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異世界の国々が驚いた異界国家日本は本当にすごーいデス~ネ。  作者: 伊達教宗
第5章 科学(リアル)と魔術(ファンタジー)が交差する時、歴史(ものがたり)は動きだす
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59話 遠方より友が降って来る?堕天しない聖天使と血染めの鋼鉄姫将軍との笑闘!? 2

 アースティア暦 1000年・西暦2030年・6月3日・午前10時33分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸・ユーラシナ大陸東側地方・西太平洋地域・日本国・日本国領海・沖縄県・東シナ海近海域・日本国海上自衛隊・護衛隊群連合艦隊・通称名「南雲護衛隊群」にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 日本国政府並びに異世界国家交流総合支援省・交援省防衛監督指令室が主導する防衛作戦は、いよいよ終盤戦に差し掛かろうとして居た。 


 このローラーナ帝国海軍・イースト・ウッド・ブリヂストン第一外征艦隊と日本国海上自衛隊・護衛隊群連合艦隊「南雲護衛隊群」との大海戦は、アースティア大戦末期序盤に措ける転換点との見方をする歴史学者も多く居り、高見竜史と言う何の変哲もない青年が偉人の一人として扱われ始めたとも言うべき出来事でもあった。


 しかしながら、日本国政府並びに異世界国家交流総合支援省・交援省防衛監督指令室でも予想はして居たが、その前に決着を付けられ無いと言うか、防ぎ様の無い事態に陥ってしまう。



 そんな難敵たる人物が、南雲一佐が率いて居る護衛隊群へと低空飛行で向う一団と成って現れたのだ。



「居たっ!!見付けたぞっ!!!」



ヴァロニカは、合身した赤い龍鎧器、ドラグアーマーを身に纏い、獲物を捕らえた事に喜び、ニヤリと笑って居た。


 その後ろに続くのは、紫色のドラグアーマーのアイリーと青色のドラグアーマーのコレットである。


 その指揮下で動くレッドブラッドアイゼン聖龍騎士団は、120騎の精鋭で、全員が龍鎧器ドラグアーマーの形態に変身した完全武装状態である。




 これはドラグナー皇国の騎聖龍士が、日本国軍(自衛隊)が手強い敵であり、本気で渡り合えると判断して上で、全力を以てして立ち向かって来た証拠であった。



「姫さまっ!!!」



「ヴァロニカ様っ!!!やりましょうっ!!!!」


「我らはっ!!栄えあるドラグナー皇国(おうこく)のレッドブラッドアイゼン聖龍騎士団ですっ!!」



「敵の顔を拝まずに、殺られたと有ってはっ!!武人の名誉を傷付けられた事と成りますっ!!」




何時もほんわかしていて、母性溢れ、物凄く怪しからん爆乳を持ったアイリーと生真面目で、姉とは対照的な洗濯板を持って居て、何時も男に間違われるコレットの二人が、非常に真剣な表情をして居た。


 それは敵陣に突入して、死ぬ覚悟が出来て居る顔付きだった。


 そんな顔付をして居るのは、二人だけでは無い。


 此処に居る突撃部隊は、何れもヴァロニカ・サークラ・レアモンの子飼いの者達である。



 それも元々は戦をする様な女性達では無い人々であった。


 ある者は貧困、ある者は意中の男性や夫を失い。


 ある者は、犯罪者等と言った出自や身分であった。


 そう、彼女達は、過去に何かしかの経歴の中では、様々な傷を持って居る者が多く居たのだ。



アイリーは、貧困からコレットと共に盗賊家業をしたり、盗みを働いて居た一団を率いていた。


 男を誑かしたりして、盗み取るお金を生活の糧にして居た所をヴァロニカに討伐されたのである。



 その際、彼女達らは死を覚悟した時に、ヴァロニカに言われたのが「更生するなら職を与えると言われ、更生しないなら裁判後に、極刑か処刑だ」と言われた。


この様に言われたアイリーは、全身に稲妻の痺れを感じるかのように陥った。



そして、彼女達は、その場で年下の皇女に忠誠を誓ったのである。


 当初は斡旋して貰った仕事は、後宮のメイドであり、ヴァロニカの御付きだった。


 そして、盗賊団時代の腕も買われて、騎士団の厳しい訓練にも耐えて騎士団の近衛隊としても腕を振るって居る。


 メイド仕事に苦戦していたコレットも、姉の後に続いて騎士団入りを果たしていた。



だからである、自分達をとても大事にして貰って居る姫様の為に、文字通りに命を投げ出して居る覚悟が有るのだ。


 それ故に、レッドブラッドアイゼン聖龍騎士団の団結力は大陸図一と謳われる騎士団の一つと謳われて居た。


 ローラーナ帝国に敗北しても尚も、その武名を恐れて帝国は、ドラグナー皇国とレッドブラッドアイゼン聖龍騎士団とそれらを率いるヴァロニカを如何にも出来なかったのである。


 彼女達に対して、拘束も出来なかったし、ドラグナー皇国が帝国の従属国に落ちた後も、ヴァロニカとレッドブラッドアイゼン聖龍騎士団を放逐するしか無かった。



 更には・・・・様々な言い掛かりを付けて処刑すらも出来ないし、ヴァロニカの人気に対して、ローラーナ帝国は手を出せないと言う始末。


 そんな異世界最強の武人が海自艦隊に向って居た。




「ニホンの鉄槍も、攻撃目標とする対象物の至近距離に達するまで、低空飛行をして居た。」


「これらの状況判断からして、彼の鉄槍が低空飛行を取るのも、恐らく何らかの理由で、敵からの探知と発見がし辛いと見た。」



「その様ですわね。姫様、我々が此処まで近付いても何もして来ないと言う事は・・・・・・・・・」



「そうだアイリー、奴らは対人対空戦に対して備えが薄い。恐らくは異界では対人対空戦事態が無いか、廃れてしまって居るのかの何方かだろう。」


「私の考えでは有るが、異世界では対人対空戦その物が無いと見て居る。」


「その考え方が当たって居ると言う見方の結果がこの状況だと言う事に成る。」


「だから此処まで来れたと言う事に成る。」とヴァロニカは、地球世界での対空戦に措ける戦術・戦略の体型を予想や憶測でピタリと言い当て見せたのは、驚嘆に値するだろう。


「流石は姫さまです。」と言うコレット。



「だが、この手は一度きりか、後数回限りに成るだろうな。」


「この戦での出来事を見聞きする限りでは、恐らく二ホンは、かなりの技術を持った技術立国なのであろう。」


「この様な小手先だけの手口は、何れは防がれてしまう。敵も愚かではない。」



「さて、今は敵が最も得意とする戦術を盗られたら、その持ち主たる相手がどう言う反応するだろうなが楽しみだな。」


「ふふ・・・・・・・」



楽しみだと言う顔して不敵に笑いながら、護衛艦隊との距離を詰める。


 距離が9キロを切ったタイミングで、旗艦である航空護衛艦を始めとする中心艦隊艦隊の護衛を務めるごんごうを始めとする護衛艦隊は、一斉に警報を発した。



「南雲一佐っ!!!大変ですっ!!!」



「如何したっ!?」



「レーダー班と監視班からですっ!」



「微弱な反応ですが、南東方向に微かに飛行物体の反応が有りましたっ!!!」


「それで目視の監視をして居た各艦の隊員が、一斉に此方に向かって来る物体を視認。」


「良く見ると、鎧を着た一団が南東の方角から此方に向って来ますっ!!!」



「・・・・・如何やら此処の艦隊が見つかったらしい。楽な海戦かと思って居たが、実戦と言うのは思わぬ出来事が起こるものだな。」



「各艦っ!!!総員対空戦闘よおおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーーーいっ!!!」



「強敵が来るぞおおおおおぉぉぉぉーーーーーーーーっ!!!」


「総員っ!!!気を引き締めて掛かれえええええぇぇぇぇぇーーーーーーっ!!!」


「これから来る相手は、アイアン・ブラッド・プリンセスっ!!!」



「血染めの鋼鉄姫将軍っ!!!ヴァロニカ・サークラ・レアモン姫将軍と言わる人物だっ!!!」



「それもっ!!この世界で最強の武人がなっ!!!」



「了解っ!!各艦総員っ!!全力射で迎え撃ちますっ!!!」



「我らは、何としても持ち堪えねば成らないっ!!!」



「あと少しだ、あと少しで決着が付く・・・・・・・・・・」




監視衛星からは侵攻して来た、帝ローラーナ国艦隊が、撤退を始めて居るらしいとの結果が報告され始めていた。



 何時までかは、分からないが、一定時間の間だけ、耐える必要があった。


 主砲や20ミリ機関砲、迎撃ミサイルが直ちに射撃体勢を取った。


 最初に複数のミサイルが撃ち放たれる。



「この近距離だっ!!奴らも流石に気付いたかっ!?迎撃が来るぞ!!皆っ!突っ込めえええええぇぇぇぇぇーーーーーーーーーっ!!!」



「「「「「「うおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーーーっっ!!!」」」」」」



 ヴァロニカを先頭にして、レッドブラッドアイゼン聖龍騎士団は、決死の覚悟の特攻を仕掛けたのだった。


 

 ガキイィィィンンンっ!!!と鳴り響かせ、魔力強化され、更には特殊な造りの剣が受けた砲弾やミサイルが切り裂かれる。


 機関砲は集中的に正面を厚くして張られた魔法障壁でダメージを軽減されてしまいます。


 例え撃ち落とされたとしても、墜落するだけでも済んで居た。


 戦闘が無理だと感じれば、魔法障壁を応用して膜を張って水中から撤退すれば、大怪我を追わずに逃げられる事も可能だった。




「信じられませんっ!!!120人の空飛ぶ騎士を確認しましたが、脱落がたったの5人ですっ!!!」



「嘘だろ・・・砲弾にミサイル、機関砲を受けて、怯まずに来るなんて・・・・・・・・・」



「確かに・・・・アレは精鋭だ。」



「南雲一佐・・・・・・・・・」



「藤田2佐っ!全力で何としてでも防ぐんだっ!!!」



「敵は我々の想像も及ばない本物の武人だ・・・・・・」



「はっ!!」



藤田2佐が更に激を飛ばそうとした時だった。



「ほっ、本艦のちょ、直上に真紅の騎士ですっ!!!!」



「なあぁぁぁぁにいいぃぃーーーっ!?」



南雲一佐が滑走路の甲板方向の艦橋の窓から空を見上げた。


 其処には、赤い彗星の如く、あかぎを魔法剣シルヴァロスから放たれる必殺技、ヴァロスカリブレイカーを放とうと構えていた。




「迎撃っ!!!」と別の隊員が通信で叫ぼうとしたが。



「こんごうっ!!主砲に被弾っ!!」




「しらね、青い騎士から攻撃を受けて、二番主砲とシースパロー発射機に被弾!」




「その他各艦にも、同じく被弾しましたっ!!!」



「何れも光弾と斬撃によるものと報告が来ておりますっ!!!」



 航空護衛艦あかぎの撃沈を確信し、乗員の生命を優先した南雲一佐が退艦命令を出します。




「遺憾ながら、あかぎから総員退艦だっ!!!出撃中の航空隊は、沖縄基地へと退避させろっ!!!」


 航空護衛艦あかぎ艦内では、退艦警報が発令され、艦内から大慌てで脱出しようと慌しく駆け回る隊員達は、整然と退艦を始めて行く。


一方のヴァロニカは、魔力をチャージをしながら、あかぎを見下ろして高らかに名乗りを上げた。



「大きいな・・・・だが・・・・・・・」



「後一歩であったなニホン軍の諸君っ!!!わたしはヴァロニカ・サークラ・レアモンっ!!!」


「ドラグナー皇国第一皇女っ!!!レッドブラッドアイゼン聖龍騎士団の団長であるっ!!!」


「これは散々に我ら騎士団を痛ぶってくれた礼だっ!!!得と味わうが良いっ!!!」



ヴァロニカのドラグアーマーと魔法剣シルヴァロスの二つが、真っ赤に閃光を放って居た。



 周囲の景色も赤く染まろうとして居て、赤く染まった閃光からは、バチバチと音を立て居る。



「全てを灰燼に滅せよっ!!!滅殺っ!!!ヴァロスっ、カリブレイカーーっ!!」



「うあああああぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーっ!!とーめーてえええええぇぇぇぇぇーーーーーーーーっっ!!!」



「姫様っ!後ろっ!後ろっ!」とアイリーが、西の空から飛んで落ちて来た物体の注意喚起をしたのも空しく、ヴァロニカにぶつかるのであった。




「えっ?!」



ヴァロニカの間抜けな声と共に、ゴチンとぶつかる音がすると飛んできた何かとヴァロスカリブレイカーを放とうとして居たヴァロニカは、クルクルと回りながら、あかぎの甲板に落ちると、ゴロゴロと転がって最後には、後部甲板から海中へとドボーンと落ちてしまう。



「けほけほっ!!ぺっぺっぺっ!!ぷはっ!はぁはぁはぁ・・・・・ふぅーっ!!やっと止まったよ~っ!!」



「んん???」



「あれ?此処は、一体、何所なのだ?」



甲板に無我夢中で飛んで這い上がって来たのは、白い羽を持った人物であった。


 突然の事に動揺する南雲は、冷静に護衛艦隊に向けて、撃ち方止めと命令を発すると、同じく想定外の展開と成ってしまったレッドブラッドアイゼン聖龍騎士団の者達も、自然と戦闘を止めるのだった。




「あっ?!あっ、あの人は・・・・」



「なっ?!何でっ!!こんな所にっ!?」



アイリーとコレットもポカンとした顔付きで、あかぎの甲板で、びしょ濡れの人物をじっと見詰めて居たのである。


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