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俺、少女探します。
俺たちは森にきていた。
まだ昼だというのに森の中は薄暗く、どこかヒンヤリとした空気が漂ってきた。
この森には大トカゲ部隊の縄張りがあり、大トカゲが数多く生息している。そのため、俺たちは子どもの頃からこの森には近づくなと両親からきつく言われている。
大トカゲ部隊とは、その名の通り大トカゲの群れで構成された部隊である。
大トカゲとは、人間サイズになったトカゲが二足歩行しているという感じだ。やつらはひどく凶暴な性格をしており、早く見つけなければ、サラが危険な目に遭うかもしれない。
そのため、早く見つけださねばならないのだが…
くそっ、何か手がかりになるものがあれば…。
「ロイ!アレを見てください!」
そう言ってイランはある方向を指差した。
そこには、木の枝が折れていたり、傷のようなものがついていた。
アレは多分、サラが暴れたときに出来たものだろう。さらに、地面にはサラのものと思われる足跡がついていた。
「イラン!!アレって…。」
「ええ、サラが連れ去られた方向でしょう。」
「よし、早速行こう!」
待っててくれ、サラ。今助けるからな。




