131話 激闘!セイジョン・ローグリア攻城戦 8
アースティア暦 1000年・西暦2030年・6月17日・午前9時15分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸・ユーラシナ大陸中央地域・シベリナ中央地方・パイプ・ライン大河・パイプ・ライン大河中央流域地方・ブラキュリオス湖・アルガス公国・レジェンダリア州・レジェンダリア諸島・レジェンダリア諸島西部・セイジョン・ローグリア島・セイジョン・ローグリア城・セイジョン・ローグリア城東門・セイジョン・ローグリア城東門城郭側・通称・サナダ丸にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
レジェンダリア諸島全土とその主要な拠点が置かれて居るセイジョン・ローグリア島・セイジョン・ローグリア城。
その攻略に燃えて居るガミトフ・バイマン中将が率いるグリクス地方軍団・レジェンダリア諸島遠征軍の本隊。
オバム大佐が直接指揮を執るグリクス地方軍団東部中央方面隊は、彼が打ち立てた作戦を起用して、サナダ丸に攻め入る。
その結果は、惨敗と言えた。
目的のニホン軍こと、自衛隊主力部隊の吊り上げには成功は成らず、長距離砲撃部隊の凡その位置の特定だけが、強引に言えば戦果と言える結果と成って居た。
そうそう、自衛隊以外の目標である、もう1人の釣り出しにも成功したらしい。
「アーシダ第三騎士団長殿、井上一佐からです。」
「何と言って来て居る?」
「はっ!生身での魔導機兵の相手は、我ら陸自でも苦戦する。」
「手駒が足りて居ないだろうから、取って置きを派遣したと。」
「ふっ、と言う事は、来るのは彼女達か?」
「はい。」
パタパタパタパタとCH-47JA・輸送ヘリコプター1機と護衛のAH-64D戦闘ヘリコプター(アパッチ・ロングボウ)7機が飛来する。
「来たようです。」
アーシダ第三騎士団長の補佐して居る中隊長の自衛官が、空を見上げて言う。
「ほう・・・・・・・・」
アースティア暦 1000年・西暦2030年・6月17日・午前9時18分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸・ユーラシナ大陸中央地域・シベリナ中央地方・パイプ・ライン大河・パイプ・ライン大河中央流域地方・ブラキュリオス湖・アルガス公国・レジェンダリア州・レジェンダリア諸島・レジェンダリア諸島西部・セイジョン・ローグリア島・セイジョン・ローグリア城・セイジョン・ローグリア城東門・セイジョン・ローグリア城東門城郭側・通称・サナダ丸上空付近・CH-47JA・輸送ヘリコプター機内にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
CH-47JA・輸送ヘリコプターこと、通称チヌークと呼ばれる輸送ヘリの中で、三人の女の子達が機乗していた。
「ふああっ!!飛んでるっ!!飛んで居るぞっ!」
これが初めて乗り込むヘリに大はしゃぎのハンナは、自らの翼を使わずに飛んで居る鉄の箱に感激して居た。
「ああ、もうっ!!はしゃがないのハンナっ!!これはお仕事なんだから・・・・・・」
何時もの事だと呆れるリナだが、初めて乗る乗り物に、彼女も少しばかり、わくわくして居た。
その横で・・・・・・・・・・・・・・・・
「ううっ、うーん。」
クリスがげんなりとした顔つきで居た。
「あれーっ!?クリス。ヘリのせいで、酔ってる?」
「いや、気持ち悪いとは言わないが、お前達ほど空と言う物に成れなくてな。」
「このヘリコプターとか言う乗り物の特有の浮遊感が空挺艦とは違ってフワフワ、揺ら揺らと揺れ動く感じが、好きに成れんだけさ・・・・・・・」
魔力で動く魔導空挺艦は、一定の揺れを減じて動いて居るので、船酔いに似た乗り物酔いが成り難いと言う利便性が有った。
しかし、ヘリコプターや飛行機は、そうは行かない。風の空気抵抗をもろに受け付けるのだ。
それが苦手と言う人達も多い筈だろう。
特にヘリコプターはだ、そのせいで飛行機が大嫌いと言う方も多く居る筈である。
ヘリ初体験のクリスは、少々ヘリの揺れが苦手の様だった。
しかも、重い鎧と盾を持っての搭乗と成ると余計に体調が、宜しくないと言えたのであった。
「間も無く現着します。降下の用意を。」
「りょうかーい。」
「本当にロープは要りませんね?」
「まぁ、魔法で着地出きるし、乗り物酔いをして居るクリスは、ハンナとあたしの魔法で支えるから、平気、平気。」
リナは笑顔で自信タップリに言う。
降下時には20メートル位まで下げてくれるらしいが、それでも十分に高い高さである。
飛び降りるのも慣れが有るらしく、特に師匠であるエリンの地獄の特訓で、陸自の特戦・習志野空挺団・水陸旅団等の特訓に加え、レンジャー習得を目指して居る隊員らでさえも、真っ青の地獄の特訓を味わって居経験も豊富であった。
それ以来、怖いのはエリンと実の姉とその親友だけと成って居るので、リナは物凄く肝が据わって居るのであった。
「降下3分前です。」
「ハンナは、クリスを支えてて。あたしは魔法で降下スピードを抑えるから。」
「ふん、我に任せよっ!」
ドンと胸を叩くハンナ。
それど大きくないバストが微かに揺れ、自信満々な表情で言う。
それは丸で「屁の掛かった突っ張りは要らんとです」と豪語して居る筋肉ムキムキマッチョなヘタレレスラーヒーローと同じ様に、何だか良く分からないが、とにかく物凄い自信だと言いたく成るかも知れない。
それほどに妙に自信がたっぷりと言った感じであった顔付きをして居た。
「降下位置に到着っ!!」
「ほらほら、クリス。早く行くよ。」
「ちょ、ちょっと待ってって、心の準備がっ!!って、ままま待って、うわわわあああああぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーっ!!」
リナ促され、ハンナに押されながら後部のランプドアから飛び降りる形で降下して行く。
「ご武運を・・・・・・・」
「ありがと。それっと。」
リナも自衛隊員に見送られ、後を追う様にして飛び降りる。
直ぐにフライウイングと言う浮遊魔法をクリスと自分に掛ける。
「ううっ、そんなに急がなくても・・・・・・」
「ありゃりゃ?コイツはトラウマに成ったかな?」
飛び降りた先で、クリスは半泣きに成っていた。
その姿は悪くすれば、何所ぞの特攻野郎共が集う傭兵チームの飛行機嫌いの男の様に成らないとも限らない位に、クリスのその心は、傷を負ったかも知れない。
特に暢気なアホに連れられてのバンジージャンプは特にと言えた。
「ふんふんふーん。」
ハンナは楽しそうである。彼女は基本、飛ぶのが好きだったりするからだ。
物の数秒で地面に着地すると、其処は戦場で迫り来るのは、オバム大佐の命令で攻めて来て居るイースト・エンペラル隊が34機である。
それに立ち向かい戦って居る自衛隊員達らも、実に生身の身で、健闘したと言えた。
各戦線では、防衛ラインのギリギリの位置である水堀の位置まで迫る勢いだったが、ロボット兵器特有の弱点である間接と言う所を撃ち貫く事によって、何とか勝ちを得て居たのであった。
「リナ殿。」
「アーシダさん。」
「それではお願い出来るか?」
「俺は、この位置で指揮しながら防ぐのが精一杯だ。」
「任せて下さい。ハンナ、クリス行くよ。」
「お、おう・・・・」
「我に任せるが良い。」
クリスは憔悴しきって居たが、戦うのには大丈夫な様子。
此処でもハンナは何時もの様に、何だか良く分からないが、兎に角、物凄い自信に満ち溢れている表情で、太陽の光でキラリーン光り輝く槍と腕を組み合わせたポーズを取って応えていた。
「南から救援要請です。」
「敵機兵が堀と防壁を乗り越え様として居るらしく。」
「よっしゃっ!!それには、あたしが今直ぐに行くわ。」
リナが無駄にデカイ、バストを揺らして物凄い勢いで駆けて行く。
ハンナ飛びながらその後を追った。
「アーシダ団長殿。馬をお借りする。」
「おう、好きな物を使ってくれ。」
「それでは、ハッ!」
「本当に大丈夫か・・・・・・・・」
クリスは顔色が多少良くない様子を心配するアーシダ第三騎士団長に見送られながら、親友達のを後を追いかけて行く。
上空では黒田宗近一尉が率いるAH-64D戦闘ヘリコプター (アパッチ・ロングボウ)7機が、接近して来たイースト・エンペラル9機に対して攻撃を開始する。
「各機へっ!!遠慮は要らんっ!!スティンガーをぶち込んでやれっ!!」
「了解っ!目標っ!正面敵イースト・エンペラル隊っ!!発射っ!!」
バシュウウウゥゥゥゥーーーーーーーーー!!ドッカーーーーン!!
バシュウウウゥゥゥゥーーーーーーーーー!!ドッカーーーーン!!
バシュウウウゥゥゥゥーーーーーーーーー!!ドッカーーーーン!!
バシュウウウゥゥゥゥーーーーーーーーー!!ドッカーーーーン!!
撃ち放たれたミサイルは、吸い込まれるかの様にして敵へと向かって行く。
ロックオンされたイースト・エンペラルは、空対空ミサイル『スティンガー』を喰らい、大爆発と共に破壊されたのだった。
「引き続き、掃討戦を行う。」
「これより地上部隊の援護するぞっ!」
「各機は警戒しつつ、散開して敵を掃討しろっ!」
「了解っ!」
アパッチ隊は、凄まじい勢いで掃討戦をして行くのであった。




