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このアイテムは呪われています!  作者: マリー?
5章.りんご王子編
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48.魔王の正式名称!?

 


「もう王城侵入とか絶対にやりたくない……」

 黒歴史が増えたし……。

「そもそも侵入自体駄目だからさ、もう無いと思うよ。また有ったら仕方ないけれどさ」

 レン、洗濯物を畳みながら話す内容ではない気がするよ? 潜入依頼(それ)は。

 ていうか最近、レンが親っぽくなってきた気がする。……気のせいならいいけど。


 でも、下っ端は大人しく命令を聞くだけしかないっていうのが嫌だな……。

「はあぁぁぁぁあふあぁ」

「欠伸が混ざっているよ? はぁ……寝るのならソファじゃなくてベッドにしなさい」

「うーん。それより、忙しくなるってこれからどうなるの?」

 あたしがフカフカしてて柔らかいソファでゴロゴロしながら聞くと、レンが畳み終えた服をリュックに仕舞いながら言う。……ねえ、なんでそんな「仕方ないなーこの子は」みたいな視線を送ってくるの?

「なんでって、そう思っているからだよ。まあ、これからは依頼とかは魔王を通じて知らせるから離れないようにしてね。それとこれからの予定は立てた?」

 ああ、そういえば、レンが忙しくなるってことで自由な時間が出来たんだっけ。


 ……何しよう。

 そういえば、来てからずっと流れに身を任せてただけな気がする。うん、任せてた。

 なにかしたいこと……、まず、魔王のとこのお祭りに、主サマたちに会って謝罪とか色々、それからー……。

 あ、異世界といえば魔法学校! それに獣人!


 考えただけで今からワクワクしてきた! あ、でも路銀は稼がないと。


「学校は良いかもしれないね。でも、もう寝なさい」

 あ、確かに月? の並びが正三角形になってる(これで日付を跨ぐくらいらしい)から、さすがに寝ないと。

「はいはーい。お休みママー」

「おやすみ……はぁ。世話の焼ける……」

 そして、レンの疲れた声を聞きながらソファと同じくらいフカフカしてるベッドに潜り込み、目を瞑った。


 ……レン、ママ発言を訂正しなくてもいいの?



 ***


「それでハロウから更に北に行くと魔王達の居るリスト連合国があるのさ」

「へー」

 レンが逆三角形っぽい大陸の北の方にある大きな国――フェスト帝国を指差し、次にその北の国の集まりを指差す。

 他には、真ん中に誘拐犯の国〈ノルス王国〉と書かれてて、その北に〈フェスト帝国〉、東に〈リラッド公国〉、南に〈サバナ帝国〉、西に〈キェフシー大公国〉。更に北西と北東は森が広がってて、逆三角形の大陸は海に囲まれてて、サバナ帝国は砂漠に囲まれてて、大陸を横断するようにある大きな川の名前はミネ……。


「ちなみに魔王っていうのは〈魔界特殊連合国リスト連合国国王群〉の略称だよ。そのなかでもタイラントはその代表だよ」


 ……って、覚えれるわけないから!! レン、話聞いてないからそんなすらすらと次々説明しないで!

 ていうか、魔王の正式名称長い! 魔王にそんな意味があったの!? そして群っていう事は魔王が他にいるの!?



 あたしは起きてすぐ、レンがどこからか持ってきた地図を見ながらこの世界の地理を教わってる。

 それにしても起きて最初に聞こえてきた言葉が「覚えて」って嫌だ。

 なんで異世界に来てまで勉強しないといけないの!? 学校行きたいって言ったのはあたしだけど!


「ふう、それじゃあこの地図はあげるからさ、ちゃんと覚えてね」

「ちゃんとを強調しなくても覚えるから……」

 なに、いい仕事した! キラン☆ みたいに言ってるの……。


「朝食を食べたら早速出発しようか」

「うん!」

 二週間後にリスト連合国で開催される夏祭りに参加するため、馬車を乗り継いでリスト連合国に行くことになった。今から楽しみ!



読んでくださりありがとうございます。

レンは微妙に親役になってきてますね。痴漢キャラどこだ~。

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