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72話 激闘!レジェンダリア諸島 カントルナ砦近郊上陸撤退戦 5

アースティア暦 1000年・西暦2030年・6月5日・午前8時27分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸・ユーラシナ大陸中央地域・シベリナ中央地方・パイプ・ライン大河中央流域地方・ブラキュリオス湖畔・アルガス公国・モンブラン州・ブラキュリオス湖東部河口付近にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


頭の可笑しな娘ことハンナの可愛さが、別の意味で爆発した娘であった事が発覚し、場が思わず和んだ中で、話す機会を伺って居た置鮎一佐は、リナの名前個人の名前の話題から話に入る。


 挨拶も兼ねた雑談から入る事で話し易い雰囲気を作り徐々に話の幅を広げる事が狙いで有った。



「所でリナさんですか、随分と変わった名前が入って居る様ですけど・・・・・」



「ああ、ミドルネーム事ですね?」


「父方の先祖が、コヨミ皇国からお嫁を貰った人が居るんです。」


「その人の次男で分家を起した人が、私の家の直系の祖先なんですよ。」


「その時に由緒ある苗字だからと、受け継ぐ事にしたらしいと聞いて居ます。」



「そんな理由から、昔から真ん中に、コヨミ皇国系のファミリーネームを代々を入れて居るんです。」



「ですが、随分と前の話ですので、ダバード・ロード訛りやユーラシナ大陸西方地域系の発音訛りが混じったせいか、すっかり正確な名前が分からなく成って居るんですよ。」



「リナさん。ひょっとしたら、その真ん中の名はミーサガでは無く、御坂では無いでしょうか?」



「えっ?!分かるんですか?」



「はい、我が国にもコヨミ皇国と似た文化が有るので、ひょっとしたらと。」



「そうですか。ミッサカ ミサカ、ミサカ、御坂か。」


「有難うございます。我が家のルーツに関する名前が長らく不明でしたので、あっ、そう言えばお名前を伺って居ませんでしたね。」



「おっと、失礼しました。」


「私は日本国の国防組織である海上自衛隊所属で、当艦隊の司令官をして居ます。」



「置鮎竜次郎一等海佐です。」



「他国の人から見れば、国防軍ですね。」



「階級も分かり辛ければ、大佐に当たります。」



「えっ、ニホン?」



 日本と言う国名を聞いてリナは驚いていた。


 デコモリン少佐が次の依頼先として指定した国家だったからだ。



「何か我が国の事でご存知ですか?」



「はい、実はある依頼でシベリナ諸国の連盟で、コヨミ皇国へ行くように言われて居るんですが、その依頼で行く先がニホン国と聞いていたので、とても驚いている所です」



「そうでしたか。」



「それにしても少し前に、噂話には聞いていたけど、まさか本当だったなんてね。」



「何か?」



「いや、依頼の説明を受けた時に、ニホンが何だか凄いと意味不明な説明でしたので・・・・・・」



「そうでしたか。」



「それにしても壮観ね。」



「これなら・・・あっ、そうだ。」



「置鮎さん達って、コヨミ皇国から出発して来たんですよね。」


「ええ、コヨミ皇国の万代港経由で、ダバード・ロード王国に向かう途中です。」


「えっ?ダバード・ロードに?」


 リナは一瞬だけ戸惑い顔付きが嫌な物に成ってしまう。



 故郷での仕打ちが政治的で、リンバース家を守る為とは言え、余りにも酷い事で有ったので、今では捻くれた気持ちや何も出来ない憤りから故郷とアーヤ女王の事を何だが苦手意識を持つ様に成って居り、故郷から成るべく距離を置く様に成って居た。


「何か?」


 置鮎一佐は、リナの表情を見て、やや心配に成ったので、リナ事を気に掛けた。



「いいえ、何でも有りません。」



「ただ、コヨミ皇国に立ち寄ったのなら、皇女であるの紅葉を知らないかなぁーと思っただけですので・・・・・」


「それで、置鮎さんは紅葉に会ったこと有りますか?」



「ええ、何度か。」


「コヨミ皇国で、会う機会に恵まれましたので、任務に関する会議の席や世間話程度の会話くらいですが・・・・・」


「ああ、確か出発前に、スマホを買ったからとお互いに撮った写真が、幾つか有ったな。」



「シャシン?」


 置鮎一佐は、ポケットの中にしまってあるこの世界では、日本と一緒に地球から転移して来た国家の勢力圏以外では、使い物にならないスマホを取り出し、写真のデータを取り出す。


「はい、これですね。」


「うわぁっ!?何ですかこれ?」


「これは通信機器の一つで、スマートホンと言って、遠くの人と会話する道具なんですが、他にも色々と機能が有るんですよ。」



「その中のカメラ機能を使って写真と言う絵を撮れるんですよ。」



「確か紅葉殿下も日本で買われたとか。」


「へぇーっ、あの子らしいなぁー、新し物好きで、好奇心の塊だものね。」


「写真を撮るには、本当はカメラと言う専用の機械を使うんだけどね。」


「他にも何枚か有りますよ。」


自衛官で紅葉と面識がある者達は、何度かカメラで写真を取る機会に恵まれていた。


 紅葉は、自分の顔を覚えて貰う一環として、進んで写真を取らせて居たのであった。


 この行為が、後に大量に歴史上の資料として残ろうとは思わない紅葉なのであった。


 リナは、タッチ操作で写真を捲って貰いながら画像を見て行くと、5年ぶりに見る親友の姿を見詰めていた。


「随分と大人に成ったわね。」


「何を見ているのだリナよ。」


「ほら、ハンナ。」


「おおっ、我が友の紅葉ではないかっ?!」


「それでっ、何なのだこれは?」


 子供の様に目を輝かせてスマホを見詰めるハンナ。


「その説明は後でしてあげるから。あっ、これは・・・・・・・」


それは集合写真だった。


 中央に日本とコヨミ両政府政府の要人が並んでいる。


 紅葉の真横には、見慣れない格好をした若い男が座って写って居た。



 これを見たリナは、にんまりとニヤけていた。


(へぇ~っ!アイツ、男が出来たんだ~っ!)


 紅葉は若い男性を隣に居させる事を必要が無い時以外は、滅多にさせない事で有名であった。



 そんな彼女が若い男と公式記録に残る物で一緒に居る。



 これは極めて珍しい事で有った。


 これは親友の間柄では、目を疑いたくなる事である。



 紅葉は皇族と言う生まれのせいで、特定の男性と特に親しい関係を避けてきた経緯が有る。それが何故か親しそうに隣り合わせに写真に写って居た。


「如何かしましたか?」


「いえ、あっ、シャシン、有り難う御座いました。」


「いえ。」



(くくくっ、あの負けず嫌いがねぇーっ!)


(後で会ったら、揶揄ってやろうっとっ!)


(そうだっ!誰かに、この事を手紙なんかで言わないとね。)


 まさかこの写真の男との付き合いが、ハンナや他の数名の親友らと共に一生涯続く関係に成るとは、今の彼女には想像すら出来て居なかったのである。



 無論、リナとて例外では無かった。



 其処へ、アセリナ王国軍の指揮官の一団が空から舞い降りて来た。


「どうやら堅苦しいフンイキは、無くなって居るようデースネ。」


「ニホン国軍の司令官は、ドナタデスーカ?」


「此処よ、デコモリン。」


リナは、声を上げ手を振りながら自分と自衛隊の指揮官である置鮎一佐の居場所を報せ、デコモリンを誘導する。


すると自衛官らは、また別の反応をする。


(今度は、カトコトの妖しい喋りの子か・・・・・・・・)


(もう、俺は何を見ても驚かないぞ。)


(何所までネタキャラが出てくるんだこの世界は?)


 そんな彼らは、ロリババアと世間では噂されて居るドラグリア白龍大帝国のエリノア・ドラグリアことエリンの大人化への変身を見ると、更なるネタキャラが出て来たと腰を抜かして驚くのであった。


「スミレイン・デコモリン少佐デース。ヨロシクお願いしマース。」


「此方こそ。置鮎竜次郎一等海佐です。」


「大佐だそうよ。デコモリン。」


 デコモリンは、リナの説明に頷くと早速、本題に入る。


「置鮎大佐、この度の両艦隊の衝突に付いては、オタガイに不問としたいのデスガ。どうでショウカ?」


先に言いたい事を言われた置鮎一佐は、そのまま黙って了承する。


「ええ、此方もそう言おうと思っていました。」



「知らなかったとは言え、申し訳ない。」


「いいえ、こちらも隠密行動を取っていマーシタシ、まさか透明化魔法を看破するなんて想像すらして居ませんでしたカラーネ。」


「何はともあれ、怪我人が出なくて本当に良かった。」


「それでは我々は任務に戻りマース。」


「はい、お気をつけて。」


「ソチラも良い航海を。」


 お互いに、それぞれの形式の敬礼をして別れ様とした時だった。


「デコモリン少佐あああぁぁぁぁーーーーーっ!!」


「少佐、あれは?」


「我が国の国境警備隊の人みたいデースネ。」


国境警備隊のアセリナ兵が、かがの甲板に降り立ち、慌てた表情である事実を伝えて来たのである。


「大変です少佐っ!東部国境警備隊の偵察隊とアルガス公国軍のレジェンダリア諸島の守備隊から火急の伝令が来ましたっ!」


「今朝方から帝国軍の軍船と輸送船の船数が更に増えつつあり、一部の軍艦が出撃態勢の模様である。」



「同諸島の南部に、グリクス地方軍団所属の竜騎士航空隊による散発的な空襲が始まったと伝えて参りました。」


「ああ、遂に始まりマシタカ。」



「任務ご苦労様デース。我が国の国境も守備を固めてクダサイネ。」



「置鮎大佐、聞いての通りデース。アナタ方は如何なさいマスカ?」


「くっ、やはり避けられないのかっ!?」



「今から我々は緊急会議をするぞっ!」



「各艦の艦長と陸自幹部は、かがに集まれと伝えろっ!」


「了解です。」


直に通信をする為に隊員が艦橋へと走って行く。


 置鮎はデコモリンに振り返ると、改めて如何するかを聞く。


「我々は自衛隊は、ダバ派遣艦隊と本国政府と協議をした上で、今後の対応を決めます。」



「恐らく帝国とやり合うでしょうね。少佐はどうしますか?」


「申し訳ありマセンガ、積荷が有るので我々は、一旦寄港地へと向いマース。」



「ですが、同盟国を助けないと言うのは、外交的な問題が有りますので、我が部隊から12名聖天使騎士とヨハンナ・リリロッカ・ヨシカーナ少尉・・・ハンナを派遣しマース。」


「分かりました。お預かりします。」


「それと其処に居る雷帝の魔導師と言われるリナ・ミーサガ・リンバースも一緒に行かせて下サーイ。リナ、お願いできマスカ?」


「はぁ~しょうがないわね。」


「報奨の方は、別枠で用意して置きマスネ。」



「では置鮎大佐、アセリナの聖天使騎士は、扱いがムズカシイので、其処のリナに良く聞いてクダサイネ。」


「それでご武運を・・・・・・・・・・・」


「其方も・・・・・・」


デコモリンは空へと舞い上がり、その場を去って行く。置鮎一佐は、緊急会議をする準備に入って行ったのだった。



 こうして、後の歴史書には、ブラキュリオス湖畔紛争と呼ばれる戦いの幕が切って落とされ様として居た。



 本格的に両軍が衝突するまで、あと3日前の出来事であった。





西暦22××年・×月○日・午後19時10分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸東側地方・日本列島・群馬県・霧野市・堤野町・渡瀬川沿い・高見山・高見家・高見家屋敷・本館棟屋敷にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 JHK特別放送・特集実録アースティア大戦とは?の番組は、益々視聴率を上げつつ、生放送中のテレビ画面は、ヨハンナ・リリロッカ・ヨシカーナこと、ハンナの直系子孫に当たり、声優・歌手として活躍する人物として知られて居る人物。


 六花・リリロッカ・TМ・ヨシカーナから高見家との関わりを語られるが、当の本人は、高見家に付いて殆んど知らなかったと語られるが、著名人が群馬県の片田舎の地方都市と関わりが有った事に盛り上がって居た。



「所でリリカさん、ミーサガ・TМ・リンバースって言う随分と変わった名前が入って居る様ですけど・・・・・」



「ああ、ミドルネーム事ですね?」


「リナお婆さんの父方の先祖が、コヨミ皇国からお嫁を貰った人が居るんですよ。」


「その人の次男で分家を起した人の娘さんが、私の家の直系の祖先なんですよ。」


「その時に由緒ある苗字だからと、受け継ぐ事にしたらしいと聞いて居ます。」



「そんな理由から、昔から真ん中に、コヨミ皇国系のファミリーネームを代々を入れて居るんです。」



「ですが、随分と前の話ですので、ダバード・ロード訛りやユーラシナ大陸西方地域系の発音訛りが混じったせいか、すっかり正確な名前が分からなく成って居るんですよ。」


「そしてTМに付いてですが、高見の名跡をアルファベットに直した物を入れて居ます。高見家の分家を表す物に成って居ます。」


「リンバースは、そのまま家名ですね。


「そのミーサガの由来に付いてハッキリと分かったのは、ブラキュリオス湖畔紛争に参加する事に成った際に、海上自衛隊の置鮎竜次郎一佐と言う方から『ミーサガでは無く、御坂では無いでしょうか?』と言う事を教えて下さり、由来の知る切っ掛けに成ったんです。」


「へぇー、そうだったんですね。」と明日田高次は、納得する顔付きで頷いて居た。


「更に後に成ってから分かった事ですが、実は御坂と言う名字は、コヨミ皇国の皇族家である御坂家だと言う事が分かったんです。」



「「「えええええぇぇぇぇぇーーーーーーっ!!」」」と、驚きの声を上げる出演者たちや見学者たちは、ビッククリした顔付きと成って居た。


 その中で京都大学の博士号を持つ歴史研究家で、あらゆる時代に精通している人物で、英傑達の選択の解説コメンティターである同時に、彼の出演番組である英傑達の選択の司会者の1人たる磯野道隆は、この事実を知って居た為、何食わぬ顔で解説に入る。 


「実はリンバース家の家系図を辿ると、600年前時代のコヨミ皇国の巫女姫で、とても優秀な力を持って居た人物として知られる暦赤葉皇女のお母上であられた、秋葉王妃の妹である冬葉殿下のご息女、御坂利奈さんだった事が分かったんです。」




「「「「「おおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーっ!!」」」」」と言う驚きの声を上げる出演者たちや見学者たちは、更にビッククリした顔付きと成って居た。


「って言う事は、当時のアースティア大戦が始まった600前から紅葉さんとリナさんの二人は、お互いに親戚たど知らずに供に戦い、供に過ごした親友だったですか?それは益々運命を感じますね。」と更に頷く明日田高次。


「ロマンティックなお話ですっ!!」とJHKの歴史関係を担当している人気番組のアナウンサーの井上朝美は、目を輝かせて感想を述べていた。


 歴史にドキリとした事実を知った視聴者達らは、この先の展開を見逃すまいと、テレビに釘付けと成り、視聴率がググっと上がったのであった。


 JHK特別放送・特集実録アースティア大戦とは?の番組は、益々視聴率を上げつつ、次なるエピソードが流されて行き、番組は続いて行くのであった。















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