今流行のモンハ○てやつですね。
初めて能力使用してます。
たどり着いたのは長閑な村でした。洋風の。あんまり見ないなぁテレビぐらいでしか。きょろきょろしてしまう俺って不審?
「先に宿へ。その後ギルドへ行って、服屋だ。」
「了解。あんまり注目されないもんだね?」
確かに近くの人は見てくるけど、すぐ日常へ戻ってしまう。
「魔物の返り血に汚れた冒険者は多い。タケルの恰好は珍しいが、服装ぐらいで注目するものでもないな。」
大雑把だ。でも魔物とかが出たわけでもないし、一応人の形をしているし。
いや、俺は人だよ?人じゃないの?って感情よこさないで大和。
でも、人って見た目だけで安心も警戒もするものだからね。
「此処だ。」
そう広い村でもなく、すぐ宿に付いた。アットホーム感があふれる宿だ。こういうところ好きだな。
宿の中を見回しているうちにシュオルさんは話をつけたらしい。
俺が増えたためか部屋を取り直し、荷物を移し、すぐに着替えた。
「風呂は入らなくて大丈夫?」
「今の時間厨房は夕食の準備で忙しい。湯を用意してもらうのも悪いだろう。」
「もしかして、別の場所で大量にお湯を沸かして用意する?」
「それ以外に方法があるのか?」
なるほど。どっかに大浴場みたいなのがあったりするかと考えていたんだけれど、そこまでなっていないのか。数日に一回入る感じなのかな。残りはタオルで拭くだけとか。
「じゃあ俺が用意するよ。シュオルさん頭からかかってたでしょ?髪と顔ぐらい洗いたいんじゃない?」
「だが・・・」
「だいじょーぶ。俺は厨房も薪も竈も使わないから。大きな盥と水ある?」
不思議そうな顔しながらも用意してくれる。やっぱいい人だなぁ。
たしか懐に入れていたはず・・・・・あった。この符が全部なくなる前にお金作って紙と筆買わないと。
無くてもできるけど、あった方が考えなくていいから楽だしね。≪温≫の字を使う。
「・・・・・ん、これぐらいかな。温度確かめてもらえる?」
「・・・・温かい。紙を沈めただけなのに・・・?」
「俺は仮名使いだって言ったでしょ?これぐらい出来て当たり前だよ。」
「カナツカイとは、すごいな。」
そんな心底感心するような顔で言われると照れます。シュオルさんも懐深すぎ。知らない力を見せられて“すごい”の一言で済ませられるって、どれだけ人ができているんだか。もっと怖がったり気味悪がったり疑ったりって無いの?
「助かった、ありがとう。もう少し待っていてくれ。」
「しっかり落とした方がいいよ。お湯がもっと欲しくなったり、ぬるくなったら言って。」
「ああ。」
タオルで拭くだけじゃあやっぱり限界がある。はっきり分かるぐらいに水の色が変わって、もう一度お湯にしたものと交換して、腕や上半身もついでのように拭いてからシュオルさんは服を着なおした。
さっぱりした顔をしているね。符を使った甲斐もあるってもんだ。
「待たせた。出よう。」
「了解。次はギルドだよね?」
「そうだな。換金するものもたまっている。」
少し袋の中を見せてもらったけど、乾燥した尻尾らしきものや耳らしきもの・・・・・そりゃ、小さい方が持ち歩きやすいけど。いっぱい見たいもんでもないかなぁ。
でも稼ぐ方法では一番手取り早いかも。商売とかやるには、元手がないしね。




