクレレーナ・パオトラ・アマラーラである。これから暫くの間、世話に成ります。」
「それと、テレサ・ロッサード大佐。」
「はい。」
「此処までの道のりの送迎、大儀であった。帰りも世話に成りますので、よろしくお願い致します。」
「はい。女王陛下との次なる往路航海を楽しみにして居ります。」と行って別れたる二人。
テレサ・ロッサード大佐は、暫くの間は日本近海での任務が言い渡されて居る。
東京サミット開催の合間には、東京サミット国際合同軍事演習会と題して開催予定の在るコヨミ皇国・国際合同観閲式がコヨミ皇国の皇都・星都市で、航空観閲式と観艦式と東京サミット国際合同演習会が、万代市近辺の演習場で行われる事に成って居た。
東京サミットが終わる時まで、二人の奇妙な取り合わせの関係は続く事に成る。
他にも何人かがクレナの出迎えへとやって来た職員が名乗りを上げ終わると外務官僚の陸奥が手配して居た公用車へと案内を始めた。
「長旅でお疲れでしょう。広島市での宿で、一晩宿泊し、明日の朝に東京サミットの開催地である東京へと新幹線で向かいます。」
「スケジュールに付いては、夕方に時間を作って・・・・・・」と淡々と説明しながら歩き、最後には公用車へと乗り込むクレナ。
彼女は密かに広島市へと入り、旅の疲れを癒すのであった。
間も無く、アースティア世界の趨勢を決める歴史の転換点たる東京サミットが始まる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・