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異世界の国々が驚いた異界国家日本は本当にすごーいデス~ネ。  作者: 伊達教宗
第11章 ブラキュリオス湖畔紛争 Ⅵ
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162話 移動要塞戦艦デストロイヤー再びっ!この泥沼な大紛争に、中二聖天使と雷帝の手で終止符をっ!14

アースティア暦 1000年・西暦2030年・6月20日・午前14時37分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸・ユーラシナ大陸中央地域・シベリナ中央地方・パイプ・ライン大河・パイプ・ライン大河中央流域地方・ブラキュリオス湖・アルガス公国・レジェンダリア州・レジェンダリア諸島・レジェンダリア諸島西部・セイジョン・ローグリア島・セイジョン・ローグリア城・セイジョン・ローグリア城各周辺及び第二防衛ライン・ナガシノ野戦陣地全域・グリクス地方軍団・レジェンダリア諸島遠征軍・艦隊旗艦司令部・グリクス地方軍団・グリクス地方艦隊総旗艦ドッコス・ギアレス級空挺戦艦オクト・ガレオン内にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・





 ドカドカドカドカドカドカドカドカドッカアアアアアァァァァァーーーーーンッ!!!!



 リナとハンナ、それにアセリナ聖天使騎士隊達等の活躍によって、移動要塞戦艦デストロイヤーが大爆発を起こして、轟沈して行く・・・・・・


 それを見つめる両軍の者達・・・・・・


 遂にっ!!この戦いの決着は付いた・・・・・・・



 グリクス地方軍団・レジェンダリア諸島遠征軍の総司令官であるガミトフ中将は、持ちえる全ての戦力を投じ、文字通りの総力戦でこの戦いに挑んだ。


 それでも念に念をと考え、彼の知り得る全てのコネクションを利用して援軍要請をしていた移動要塞戦艦デストロイヤー艦隊が打ち破られると言う事態に怒り心頭に成ってしまって居た。


「うぬぬぬっ!!おのれえええええぇぇぇぇぇーーーーーーーーっ!!!!」


「まさかっ!!まさかっ!!デストロイヤー3隻すらも撃破するとはっ!!・・・・・・・・・・・・・」


「最早、この戦は此れ迄だっ!これ以上被害が大きく成らぬ内に撤退を・・・・・・・・・・」


「あのー・・・・・・・」


「何だっ!この忙しい時にっ!」


 敗戦確定で、このイラついて居る時に、不意に現れた伝令士官が、申し訳なさそうな顔付きで、恐る恐るガミトフに近付いて声を掛けて来たのだ。


「先ほどデストロイヤーから脱出して来た、技官達の報告に由れば、あのー、そのーですね・・・・・・・・」


「何だっ!ハッキリ言わぬのかっ!?」


「・・・・・非常に言い辛い事なのですが・・・・・・」


「その奥歯に物が引っ掛かった言い方何だっ!!!まさか、もっと悪い事態が起きたのかっ!?」


「はぁ、デストロイヤーの技官達の話に由れば、轟沈したデストロイヤー1号艦は、敵の撃ち放った高出力魔導砲撃が、メイン動力炉への直撃を僅かにずれて、魔鉱石燃料や弾薬庫に引火して大爆発を起こしただけと言って居るのです。」


「んんっ!?何だ、高がその程度の事が、一体全体、如何したと言うのだ?」


 伝令士官の報告は、極当たり前の報告であり、戦艦兵器や空母兵器等が大爆発する原因は、報告通りと成るのが至極当然であったので、ガミトフは何を言って居るのだ?と首を傾げていた。


「問題なのは、先の戦いの中で、ギンジェム大佐の下した命令で、デストロイヤー砲の出力限界地を無視をした様なのです。」


「そして、ギンジェム大佐の命令で、動力炉の限界値を無視して、際限無く出力を上げ続けた結果、敵の攻撃で爆発を免れた、動力炉内に余って居た魔力が、その逃げ場を失った状態で、未だに動力炉内に残って居るらしく・・・・・・」


「更には、燃料タンクに余った魔鉱石燃料と動力炉内に余って居た魔力と融合して、大暴走をした挙句に、そのまま大爆発する恐れが有ると・・・・・・・・」


「・・・・・おい、それって、不味くないか?」



 ガミトフは、思わずポカンとしてしまい。


 一時的に脳内で状況整理の為にフリーズ状態へと突入し、一時だけ沈黙してまうが、数秒ほどの間を置いて、士官に聞き直した。



 そう、彼らにも、その先がどうなるかなんて事は、ある程度の詳しい説明を受ければ、大方の予測と想像が出きるのだった。




「はい。大変に不味いですね・・・・・・・」


 

「・・・・・・・にっ!!」


「にっ?」


「逃げるぞっ!!馬鹿者がっ!!!」


「はっ、はいいいぃぃぃーーーっ!!!」


 我に返った両名は、真っ青な顔で大慌てと成り、大慌てで叫んだっ!



「貴様は、何でもっと早く、それを言わんのだっ!?馬鹿者がっ!!!」


 そして、テキパキと艦橋に居る者達に撤退の指示を出し終えると、冷静さを取り戻したガミトフ。


「済みません。はた目から見て・・・閣下は、この敗戦で、かなり苛立っていらっしゃると思いまして・・・・・」


 伝令士官は、変な所で忖度をしたらしい。



「気遣いは分かるが、この様な時に無駄な気遣いなんぞ要らんっ!!!」


「事は、わしと味方の命に関わる事態だっ!さっさと逃げるぞっ!」


「はい。」



 急な事態の急変と緊急事態にガミトフは、とっと逃げる事にしたらしい。


(思わぬ事態だが、何も知らぬ敵軍に、魔動力炉が暴走寸前のデストロイヤー周辺に誘い出して、この戦を痛み沸けにでもして、ある意味敵の勝利を無かった事にでもしてくれるわっ!!!)


(わしは、このまま転んでもタダでは帰えらんぞっ!!!)



 ガミトフは、最後の悪足掻きとして、魔動力炉が暴走寸前のデストロイヤー周辺に展開して居る日シベ合同作戦軍を誘い出して、痛み沸けにしつつ、、ある意味敵の勝利を無かった事にすると言う、嫌がらせを企むのであった。


 

 グリクス地方軍団・レジェンダリア諸島遠征軍の残存艦隊は、反転して撤退行動を取りつつ、デストロイヤー1号艦に中てない様にして、魔法攻撃や砲撃を繰り返して、逃げ出して行くのであった。



 一方の日シベ合同作戦軍は、ガミトフが率いて来て居た、グリクス地方軍団・レジェンダリア諸島遠征軍が、残存軍部隊を纏め始めた様子を遠目に伺って居た。



「撤退?」


 日シベ合同作戦軍の総司令である置鮎一佐は、後方で停泊して居るヘリコプター搭載護衛艦かがのFICの司令席で聞いて居た。


 その敵軍の撤退の報せをしてくれて居たのは、陸自の司令官にして、ダバ派遣隊では副司令でもあり、日シベ合同作戦軍でも同様の立ち位置に居る井上一佐から直に、その報告を聞いて居た。


「ああ、偵察ヘリが出られない状況で、直接の確認が取れて居ないが、ナガシノ野戦陣地・塹壕戦線の各最前線からの報告では、グリクス地方軍団は、どうも撤退を始めて居るらしい。」


「累計40万人以上の兵力を投入しての作戦が失敗と成れば、当然ながら撤退するか・・・・・・・」


「これから如何するんだ、置鮎さん。今から追撃するなら2・30分程度くらいの時間が掛かるが・・・・・・」



 二人は追撃戦を行うかどうかを決め兼ねていた。


 此方の戦力も下準備に時間が掛かるからだ。


 それでも敵への追撃は、余裕で間に合うが、追撃する相手は、手負いの獣であり、その相手するのは、実に面倒な相手でも有るからだった。


 それに加えて補給と整備の時間も要るので、とても手間が掛かるのだ。


「交代で新たにやって来た、P-1哨戒機改隊の最新の偵察情報の報せを待ってからでも遅くない筈だ。」


「分かった。陸自部隊の準備と整備を急がせる。」


「此方も護衛艦隊を移動させ、更なる追撃を向かわせよう。」


「置鮎一佐っ!大変ですっ!」と駆け込んで来たのは、艦橋に勤める海自隊員の一人が、血相を変えて入り込んで来て居た。


「血相を変えて、どうした?」


「はい。先ほどリナさんから・・・・・・・」



 果たしてリナは、何を報せて来たのかと言うと、話は少しだけ時間を巻き戻す事にする・・・・・・・・・・・・・


 


 リナ達は移動要塞戦艦デストロイヤーを打ち破り、鉄屑と化して居るその残骸を見て回る。



 リナが、この手の超大型兵器を相手にするのは、初めてでは有ったが、普段から魔導戦艦を相手に単騎で奮戦して居る経験も多く有るので、とても肝が据わって居るリナ。


 魔法学に関わる物として、後学も兼ねて、主が居なくなり蛻の殻と成って居るデストロイヤーの残骸を見て回って居た。


 周囲に敵の姿は消え、陸自機甲科部隊と戦って居た敵重機動師団は、デストロイヤーの2艦を破壊されるのを見せ付けられ、この戦の敗戦を悟ると指揮官自ら撤退を叫び引き上げて行く。


 残されたのは、龍の屍とゴーレムの残骸や将兵の無残な遺体だけが残される。


 地面には矢が刺さり、銃砲火と魔法が撃ち込まれ広がった穴が、其処ら彼処に開いて、丸で月のクレーターの様に疎らに大穴と小穴が、地面から捲れて居る形で掘り返されて居た。


「ふぅー、何とか勝った見たいね・・・・・」


「やったな。リナっ!」


「あんたもよっ!クリスっ!」


 拳を3回ぶつけ合い、ガッツポーズで決めて、勝利して生き残った事を喜ぶ二人。


 勝利の貢献人の1人でもあるハンナは、同胞達と一緒に撃ち放ったエクスプロトンバスターで、その肉体から魔力の7割を失い、身動きが取れない状態で地面に倒れ込んで居た。


 恐らくそのまま、後方から迎えが来るまでの間、倒れ込んだ儘の格好で、陸自隊員の世話に成りながら、介護を受ける事に成るだろう。


「それでリナは、何でデストロイヤーの残骸を見に来て居るんだよ?」


「昔ね、お姉ちゃんが言ってたのよ。」


「へっ、へえー、レナ姉ぇがねぇ・・・・・・そっ、それで、何て言ったんだ?」


 クリスはリナのお姉ちゃんと言う言葉を聞くと、額から冷や汗が出てきて居た。


 今でも苦手意識が有るらしく、彼女もリナの姉であるレナ・ミーサガ・リンバースに可愛がられて居た1人である。


 幼い時に散々玩具にされて・・・可愛いがわれて居たので、今でも名前聞くだけで、身震いと引きつった顔に成ってしまうのだ。


 クリスは、そんな苦手な名前が出て来ると、嫌な予感がして、碌な事に成らない感じかするのだった。


「中を実際に見ないと答えが分からないけど、たしか・・・・・」


「『良いリナっ!魔導戦艦は安定した動力炉を使って居るけど、特殊な兵器や超大型兵器の動力炉は、その機体を安定して動かす為に、何度も試行錯誤して完成させて行くから、どうしても不安定な動力炉を調整させながら動かして居るの。』」


「『だから、破壊する時は一発で仕留めなさい。出ないとっ!町三つが、片手間で消し飛ぶほどの大騒ぎに成るからねっ!』ってね。」


「・・・・・・(今、何かのいーやな予感の予兆を感じた様な・・・・・・・・・)」


 クリスの体質は敵意ある者や災厄と、ロクな物を引き寄せる事は無い。


 その様な嫌な予兆が起きると言う物を彼女は、第六感で悟った。


 日本人風に言えば、フラグが立った様な感じの嫌な予感がすると・・・・・・・・・・・


 リナはヒョイッ、ヒョイッ、ヒョイッと残骸を飛び上って内部へと進む。


 クリスもブーストとフライの魔法くらいは使えるので、やや遅れ気味だが、離されない程度に、その後に続く。


 但し、クリスの飛翔魔法は、リナほど飛翔魔法は、それほど得意では無いので、ジャンプの補助に使って居るだけの腕前である。


 魔法騎士の魔法と言うのは、魔法を戦場で戦う上での補助として使って居るだけなので、個人によっては得意不得意な部分が有るらしいと言う事である。



 轟沈した艦内はボロボロで、正規の通路で進まなくても7分程度くらいで、メイン動力炉が有る区画へと到着する。


 6つ有る動力炉の内、作動不全で止まった炉が4つ在った。


 だが・・・最奥に安置されて居る生き残った残り二つの動力炉が、ダメに成った動力炉の残り燃料が行き場を無くして、流れ込んで溜まり込んで居るらしく、核分裂の様な暴走を始めていた。


「ちょっとっ!!!ちょっとっ!!!これって本当に、洒落に成らないわよっ!!!」



「魔導錬金学や魔導技術工学に関して聞きかじった程度の無学に近い、この私には良く分からんが、そんなに不味い状態なのか?」


 クリスは戦闘補助程度にしか魔法関係の勉学と実技を習って居ない。



 それなので魔導錬金学や魔導技術工学と言った専門知識に関して、詳しい状況が理解が出きなかった。



 一方のリナは、エリンやドラグリア白龍大帝国の帝立学院博士であるミナワ・ミゴット。それにレナと一緒に居た頃から色々と魔導学を習って居た事も有って、多くの知識を有して居た。


 そんなリナが一目で、ヤバイと豪語するのだから、非常に危険状態なのである。



「生き残った魔動力炉、それに先の戦闘で壊れた動力炉内で最後に燃え残った魔力エネルギー。」


「オマケに燃料庫に格納されて居た大量の魔鉱石燃料が、爆発した影響で、動力炉室へと入り込み、散乱して居るだけでも不味いのにっ!」


「余って逃げ場がのない状態で溜まり込んで居る動力炉内で最後に燃え残った魔力エネルギーと大量の魔鉱石燃料が合わさってしまった。」


「魔導動力炉は、その動力炉を動かすのに、幾つかの魔鉱石を加工して使うのだけれど、魔鉱石を炉にくべる時に種類の違う物と下処理の仕方が違う鉱石を一遍にくべたり、同じ燃焼室には入れてはいけない物を在るから・・・・・」


「だから如何したと言うんだっ!!素人の私でも分かるように言えっ!!」


「要するに、それらの魔鉱石と既に燃え終えて居る魔力エネルギーとが合わさって連鎖的に燃えて行くのよっ!!それも内部の炉ごとを溶かす様にして魔力分裂を起こして、コントロールが効かなく成った状態の挙句に・・・大暴走。最後は大爆発。」


「まぁ、今は暴発寸前って所ね・・・・・・」


「このままだと、あと40分程度で魔動力炉ごと大暴走して大爆発するわよ。」


「大爆爆発だって?そそ、それってっ!どれ位だよっ!?」


「お姉ちゃんが言うには、少なくとも、町三つ分。」


「セイジョン・ローグリア城や付近に展開してる友軍6万人は軽く吹き飛び、セイジョン・ローグリア島の中央部に大穴が開く位の威力は有るわよっ!!!」


「ええっ!?そんなの如何するんだよっ!!!」


 先のレナ昔話を聞いたクリスは、やっぱりこうなったと思い、思わず声を上げて叫んだ。


「外じゃ、追撃するって話も、日シベ合同作戦軍内では、出始めて居るんだぞっ!!!」


「それに、今の話を聞く限りじゃ、逃げ出す暇も無さそうじゃ無いかっ!?」


「こう成ったら、魔力暴走して大爆発する前に、破壊するしか方法が無いわよ。」


「あっ!そうだっ!!確か二ホンのミサイルが、少しは余って居る筈だっ!!」


「余って残ったアレで、一斉に撃ち込めばっ!」


 クリスは、無い知恵を絞ってアイディアを出した。


「あれじゃ、爆発してしまう動力炉の爆発力を抑えるのには・・・若干、威力不足だし、それを補うだけの発射装置とミサイルの頭数が足りない。」


「それに、ミサイル自体が、この戦で殆んど使い切って居る筈よ。」


「置鮎さん達の話じゃ、追加分のミサイルが届くって話は聞いて居るけど、確か今頃は、二ホンの本国から、シェスカの所の武装商船艦隊を使って、此処へと移送中らしいけど、その到着は、あと二日後くらいって聞いて居るわよ。」


「はぁ~、それじゃ、打つ手無しかぁ・・・・・・」


 ガックリと方を落としたクリス。ダバ派遣隊の弾薬は、この戦いで貯蔵保有率は、7割程度までに減って居た。



 今出きるとしたら、グリクス地方軍団の追撃くらいだろう。


 その残った物を使用しても、大爆発する魔動力炉の爆風を押さえ込むだけのエネルギー量が足りないのだ。


 それに同時弾着と言う至難の業を駆使させなければ成らない。


 また、それだけの発射量を発射させる装置も此処には数が揃って居ないのである。


 万策尽きて、味方を安全に逃げさるにしても、6万近い人数を一斉に非難させるには、時間がとても足りて居ないのだ。


 少なくとも、被害を抑えるには、セイジョン・ローグリアからは、全島避難が最低条件と言えた。


「一旦、置鮎さんに連絡を取って見るか・・・・・」


「まさか・・・・・・」


「それしか無いもの。それにぐったりして居るアイツにも手伝わせないと。」


「はぁ~、どうしてお前や紅葉の奴は、何でハンナを扱き使ったり、玩具にするのが簡単に出きるんだよ。」


「失礼ねっ!あたしは紅葉ほど扱いが酷くないわよっ!!」


 どっちもどっちってな感じとクリスは思って居た。


 紅葉とリナは、ハンナとの付き合いが古く、とても距離が近いせいか、扱いが雑に成りがちだった。


 リナはもう一度、サンダースレイブを撃ち放つ積もりで居るらしい。


「それにエリン様にも、手伝って貰うから、この場は何とか成るでしょう。」


「まっ、どの道私は役に立ちそうに無いな。」


「大人しく下がって避難誘導を手伝って居る事にするよ。」



 二人は一旦下がって、緊急事態を何とかする為の対策意見を置鮎一佐達に、上申する事にした。



 そして、話はヘリコプター搭載護衛艦かがのFICの司令席に戻る事に成る。



「あのデストロイヤーの残骸の動力炉が、大暴走だって?」


「はい。」


「うーん、此処に来て面倒な事態だな。」


「それで魔導師であるリナ君に、何がしかの対策は有るのか?」


「有ります。簡単言うと、高威力魔法を用いて、一撃で吹き飛ばす方法が、最も効果的で、且つ一番被害が出ないと思われます。」



「やっぱり?」


 

 思い当たる解決方法を言い当てた置鮎一佐が、リナに肯定されると微笑してしまう。


 高エネルギー物体を如何にかする為のお約束と言う奴だった。


 例えるのならば、戦車に使われて居る爆発反応装甲と似た様な物であると言えるだろう。


 要するに、爆発には同等の爆発で対処する事によって、その威力を封殺する又は軽減するしか無い。


まぁ、それをやってのけるのは、人でも機会でも非常に難しい所でもあるのだ。




「置鮎さん。デストロイヤーの魔導動力炉の暴走爆発するまで、残り時間が30分だけでは、逃げる時間も無いし、此処は任せるしか・・・・・」


 井上一佐も渋い顔で画像通信に写りながら言う。


「仕方が無い。この場はリナ君達に任せる。」


「我々は島から避難する事に専念しよう。」


「最悪、エリン陛下の御付の方々の一部や白竜達を避難場所に配置して貰って爆風を凌ぐしかない。」


 置鮎一佐は、最終意思決定を決め、デストロイヤー一号艦内で暴走のメルトダウン状態へと突き進む魔動力炉を爆破処理すると決定した。



 まあ、相手が原子炉じゃないだけマシと言える状況の中で、リナ達は危険な作戦作業に挑もうとするのであった。



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