表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界の国々が驚いた異界国家日本は本当にすごーいデス~ネ。  作者: 伊達教宗
第11章 ブラキュリオス湖畔紛争 Ⅵ
213/464

141話 終結に向けての決戦!ブラキュリオス湖畔紛争っ!1

アースティア暦 1000年・西暦2030年・6月19日・午前11時03分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸・ユーラシナ大陸中央地域・シベリナ中央地方・パイプ・ライン大河・パイプ・ライン大河中央流域地方・ブラキュリオス湖・アルガス公国・レジェンダリア州・レジェンダリア諸島・レジェンダリア諸島西部・セイジョン・ローグリア島・セイジョン・ローグリア城・セイジョン・ローグリア城各周辺にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 戦場の中での両軍の激しい砲火と鬨の声が、次第に止み始めて居た。


 騒がしい戦場の中で、遠くから散発的な銃声と砲撃、剣と槍と盾同士がぶつかり合う金属音が鳴り響く。


 弓矢の弦の引かれ、放たれた矢が風を切り裂いて飛び去る微かな羽音、魔法詠唱と魔法による様々な現象発現による音に、人の悲鳴に至るまで、様々な音が戦場を支配する。


 ガミトフに作戦を進言し、その作戦とグリクス地方軍団・レジェンダリア諸島遠征軍の総指揮を任されたジャーマン・ダニーガン中佐は、やっと思いで、占領した敵陣地たる北門城郭。


 彼の魔導空挺戦艦であるアレキ・サンジェルス級魔導空挺戦艦・ドアーレを北門城郭の手前へと横付けをさせられる。


 周辺にも魔導空挺戦艦を始めとした魔導空挺巡洋艦や魔導空挺駆逐艦、陸上魔導艦等の各種艦艇が、無骨な姿と鋼鉄の巨砲をセイジョン・ローグリア城と敵たる日シベ合同作戦軍へと向けられて居る。




 戦地の状況視察をする為に、多くの幹部佐官と幹部尉官らとも戦艦から降りた彼は、用意された馬に乗り換えて、消化試合と化して来た最前線からやや離れて居る占領地から前線を見る為赴く。



 既に日シベ合同作戦軍は、陣地を引き払った跡であった為に、彼は十分な安全を取り、凡そ50メートル離れた場所から空と成って居る敵陣地を望遠鏡を使って眺め見ていた。


 5中隊から成る5千人が、威力偵察の為に、目の前の陣地跡へと、ゆっくり向って居た。


 その時である。グリクス地方軍団北方面軍・第三艦隊と第三軍団が見ている中で、北門第二陣地跡で動きが見られた。


「点火っ!」



「了解っ!」



 ドッカーンッ!!!!


 陸自隊員等によって、不用と成った塹壕等の陣地や通路を爆薬で破壊する光景が見られた。


 それも一つや二つだけでは無かった。



 多数の爆発が同時多発的に起こったのであった。


 これはダバ陸自派遣隊による敵の動きを遅延と陣地利用を防ぐ為の処置を取った為である。



 それを見ていたダニーガン中佐の頭上には、土煙と土砂が降り注いで来た。


 彼は右手で、それらの物から目を防ぐべく手を掲げた。


 威力偵察部隊をして居た各中隊も、先頭に居る兵士等とその部隊が鉄の盾を構えつつ、爆風と土煙を防ぎ、後続の者達は地面に伏せて身を守って居た。



「全軍っ!!進軍を停止せよっ!!」


「ははっ!!全軍っ!!止まれえええええぇぇぇぇぇーーーーーーーーっ!!!」


 やがて視界が次第に晴れて行くと、ダニーガン中佐は、敵の動きの状況を見定める為に、強行偵察をして居た先方隊の進軍を停止させた。


 時を同じくして、南からも同様な爆発音が響き渡り、ダニーガン中佐の率いる軍勢と彼の耳に微かに聞えていた。



「むう・・・・・・・・・」


「ダニーガン中佐殿、これは一体、何を目的とした爆発でしょうか?」



「小賢しいが、これは敵による我らの進軍を遅延させたり、爆発を用いた罠だったのだろう。」


「なるほど・・・・・・」


「ジャイアガル軍港基地でも、似た様な仕掛けが有った様だ。」


「どの様な仕掛けは分らぬが、敵は我々の想像も付かぬ方法を用いた爆破方法を用いた罠を使って居るらしいな・・・・・・・・・・」


 敵が仕掛けた、爆発物形式の罠の仕掛けを安全に処理解除する事すら出きない歯痒さに。苛立つダニーガン中佐。


「では、寸での所で助かりましたな。」



「それで、これから更に前進するお積りで?」


「いや、止めて置こう。」


「逃げたいならば、逃げさせる方が、今の我々に取っては、無難だろうからな。」


「進軍は止めて、今日の戦いは此処までとする。」


「ですが、勢いは我らに有ると見ますが・・・・・・・・・・」


「だがな副司令、今日まで戦って来たが、敵の予想以上に抵抗が激し過ぎる。」


「私の予想では、この度の先頭では、凡そ5万人前後は討ち取られたと見ている。」


「何と・・・・5万人ですと?」


「只の攻城戦での戦い・・・それもたった3時間弱程度の戦ですか?」


「そうだ。」


「先の上陸戦での砦や軍港を落とす戦いや追撃戦では、敵は派手に強力な魔導兵器や魔法で、多数の戦死者が出たのは、此れまで我らも経験して居る戦歴などの資料からも、理解が出きる範疇だ。」


「だが、此度の戦いでは、平地とその起伏利用しただけの攻城戦で出た被害が、たった数時間だけで、5万だぞっ!」


「その様な戦死者を戦場で出そうものなら、我が帝国では、どんな有能な指揮官でさえも、上層部から叱責だけでは済まない。」


「無能と罵られた挙句、即軍法会議物だ。」


「だが、相手は未知の異界の軍隊であるニホン軍だ。」


「並大抵の相手では無いのは、戦って見た事で明らかだ。」


「この程度で済んだのが良かったのか、悪かったのかが判るのは、この戦い終わってからでないと判断するには難しい事だろう。」


「ともかく、この場は態勢を建て直し、負傷者を後送し、戦死者の遺体を片付ける事を優先させる。」


「しかし、万が一にもシベリナ連合軍が攻め入るかも知れませんが・・・・・」


「向こうも似た様な状況の筈だろう。」


「あれだけの激戦だ、戦死者数も相当な筈だ。どの道、今日は戦い処では無い筈だ。」


「万が一にの備えには、各方面軍に見張りを多く立てさせる事で守りを固め、攻守共に万全の態勢を整えさせるのだ。」


「ガミトフ閣下には、そうお伝えし、各方面軍の司令官と連絡を蜜にして、我々が動かない間の隙を敵が付け入るのを防ぐ。」


「はっ!直ちにガミトフ閣下と各方面の司令官にもお伝えします。」



 グリクス地方軍団・レジェンダリア諸島遠征軍の主力を担うセイジョン・ローグリア城北門攻略軍は、北門での戦いで出た損害の整理をするべく、今日の進軍を停止し、次なる戦い備える事に決めたのであった。



 他の攻略軍も似た様な動きを見せつつ、ダニーガン中佐の意見はガミトフの命令として、各司令官に伝えられる。


 しかし、それを言うまでも無く率先して防備を固めている部下達にガミトフは、部下たちの優秀さに関心したと言う。



 アースティア暦 1000年・西暦2030年・6月19日・午前10時50分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸・ユーラシナ大陸中央地域・シベリナ中央地方・パイプ・ライン大河・パイプ・ライン大河中央流域地方・ブラキュリオス湖・アルガス公国・レジェンダリア州・レジェンダリア諸島・レジェンダリア諸島西部・セイジョン・ローグリア島・セイジョン・ローグリア城・セイジョン・ローグリア城北門内・セイジョン・ローグリア城北門陣地後退戦線にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 此処で時間は一旦遡り、午前10時50分頃、北門陣地後退戦にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 ダニーガン中佐率いるセイジョン・ローグリア城北門攻略軍による追撃戦は、それはそはれ激しい物であった。



 殿を引き受けて居たのは、クリスが率いるヘスティア遊撃騎士団とリナとハンナ達であった。


 クリス旗下の魔法騎士隊500人が魔導盾を構えつつ、その背後にて敵兵に魔導弓矢を射掛け、後退を支援して居る100名の魔導弓士隊が、ゆっくりと陣地中央の通路から後退をして居た。


 遠くから陸自隊員らが狙撃銃と89式小銃の援護をして居たが、数十万の軍勢が数千の軍団に分かれて迫って居るのだ。


 如何せん各方面の部隊の手数が足りていない。撤退には慎重に行動する事が求められて居た。


「良いかっ、ゆっくり落ち着いて、後ろに下がれよ。」


「我々の後ろには、自衛隊が、陸海空の自衛隊が支援してくれて居る。」


「慌てず、急がずに、ゆっくりと退き下がるんだ。」


「今我が隊が走って逃げれば、手柄欲しさに敵軍は、ドッと襲い掛かって来るぞっ!」



ザッザツザッザッザツザッザッザツザッザッザツザッ・・・・・・・・・・


ザッザツザッザッザツザッザッザツザッザッザツザッ・・・・・・・・・・


ザッザツザッザッザツザッザッザツザッザッザツザッ・・・・・・・・・・


ザッザツザッザッザツザッザッザツザッザッザツザッ・・・・・・・・・・



 敵兵の足音が、ゆっくり凄然と迫って居る。


 目の前に見えて居る大軍の兵士を眺め見ながら、クリスと旗下の騎士と兵士たち等は、張り詰めた空気と緊張する中を必死に恐怖と、そして、敵と戦いながら互いを信じ、冷静にクリスの命令に従い後退をして行く。



「相手は少数だっ!」


「一気に揉み潰せえええええぇぇぇぇぇーーーーーーーーっ!!!」


「「「「「うおおおおおぉぉぉぉぉーーーーーーーーっ!!!」」」」」


 少ない手柄を求めて、焦った敵の一部隊5千人、その内先陣2千が先走った様である。


「掛かれえええええぇぇぇぇぇーーーーーーーーっ!!」



「総員っ!!ブーストとリフレクターシールドをっ!!」


 猛烈な勢いで迫って来る槍衾を魔法騎士隊は、しっかりと隊列を組んで防御付加魔法と併用した魔導盾で防ぎ押し留まる。


「ぐぐぐっ・・・・・ぐぬぬぬぬっ・・・・此処は通すものかっ!・・・・・・・・」



「ハンナあああああぁぁぁぁぁーーーーーーーーっ!!」


 クリスは、突撃して来た敵をがっちりと足止めをすると、天に向って大声を張り上げて友の名を叫ぶっ!


「同志達よっ!今だ掛かれえええええぇぇぇぇぇーーーーーーーーーっ!!」

   

「「「「「おおおおおぉぉぉぉぉーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」 



 クリスは、ハンナに合図を送る呼びかけをすると、一斉にハンナを隊長としたアセリナ聖天使騎士隊二千人が塹壕から現れる。


 彼女達は、後退通路の脇の塹壕や敵近くの塹壕から、突如として、ドッと現れて、攻め入る敵軍を迎撃に現れたのである。


 彼女達は、リナによって掛けられた透明化魔法イリュージョンで、姿を消して身を隠し潜めて居たのだ。


 一斉に飛び掛かるアセリナ聖天使騎士達。



 彼女達の手には、アセリナ族の最強兵装(ウェポン)である魔導槍エクスプロン・ランサーを構えて、敵軍へと襲い掛かる。


 彼女らは塹壕から飛び掛る者や空に舞い上がり敵兵に全力で襲い掛かる者も居る。


「何だと?」


「アセリナの可笑しな天使共が、何故にこの様な戦い方を・・・・・・・」


 唖然とする追撃隊長。目立ちたがりで、暴力的な槍捌きと頭の可笑しな言動言うだけの翼人族は、暴れて格好を付けるだけのバカ(酷い言い方)だった筈なのにと、彼らは常日頃からアセリナ族を舐めていた。



「それはね、このあたしが教え込んだ、入れ知恵だからよっ!!」



「なっ、何っ?」


「ライトニング・スナイパーアロオオオオオオォォォォォーーーーーーーっ!!」


 

 突如として空に舞い上がって現れたリナは、追撃して来た敵追撃隊をハンナとアセリナ聖天使騎士隊を使って混乱させ、雷撃魔法の狙撃矢を使い追撃隊長を狙い撃ちにした。


「ぐわわわわわわわーーーーーーっ!!」


 雷撃魔法の矢を受けた追撃隊長は、額に大穴を開けられた挙句に、絶命の声を上げて感電死しする。


「敵の隊長討ち取ったりいいいいいぃぃぃぃぃーーーーーーーーーーっ!!」


 敵隊長の首級を討ち取ったリナが、大きな声で勝どきを上げる。


「よしっ!!良くやったぞっ!!リナっ!!」


「このくらいは、チョロいもんよっ!」


「うあああああぁぁぁぁぁーーーーーーーーっ!!」


「隊長が殺れたあああああぁぁぁぁぁーーーーーーっ!!」


「退けえええええぇぇぇぇぇーーーーーーーーーーーっ!!」


 大将首が取られた一軍なんて、案外脆い事が多い。


 クリス達を狙い追撃して来ていた追撃部隊は、部隊長が討ち取られ事により、意気消沈してしまい、アッサリと退却して行く。


「うおおおおおぉぉぉぉぉーーーーーーーっ!!」


「追えええええぇぇぇぇぇーーーーーーーーーっ!!」


「あの小賢しい騎士隊を逃がすなーーーーーっ!!」


 どうやら今度は別の部隊の連中が、やれた見方の仇と手柄を取る為に、本気に成ってしまったらしい。


「ちっ、別の連中を本気にさせたかっ!!くそっ!」


 クリスは舌打ちをして険しい顔つきをするが、冷静だった。


「リナっ!!魔法で人中てして、時間稼ぎしてっ!」


「ハンナ達は、また後ろに後退して、私からの指示を待ってっ!」


「分ったっ!」


「くっくっくっ、了解した。同志諸君っ!退がるぞっ!」


「「「「「おうっ!!」」」」」


 クリス達は、この場を仕切り直して、態勢を整える。


 その後も敵軍を罠に掛け、執拗に追撃して来る敵軍を3人は、獅子奮迅の働きをして押し返したと言う。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ