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プロローグ
正直、黒髪美少女に頼まれたからといって、ほいほいついていったのは軽率だったように思う。
俺は、《ラブハプ愛好会》と書かれた扉の前で、高校入学後初の重要な選択を迫られていた。
「入って…くれますか?」
目の前の美少女が緊張した面持ちで尋ねてきた。
その背後には堂々とした《ラブハプ愛好会》の文字。それにしても、なかなかのインパクトである。これは学校公認なのだろうか。そんなことを考えていると、
不意に、手を握られるような感覚があった。目の前の彼女を見ると、彼女は大きく息を吸って…吐いて…言った。
「…入ってくれるよね?」
「いいともー!」
こうして、俺のHappy高校ライフはスタートしたのである。