首筋に牙を突き立てた憎いあいつ。
突然だが、諸君は虫に噛まれたことはあるだろうか?
絶対あるよな?
ない者はいないと思う。
さて、私もよく虫に噛まれている。
蚊に刺され血を吸われることを私の地方では「蚊にくわれた」と言う。
「蜂にくわれた」とは言わないのに。
さて、このエッセイを通して何が言いたいのか?
それは『何に噛まれたのか分からない』ということだ。つい先程の出来事だ。
例えば……
蚊にくわれたら→かゆい。
ぶよ(私の地方では『ぶどう』)に刺されたら→ちくっと痛くて痒くなる。吸った跡が点で残る。
蜂に刺されたら→痛い。めちゃくちゃ痛い。たいてい腫れる。
あぶに刺されたら→痛い。
ムカデに噛まれたら→痛くて痒くてすっごい腫れる。
ネズミに噛まれたら→痛い。
アリに噛まれたら→痛い。
ヒルに血を吸われたら→分からない。吸われてる感覚もない。
ダニに噛まれたら→分からない。触るとイボか何かのように感じる。後で痒くなる。
さて、先程私は首筋を何かに噛まれた。
感覚としてはダニに近い。いつの間にやら何かが首筋にへばりついていたのだが、痛くも痒くもない。耳に噛みついているダニを触った時と同じ感覚だ。
だから何も考えず引き剥がした。
(ダニを無理やり引き剥がすのはお勧めしない)
すると、手に残ったのは蚊か、もしくは蛾、はたまた蜂を思わせる残骸だったのだ。また、引き剥がす時の力加減はダニに近かった。強くへばりついて離れないあの感じを数倍強くしたイメージだ。
それを数回かけてようやく全てを引き剥がした。
その結果どうなったか……
思わぬ出血を強いられた!
上記の虫たちに刺されたとて、いくら多くても1ccも出ないだろう?
しかし今回は驚いた。
体感で10ccは出ている。
マジで驚いた。
それというのが、蚊も蜂も点で刺すよな?
しかし今回の傷口は面なのだ。
1㎠にも満たない狭さではあるが、面で出血しているのだ。皮膚がべろんと剥げたかのように。
しかも、さらに不可解なことがある。
傷口を唾で湿らせたティッシュで拭いたのだが、3回も拭くと……もう血が止まった。1回目などティッシュが真っ赤だったのに。
なぜ? これは普通なのか? 分からぬ……
その後、風呂に入ったのだが傷口にお湯がかかるともちろん沁みて痛い。剥き出しの傷口なのだから当たり前だろう。しかし血は止まっている。
おまけにだ。傷口は痛いだけで痒くはない。
先程、ダニを無理やり引き剥がすのはお勧めしないと言った理由に関係あるのだが……
噛みついたダニを無理に引き剥がすと、人間の体内に牙を残してしまうのだ。極小の牙を。そいつのせいで後から痒くなる。私も耳が未だに痒くなることがある。
ところがだ!
今私の傷口は多少痛いだけで痒くはない。
つまり牙的な何かは体内に残ってないのだろうか?
だとするとありがたい。幸運である。
さて、以上の条件から私は一体何に噛まれたのだろうか?
関係ありませんが今日から異世界金融は第7章に入りました。
いよいよ主人公が結婚します。
できたらいいね。
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