表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このアイテムは呪われています!  作者: マリー?
7章.学園編
74/98

71.侵入・・・者?

 顔を洗った後、数日前に買いに行った変な制服をクローゼットから取り出す。

 変なといったのは色が無いから。白とかではなく、そもそも着色されていなかったように真っ白だった。とはいっても他はぱっと見、変では無い。ブラウスやベスト、ブレザーは動きやすさを考慮した形や生地で、スカートも長すぎず短すぎないくらいだった。

 ただ……

「どう見ても大きいよね」

 それは、あたしより一回りほど大きく確実に袖が余りそうだった。

 試着のときは、ちょっとしたごたごたはあったものの大きかったとかは無かった気がするし、店員さんもそれを間違いなく入れてた。

 学校には制服は着ていかないとだし、最初見たときにライに聞いても「そんなものだよ」としか返してくれなかったから、諦めて袖に腕を通す。

 いざ着終わってみると、長いと思った袖はちょうど手首のところまでになっていて、全体的に制服が縮んだような気がした。


 しばらくの間着たり脱いだりして確かめてみたところ、着るときに少しずつ縮んでいたことが分かった。……特に役に立たない情報だけど。

 それで朝食までの一時間くらい特に何もすること無く、少し考え事をしたいなと誰もいない静かなとこを探してふらふらと彷徨った。


 ***

 まずはお兄ちゃんと仲直りするべきなんだけど、学校始まるし、場所分かんないから会えないんだよね……。数週間前までの新聞みたいな紙には結構な数の活躍が載ってたのに、一切見なくなったし……そう言えば、学校に通うとか書いてあった気が……?

 あたしがうーんと首を傾げて座っているここは、正門の真反対にあるいろんな種類の花が咲き誇っていたガーデン……を更に奥に進んだとこにある石材が積まれたとこ。後ろの城壁に凭れながらこれまでのことを考えてる。

 次に主サマ達なんだけど、こっちは通信機器があるから場所とかはいいとしても、学校始まるし、時間が無い。……後先考えずに学校行くとか言っちゃったからかな? これからは後のことも考えて行動しよう。そうしよう。

 白いスカートにさっと急に影が差す。驚いて俯きかけてた顔を上げると、

「あ……!」

「……え?」

 古ぼけたマントを羽織った青年と目が合った。突然のことに唖然としていると、青年の下に隈のある目があたしの制服にずれ、驚いたように目を見開く。

「ああああのこれは、えーっと……そ、そうだ! 棒高跳び! 棒高跳びをしてたらたまたま来ちゃっただけだから! ホント、気にしないで! うん! それじゃあ!」

 しゅばっと大きく無骨な手をハイタッチでもするかのように挙げると、軽やかな足取りであたしの座る石材の近くを蹴って城壁を飛び越える。……棒高跳びはさすがに無いと思うよ!? 嘘が下手だね。

 でも、あたしはそんなことより青年のマントの下のことに驚いた。ピチピチの制服を着てたから。……いや、ピチピチなのも気になるけどそこじゃなくて。

「あたしが通う学校の制服……?」

 ライに見せてもらった資料とそっくりそのままだった。


読んでくださりありがとうございます。遅れてすんません!

急展開になるに伴って、自由に書き広げたお話を上手く(都合良く)終わらせれるように考えてました。決まっていないところもありますが確定したところは上げます。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ