表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このアイテムは呪われています!  作者: マリー?
6章.魔王編
56/98

53.やらかしたみたいだね

 


 ゴトン


 ん? なんか机のほうから物が落ちる音が、ってレン、いつ帰ったの? 領主の家から帰ったとき居なかったのは仕事かなんかかな?

「レンお帰り。昨日の夜からどこに行ってたの? はい、落ちたよ」

「ありがとう。ちょっと仕事道具を取りにさ。帰ったのはついさっきだね」

 それにしても、重そうなのに風船を持つみたいに軽いボールだね。それにゼリーみたいに柔らかかった。しかも、クリスタルみたいに透き通ってて模様が青で描かれてる。綺麗だね。

 でもこの逆三角形どっかで……あ、地図。つまりこれは地球儀……ってこっちでも言うのかな?


 あれ、なんか逆三角形の右端が凹んでない? もしかして、持つときに力入れすぎた?

「レンごめん、ちょっと持つときにやらかしたみたい。直すから貸して」

「大丈夫だから……」

「大切な仕事道具だよね。すぐ直すから」

 こういうときに時間魔法って便利だよね。

 少しずつ直していこう。


 ***

 ……と、思ったものの、全然直らない。なんで!

 もしかして少しずつだからかな? だから戻るのが遅いのかも。

 よし、この際十世紀くらい戻る勢いでいこう。

「大丈夫! 直すから大丈夫だよ!」

 え、十世紀くらい戻ればさすがに直るって。

「大丈夫だから! それより、路銀を稼ぎにギルドの方に行ったらどうだい?」

「え、あ、うん。分かった。それじゃあ行ってくる」

「行ってらっしゃい」

 とりあえず、自分で歩くから押さないで。


 今は朝と昼の間だけど、この時間って結構込むらしいんだよなー。あ、天気いいし、定番の薬草採取とかいいかも。そうと決まれば善は急げ!



「……派手にやらかしたね、これ。パラドックスが起こるか……早く記憶を取り戻してくれると助かるのだけど……」


 ***


 背の高い木、澄んだ川と綺麗な細流(せせらぎ)、名前わかんない綺麗な花、見るからに怪しそうな茸! そしてどこからともなく聞こえてくる魔物や人の呻き声!


 はー、森だよ森。空気が美味しい! マイナスイオン!

 って言ってる場合じゃない!! 呻き声って……一気にホラーなんだけど! 明るい場所のはずなのに薄暗く感じるよ!? ……あれ、ほんとに薄暗い。


 はあ、それにしても結構並んだ時に、受付の人に薬草採取の仕事を請けるって言ったときのあの残念そうな顔! いいじゃんたまには! そもそも依頼あんまり受けてないけど!



 あ、あった。

 よし、そろそろ借りたカゴも一杯になるし戻ろうか。っていうか、普通に怖くなってきた。


 それにしても、草原で見つかるって言ってたけど全然無かったな。なんでだろ。

 仕方なく結構奥まで来ちゃったし。まあ、その分大量だからいいけど。

 ……迷わないと良いんだけど。



読んでくださりありがとうございます。そして、遅れましたすみません。

意識した途端怖くなりますよね。薄暗い森とか。

草原のが無くなってたのは、沢山の人が主人公と同じ依頼を請けたから。受付が残念そうなのは、常に人手不足な治療系の依頼をして欲しかったのと、また薬草採取かよ!ということを考えていたからです。多分。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ