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椎茸狩り

作者: GONJI

とある農業公園の収穫祭というお祭りイベントへ行った時にそば打ち体験をしました

先生はご年配の男性でいかにもそば打ち職人らしき身なりの方でした

ずぶの素人の私には終始笑顔できつい苦言などありません

弟子ではなくお客様なのでね当然と言えば当然です

どんなにいらいらしても、どうしようもないやつやなぁと思っても終始笑顔でないといけません

商売ですからね

まあ、今日のうちの1時間程度を我慢すればいいのですからね

大人ですわ


さて、大きな器にそば粉を入れてこんな量でええの?というぐらいの水を入れてこねだしました

粉がサラサラからパラパラになって部分部分でダマになる、ほんとその水の量でええの?との疑いも晴れずに先生の指導どおりに進めました

ところが10分も経った頃から全体がしっとりとまとまるようになってきたのです

ただただ驚きでした

あんな水の量で?・・・まだ拘っている自分がいましたが・・・

問題はどれくらいこねればいいのか?

これは皆目見当もつきません

それがですね

先生ともなると触らなくても見ただけで「はい良し!」と判断できるんですね

なるほど、ここにきて水の量で疑ったことに申し訳ない謝罪の気持ちが生まれました


こねた粉を丸めてそば玉にしました

そしておおきなまな板の上に打ち粉をふんだんに振りまき

そば玉を置いて長い麺棒で伸ばして行きます

伸ばしては裏返し、方向を変え、どんどん円形に伸ばしていきます

途中打ち粉も振りながら伸ばしていきます

また、ここで問題が・・・どれくらいの厚さになるまで伸ばすのだろう?

ここで先生の登場です

これまた見ただけで「はい良し!」と判断くださいました


それを何枚かになるように折り曲げていよいよ麺切りです

これは難しいぞ!なんせ均一に切らないといけないからな・・・

気合を入れました

まず、先生が見本を見せてくださいます

なんと!いとも簡単に均一に切っていかれる・・・きっとこの先生は名人なんだ!

この時より名人に呼び名が変わりました

さて、私の番です

木のガイド棒みたいなものを麺の太さ分づつずらしながら切っていくのです

名人はいとも簡単に力も入れずにすいすい切っていたのに

私がすると同じ間隔でずらせない・・・

何故だ?もっと名人の職人芸を盗んでおけばよかった・・・

まあ、見事に一本一本の太さが違うこと・・・

こんなんお店で出されへんよなぁ・・・

あっ!私はずぶの素人であるのを忘れていた・・・

なんとか切り終えたものをザルにのせ、次の茹で行程に移ります

今日はざるそばで食べるようです


ところが、茹でるのは難しいらしく、裏で名人の弟子が茹でてくださるとのこと

私は茹で上がるのを待つ身となりました

もう一回したらうまくいけそうやのになぁ・・・

程なく茹で上がってきました

名人特製の割り下を器に入れてネギとわさびも入れて、では食べよう!

お!そばだ!

腰がない・・・

太さがまちまちで食感が均一でない・・・

でも、まぁ美味いわ!

どんな出来栄えでも自分で打ったそばは格別ですよ

これが喜びですね


あれだけ頑張って打ったそばをあっという間に完食しました

笑顔の名人にお礼をいい満足な気分でそば打ち体験を後にしました

美味しかったなぁ!


あれ?タイトルの椎茸狩りの話は一切出てこない・・・

このあとハウスの中に椎の木の原木から生えている椎茸を狩りました

採れたての椎茸

帰宅して焼き椎茸にしました

いままで食べたどんな椎茸よりも美味しかったです

採れたての椎茸の風味は格別でした


私が美味しい蕎麦を打とうと頑張って作ったそばも美味かった!

これは、贔屓目が入っているでしょう

でも、この椎茸は椎茸自身が頑張って成長してここまでの美味しさを与えてくれた

まさに名人です・・・いや名茸か・・・

この椎茸に対してはまったく贔屓目はないのです

名茸の命をとても美味しく感動しながらいただきました


そしてこの椎茸を天ぷらにして、そばと一緒に食べたかったなと終わってから思ったのです

そう農業公園のお祭りイベント後のことなので「あとの祭り」です


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― 新着の感想 ―
[良い点] 山田さーん、座布団1枚! 蕎麦打ち、楽しそうですね。 でも、自分はハマり性なので、蕎麦打ちやスパイスからのカレー作りには手を出さないと決めてるのです。 周りに蕎麦やカレーばかりを強要し…
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