表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ホラー短編作品集

見てる。

作者: 候岐禎簾

4月からの新生活にもやっと慣れ、今は勉強にバイトと充実した毎日を送っている。


でも、最近気になることがある…。



「はぁ…。眠れない」

真夜中の自分の部屋で俺はそうつぶやいた。

時計を見る。

今の時刻は深夜2時だ。

ここ数日間、なかなか眠りにつけない。

体は疲れているはずなのに…だ。

寝る姿勢を変えてみる。


その時だ。


窓際のカーテンの隙間から誰かの視線を強烈に感じた。


誰かが俺を見ている…。


俺は視線を感じるカーテンの隙間を見ようとした。


ダメだ。体が動かない。金縛りだ。


「う…。うぁ…」

叫ぼうと思っても声がうまくでない。

いったい誰なんだ……。そもそもここは5階の部屋だぞ。どうやって外のベランダまで来たんだ??

そんな言葉が頭をよぎる。


体が恐怖で小刻みに震える。


「は……。はぁ…はぁ…」

息がうまくできない。金縛りのせいだろうか。


それから長い時間が過ぎたような気がする。


気がつくと朝になっていた。



次の日も昨日と同じく眠りにつけない。

目を閉じても脳は元気に活動しているといった感じだ。

時計を見てみる。

今、ちょうど深夜2時だ。

のどが乾いたのでお茶を飲もうとしたまさにその時だった。


見てる。


見てる。


見てる。


見ている!!


誰かがまたカーテンの隙間から俺を見ている…!!

でも、今日は昨日と違い金縛りにはならなかった。


俺は勇気を振り絞ってカーテンの隙間を見た。


「あ…。あぁ…」

恐怖で声がうまくでない。


髪の長い女性が俺を見ている


目だけが異様に大きい。


月明かりに照らされたその大きな目が俺をにらんでいる。


間違いなく誰かがそこにいる。


その時ある異変に気づく。

女性の目線は俺の少し下を見ているようなのだ。


そう、ベッドの下だ。


気になった俺はベッドの下を見た。





ベッドの下に誰かいた。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] ベットの下に誰がいるんだと思わず叫びました! 思わず、ベットの下を確認したくなったけれど、怖くて覗けません。深夜に良質の怖い話をありがとうございます。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ