185話 前哨戦っ!激闘っ!第3万次シュバルツバルド平原戦争 5
アースティア暦1000年・6月20日・午前9時40分頃・ユーラシナ大陸・ユールッハ地方・ユールッハ地方中央部・リユッセル北欧同盟勢力圏・ガリア帝国・リユッセル北欧同盟及びローラーナ帝国との激突戦線・ユールッハ地方中央戦線・アルヌクズ山脈・アルヌクズ山脈西側・ウォージェ山脈・ブルゴーニャ平原・ガリア帝国東部最前線防衛要塞・ブルゴーニャ要塞・ブルゴーニャ平原周辺地域にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ジル大元帥を始め、アルテ将軍も散兵戦術を基礎として居る作戦を実行するべく、作戦予定地と成って居るブルゴーニャ平原へと移動を開始する。
作戦予定地へと向かう部隊は、高位の指揮官と長とし、複数の部隊長の小隊を組んで連隊を編成し、幾つかの部隊へと別れて定められた場所へと向かって行く。
沼や林に平原、丘陵の小高い丘が在るブルゴーニャ平原は、散兵戦術にとても適した地形であり、オマケに古い石造りの古城や神殿等の遺跡やアースティア大戦の影響で、打ち捨てられた町や村落が、国境沿いから多数が点在をして居た地域である。
「ガリア帝国軍のかく軍団及び各隊は、ブルゴーニャ要塞軍団と供に各目標地点への配置に就きました。」
「魔導師隊、弓兵隊、そして、魔導噴射弾隊は物陰に潜んで待機。」
「魔導信号弾の合図が上がりしだい撃ち掛かれっ!」
ジル大元帥指揮下の4千人は、帝国軍2万の軍勢を迎え撃つべく、廃墟と化している市街地の廃墟等に身を潜めて待機して居た。
因みにブルゴーニャ要塞軍団とは?
ローラーナ帝国と敵対しているガリア帝国の東の最前線防衛要塞に駐屯して居るガリア帝国の要塞守備軍にして、いつの日かローラーナ帝国への反撃をする為の橋頭堡軍でもある。
常備軍は凡そ3万人だが、戦況に由っては、 普段は砦や駐屯地を含めた各拠点に軍勢を分散配置もされて居り、周辺地域への増派軍も予定されて居る。
その規模は最大で、10万に以上の派遣隊を想定して居る地方軍団と成って居る。
今回は攻守に別れて配置されて居り、ガリア帝国・ヒスパニア皇国の連合軍の5万人の迎撃軍とは別働隊として各所で迎撃作戦を展開して居る。
日本国を含めた地球系転移国家群と接触した反帝国同盟勢力は、僅か二月半程度で、近代戦術の初歩技術の復刻を成し遂げ様として居た。
かつてこの世界にも、何処かの異世界から転移して来た様々な近代転移国家や超文明未来国家など文化と技術は、数々の大戦での傷が下で、時と共に文明が廃れたしまい、その姿形は失われて行ったらしい。
その昔、天才と称された科学者の一人であるアインシュタインが言った未来の戦争の姿に付いての予言が、一部分だけだが、このアースティア世界で現実の物と成って居たようである。
第三次大戦が起きれば、どんな兵器が使われるかは、私には分からない。
その次に起きる第四次大戦では石器やこん棒で戦争をして居るとね。
そう、3度の世界戦争をし、文明の崩壊を招いたと言う、このアースティア世界は、正にその予言通りの言葉を体現して居る世界と言えた。
そして、この度巻き起こった転移災害による4度目の新たな転移国家の出現。
これは新たなる大戦か?それとも本当の文明の滅びに向かう最終戦争なのか?
その行く末と言うのは・・・・・まだ、それは誰にも分からない未来なのだ。
「ローラーナ帝国軍が来ました。重装歩兵大隊1万、魔導機兵大隊5千、重騎竜トリプトドン隊5千です。」
「各隊構え、狙うのは中隊から後方の部隊だ・・・・・・・・・・・・」
奇襲戦の基礎は、一番に狙うのは、敵軍の先陣ではなく、中軍又は背後に周るべし。
それが最も効果の有る敵軍に取って嫌な急所だからだ。
これで火計が成れば文句無しなのだが、今回は作戦上の理由から大規模な火計作戦は控えられ、局地戦のでの限定的な場所のみと成る予定である。
「敵魔導機兵は間接部分を狙えっ!」
「重騎竜トリプトドンは、首筋・騎乗者または牽引して居る砲台の3つを重点的に狙え、生き残った竜は我が国で鹵獲して使う。」
「報告します。」
「お味方のガリア帝国・ヒスパニア皇国連合陸空魔導戦艦艦隊は、ローラーナ帝国陸空魔導戦艦艦隊と交戦に入りました。」
「勝った。敵は大物の餌に目が眩んで食い付き、足元を疎かにして居る。」
ジル大元帥は故国でも貴重な魔導戦艦すら陽動とかく乱に囮にすら平然な気持ちで、前線に向けて惜しみなく投入して使って居た。
遠くでは魔導戦艦同士の激しい砲撃戦が始まって居る。
ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!
ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!
ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!
ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!
ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!
ヒユユユユュュュュュューーーーーー・・・・・・・・・・・・・・
ドカドカドカッカーンッ!!ドカドカドカッカーンッ!!
ドカドカドカッカーンッ!!ドカドカドカッカーンッ!!
ドカドカドカッカーンッ!!ドカドカドカッカーンッ!!
ドカドカドカッカーンッ!!ドカドカドカッカーンッ!!
ドカドカドカッカーンッ!!ドカドカドカッカーンッ!!
ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!
ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!
ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!
ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!
ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!
ヒユユユユュュュュュューーーーーー・・・・・・・・・・・・・・
ドカドカドカッカーンッ!!ドカドカドカッカーンッ!!
ドカドカドカッカーンッ!!ドカドカドカッカーンッ!!
ドカドカドカッカーンッ!!ドカドカドカッカーンッ!!
ドカドカドカッカーンッ!!ドカドカドカッカーンッ!!
ドカドカドカッカーンッ!!ドカドカドカッカーンッ!!
ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!
ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!
ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!
ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!
ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!
ヒユユユユュュュュュューーーーーー・・・・・・・・・・・・・・
ドカドカドカッカーンッ!!ドカドカドカッカーンッ!!
ドカドカドカッカーンッ!!ドカドカドカッカーンッ!!
ドカドカドカッカーンッ!!ドカドカドカッカーンッ!!
ドカドカドカッカーンッ!!ドカドカドカッカーンッ!!
ドカドカドカッカーンッ!!ドカドカドカッカーンッ!!
ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!
ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!
ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!
ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!
ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!ズドドンッ!!
ヒユユユユュュュュュューーーーーー・・・・・・・・・・・・・・
ドカドカドカッカーンッ!!ドカドカドカッカーンッ!!
ドカドカドカッカーンッ!!ドカドカドカッカーンッ!!
ドカドカドカッカーンッ!!ドカドカドカッカーンッ!!
ドカドカドカッカーンッ!!ドカドカドカッカーンッ!!
ドカドカドカッカーンッ!!ドカドカドカッカーンッ!!
「今だっ!信号弾を撃てっ!」
「はっ、信号弾を撃ち上げろっ!」
ドドッンッ!ヒユユユユュュュュュューーーーーー・・・・・・・・・・・・・・
ドドッンッ!ヒユユユユュュュュュューーーーーー・・・・・・・・・・・・・・
ドドッンッ!ヒユユユユュュュュュューーーーーー・・・・・・・・・・・・・・
ドドッンッ!ヒユユユユュュュュュューーーーーー・・・・・・・・・・・・・・
ドドッンッ!ヒユユユユュュュュュューーーーーー・・・・・・・・・・・・・・
各地で攻撃開始の合図である赤色の信号弾が打ち上げられた。
それと同時に一斉にガリア帝国・ヒスパニア皇国連合軍が、ローラーナ帝国軍に襲い掛かる。
「撃てえええええぇぇぇぇぇーーーーーーーーーーーーーっ!!」
「掛かれえええええぇぇぇぇぇーーーーーーーーーーーーっ!!」
「今じゃっ!突き進めええええぇぇぇぇぇーーーーーーーーっ!!」
「全部隊っ!一斉に掛かりなさいっ!」
各隊の将や指揮官の命令で、一斉攻撃が始まった。
ドドッンッ!!ヒユユユユュュュュュューーーーーー・・・・・ドカドカドカッカーンッ!!ドカドカドカッカーンッ!!
ドドッンッ!!ヒユユユユュュュュュューーーーーー・・・・・ドカドカドカッカーンッ!!ドカドカドカッカーンッ!!
ドドッンッ!!ヒユユユユュュュュュューーーーーー・・・・・ドカドカドカッカーンッ!!ドカドカドカッカーンッ!!
ドドッンッ!!ヒユユユユュュュュュューーーーーー・・・・・ドカドカドカッカーンッ!!ドカドカドカッカーンッ!!
ドドッンッ!!ヒユユユユュュュュュューーーーーー・・・・・ドカドカドカッカーンッ!!ドカドカドカッカーンッ!!
ドドッンッ!!ヒユユユユュュュュュューーーーーー・・・・・ドカドカドカッカーンッ!!ドカドカドカッカーンッ!!
ドドッンッ!!ヒユユユユュュュュュューーーーーー・・・・・ドカドカドカッカーンッ!!ドカドカドカッカーンッ!!
魔導噴射弾隊を中核に、敵の弱点を的確に付いての散兵攻撃に、侵攻して来たローラーナ帝国軍は、大混乱に陥る。
魔導噴射弾の発射装置は筒状の形状をして居り、その姿形は丸でパンツァーファウストの様な形をして居る。
それを3人掛かりで持ちながら、狙い定めた目標へと撃つ装置と成って居る。
射程は500メートル前後で、敵に必中撃破をするならば、200メートルまで敵に接近し、観測員が望遠鏡で誘導しながら撃つ必要が有る。
「うわあああああぁぁぁぁぁーーーーーーっ!!!」
「敵襲だと?」
「何処に潜んで居やがった?」
「くそっ!!何時の間にか包囲されて居ただとっ!?」
ローラーナ帝国軍は、魔導噴射弾を撃ち込まれたり、煮え滾った油を放り込まれたり、火矢と火魔法を撃ち込まれる等をされて、上へ下への大混乱。
逃げ様にも襲撃された場所が何れも広い平原では無く、狭い場所を意図的に狙って攻め掛かられて居た為に、とても逃げられない状態だった。
しかも、他国への侵攻軍である大軍が自分達を守る処か、己を苦しめる仇と成ってしまい、如何にも成らなかった。
やがて、半日が過ぎた頃に、ブルゴーニャ平原に侵攻したローラーナ帝国軍は、大被害を被って自領土へと撤退を始めた。
「元帥殿っ!敵が撤退を開始しましたっ!」
「俺たちの勝利だっ!勝鬨を上げるぞっ!」
「えいえいっ!!おおおおおぉぉぉぉぉーーーーーーっ!!!えいえいっ!!おおおおおぉぉぉぉぉーーーーーーっ!!!」
「えいえいっ!!おおおおおぉぉぉぉぉーーーーーーっ!!!えいえいっ!!おおおおおぉぉぉぉぉーーーーーーっ!!!」
「えいえいっ!!おおおおおぉぉぉぉぉーーーーーーっ!!!えいえいっ!!おおおおおぉぉぉぉぉーーーーーーっ!!!」
「えいえいっ!!おおおおおぉぉぉぉぉーーーーーーっ!!!えいえいっ!!おおおおおぉぉぉぉぉーーーーーーっ!!!」
「えいえいっ!!おおおおおぉぉぉぉぉーーーーーーっ!!!えいえいっ!!おおおおおぉぉぉぉぉーーーーーーっ!!!」
「うおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーっ!!うおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーっ!!うおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーっ!!」
「うおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーっ!!うおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーっ!!うおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーっ!!」
「うおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーっ!!うおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーっ!!うおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーっ!!」
「うおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーっ!!うおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーっ!!うおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーっ!!」
「うおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーっ!!うおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーっ!!うおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーっ!!」
ガリア帝国に侵攻して来たローラーナ帝国・ガリア帝国方面制圧軍は、同地を守るリユッセル北欧同盟の加盟国であるガリア帝国・ヒスパニア皇国連合軍の作戦に嵌まり、僅か半日で壊滅してしまう。
戦死者が12万人。各種の負傷者が全部で5万人と成り、生き残った軍勢は3万人であった。
味方の陸軍の殿を引き受けた追撃を受けたローラーナ帝国陸空魔導戦艦艦隊の100隻は、ガリア帝国・ヒスパニア皇国連合陸空魔導戦艦隊の30隻に追撃され、その数を擦り減らす事と相成ったのであった。
ローラーナ帝国軍とガリア帝国・ヒスパニア皇国連合とでのガリア帝国方面の戦いは、こうして終わり告げたのである。




