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このアイテムは呪われています!  作者: マリー?
6章.魔王編
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60.芋虫ィィィィイ!

 


 とは言ったものの、何人いるの!? ざっと見、十五くらいなんだけど、一応これでも防御魔法を展開しながら人の上に落ちて、数人は気絶させたけど……って、うわっ綺麗な右ストレート! って言ってる場合じゃないよね避けなきゃ。しかも、目が死んでるみたいで、単調な攻撃しかやってこないのは助かったけど、なんか怖い。何時ぞやの雪様の信者みたいな狂気に満ちてるし。


 防戦一方ってこんなことを言うんじゃないかな?

 今度は左から……しゃがんでって、うわあ、ナイフ!?

「っ痛ぁ!」

 とっさに右によけたけど、足を切られた。っていっても、速攻で治したけど。


 城潜入のとき使ったやつで上に避難しよう。天井高くて助かった。

 見た感じ魔法使いって人は居なさそうだし、使ってくる気配なかったし大丈夫かな。多分。


 アイ君が防音結界張ってるけど、あんまり騒ぐと子供たちが起きちゃうかもしれないし、静かな魔法は何か……って、そういえば『新素開発』ってスキルがあったはず。

 王宮に侵入して失敗した時の話だし、この頃全然、っていうか使ったことすらなかったから忘れてた!

 チートモノのスキルなのに!


 えっと、静かと言えば『寝る』。

 と、いうことで魔法内容は、相手を強制的に眠らせる。イメージは誘拐犯がよくやる、後ろから口元を押さえつけて睡眠薬をかがせるあれで。


『エラー。魔法系統名を入力してください』

 は? えっと、系統って確か水とか風とかのことだからこれは……睡眠? いやいや、限定されすぎだよね。じゃあ、状態魔法でいっか。

 音声入力かなんかかな?

「状態魔法!」

 睡眠! 眠れ!

 次は、檻でも作ろうかな? 定番の「創造魔法」で……って、あれ? 作れない。なんで?


 バタバタと、殆どの人が倒れる。その音に混じって、ボトボトという音と、目の前を上から下に通り過ぎる黒い物体X。


 下ってことはあるのは魔法で固めたあたしの足場。

 恐る恐る視線を向けると……。


 ああ、今日も天気がいいな!

「今は夜だし、曇ってるけどね」

 冷静な突っ込みをしないでタイラント! ってタイラぐふっ。お腹はやめろって。

 現実逃避が、現実逃避させて! だって、あたしの足元には、

「なんで、芋虫がこんなにいるの~~~!」

 足元を埋め尽くすほどの芋虫がモゾモゾと蠢く。しかも一つ一つが拳大サイズ。

 わああ、ちょっと、登って来ないで! 気持ち悪い! 鳥肌すっごいたったし!


 あ、なんか、思い出しちゃいけない記憶が……。


 ***

「さあ、逮捕したのはいいが、どんな刑にしようか」

 有罪確定なの!?

 口押えられてるから何も言えないし!

「芋虫の刑何てどうだろう」

「そうしよう! この間捕まえたばかりの活きのいいやつを使おうか」

「「「アーメン」」」

 そう言うと、皆して扉の奥に消えた。

 っていうか、最後おかしい! なに、なんでアーメン!?


 あれ、部屋の奥からなんかって、何あの芋虫スイカくらいあるんだけど! モゾモゾしてて、気持ち悪っ。

 あれ? 動きが止まった。なぜだろう、視線を、芋虫から視線を感じる。

 するとこっちに向かって一直線に動き出した。っていうか動き速っ! 大きいうえに動きがキモイ! 小さいのならまだしもってそうじゃなくてなんか駄目だ。

 うわちょっと、こっち来るな!

『ぎゃああああああああああああああ!』

「落ち着いて、もういないから」

 すると、優しく頭を撫でられた。


読んでくださりありがとうございます。

芋虫です。小さいと可愛い(←!?)のに、デカイとただただキモイ。

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