ヤクザの息子と婚約することになりました。
初めて小説書きます!温かい目で見てくれると嬉しいです!
私の人生がくるっと変わったのは、ある雨の夜の事でした…。
「…ただいま。」
「あら澪、おかえりなさい。」
「お母さん…!今日は早いんだ。」
「そうなの。夜ご飯もう少しでできるからね。」
「うん。」
私は綾瀬澪と言います。普通の公立高校に通っている高校1年生です。少し普通の人と違うのは父親がいないこと。今は少し狭めのアパートで母と2人で暮らしています。それ以外はすべて平凡です。勉強も運動もそこそこな私ですが唯一好きなものがあります。それが……
「Twitter更新されてる!?やば!アニメ続報やっと来た〜!ガチャ300連してすり抜けたけど私貢いだ金がこのアニメに使われてたのだとしたら許せる。好き〜!これ放送されるまでいきる〜!」
二次元です。アニメ、ゲーム、漫画、二次元コンテンツはなんでも嗜みます。特に好きなものは乙女ゲームと少女漫画です。普段現実世界で恋愛できない陰キャが恋愛を楽しむのには二次元しかないんです。特にヤクザとの恋愛ものが大好きです。自分とは一生縁がないものこそ好きになってしまいます。
「はぁ〜…好き…結婚して欲しい…いや右京さまはみんなのものだけど…!」
「澪?夜ご飯できたよ〜。」
「あ、はい。わかった。」
人生においての楽しみが少ない私にとっての数少ない趣味。これを生きがいに毎日生活していました。このまま一生平和にヲタ活ライフを満喫したかったのですが…。そうはいかない人生らしいです。
「おい!いつ借金返してくれんだぁ?」
「借金…?そんなの知りません!」
「あぁん!?保証人になってんだから知ってるだろ!?」
「保証人…?誰のですか…?」
「綾瀬陣平だよ!」
「陣平…?夫が?」
…どうやら大変なことになってしまったらしいです。数年前に夜逃げしたお父さんが危ないところからお金を借りていたらしく、目つきが恐ろしいヤクザ数人が家に凸ってきました。
「そんなにお金持っていません…!」
「はぁ!?…じゃあほかのもんで払ってもらうしかないよなぁ?」
ヤクザの人がこっちを見ています。どうしましょう。
「おい!てめぇ年齢は?」
「ぇ…?…17です。」
「17…なぁ、坊の遊び相手にぴったりなんじゃねえの?」
「あぁ。確かにな。1回連れてくか。」
「え?ぁ、ちょ…」
「み…澪っ………!!やめて…!澪だけは…!」
「お母さん……!」
ドサッと車に詰められました。
「くれぐれもおとなしくしとけよ?」
「おい、早く車出せ。」
…年齢を言っただけで誘拐事件に発展してしまいました。どうしましょうか。
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「おい!さっさと降りろ!」
「わっ…!」
数時間車に揺られついたのはいかにも極道の家でした。
「あの…ここは?」
「あ゛?ここは氷室組の家だ。」
「氷室組?」
(ヤクザだ…!ヤクザの家だ…!凄…私は今からきっと臓器とかを売られるんだろうけど…ヤクザの家ってだけでワクワクする…。)
「なんだこの女。全然ビビってねぇ。」
「まぁまぁ。すぐに組長のところに行こうぜ。」
手を引かれ連れて行かれます。広い座敷です。
(誰かいる。…めちゃくちゃ若い気がするけどあれが組長かな?)
「組長…って坊!?」
「なんでここに!」
(めちゃくちゃイケメンだ…顔面国宝だ…ほぼ二次元みたいな顔してる…。坊?と言うことは…)
「え?なんでって…親父は仕事行ったよ。だからここいる。親父になんか用だったの?」
「あ、あぁ…そうです…。前うちの組から借金した綾瀬陣平の娘だ。綾瀬陣平が全然金返さねえんでかわりに連れてきたんですよ。坊にも会わせようと思ってたところで…」
「俺に?ふぅん……なんで?」
「え?いやぁ…それは…」
「…ぼ…坊の暇つぶしになるかと思って…!」
坊と呼ばれた人がズンズンと私に近づいてきます。
「ねぇ〜?あんた名前は?」
「え?…綾瀬澪です。」
「綾瀬澪?じゃあ澪って呼ぶね。…ねぇ澪、俺と結婚して?」
時が止まった。今目の前にいるイケメンは私に向かって何と言ったのでしょうか?脳の処理ができません。
「………は?」
「「え!?」」
目つきの恐ろしいヤクザの方もびっくりしてます。
「坊?今なんて…?」
「ちょっと待ってくだせぇ…」
「ねぇ二人ともうるっさい。俺は澪に聞いてるの。ねぇ澪。俺と結婚しようよ?」
「…何言ってるんですか?」
流石に理解が追いつきません。臓器を売られるかと思ったら結婚を迫られました。どこの少女漫画でしょうか?こんなドキドキ展開ただの陰キャには重すぎます。
「そうですよ坊…」
「どうしたんですか突然?」
「いいじゃん。2人だって澪のこと俺の遊び相手として連れてきてくれたんでしょ?だったら俺が澪をどうしたっていいってことじゃん。」
「それは…」
「あの。結婚てどういう…。」
「ん?俺澪のこと気に入っちゃったの。だからぁ、結婚しよ?俺と結婚したら借金返さなくていいよ?」
「え?そ…そういえばお父さんの借金っていくらなんですか?」
「6000万円。」
「ろくせんまんえん!?!?」
(あのバカ親父どうやったらそんな借金作れんの!?)
「どう?俺と結婚すれば6000万円肩代わりしてなくしてあげる。悪い条件じゃないでしょ?」
(確かに悪い条件じゃない…お母さんのことも苦しめずにすむ…でも…絶対私の平和なヲタ活ライフ人生がなくなってしまう…!あと普通に結婚したくない…普通に働いて返したほうがまし…でも絶対断れる雰囲気じゃない…!)
「わ…わかりました………でも…私が成人するまでにあなたに好きな人ができたら結婚やめましょう。その時は普通に働いて返します。」
「……いいよ。じゃあ契約成立!これからよろしくね。マイハニー」
「…よろしくお願いします。…あ、名前なんて言うんですか?」
「そういえば名乗ってないね。俺は氷室恭弥。改めてよろしく。」
私ににっこり微笑みかけてきました。同年代の人からそんな笑顔を向けられたのは久々です。ほんとにヤクザか疑うほどさわやかな笑顔です。ヤクザの息子と婚約することになりましたがこれからどうなってしまうのでしょうか。




