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お嬢様は演説内容に悩みます

本日、シュレディンガーの猫さんから感想を頂きました。Thank you for impression!


本当なら今日に人物紹介の続きを投稿しようと思っていたのですが、諸事情によりできなくなりました。しばしお待ちください!(今回に関してはポンコツ筆者は何も悪くありません。多分)


それでは、本編どうぞっ!

 それから二カ月経ち、私は相変わらず仕事に追われる日々。お父様は体調を崩されては復調するという状態を繰り返しつつ、お母様は時折軍部に顔を出されては兵たちをしごいているようです。


 私は羽織った上着の裾を掻き合わせると、そばに控えていたミリダに声を掛けます。



「ミリダ、ちょっと寒くなってきたわ。暖炉を焚いて頂戴」


「かしこまりました」



 季節は初冬。これからの時期、山に囲まれたナンコーク王国は厳しい寒さに襲われます。王家のお膝元である王都でも、スラム街の人々を中心に凍死者が出ることがあるほど厳しい冬がやってくるのです。

 しかし、今年はすべての国民に防寒着を配布し、主要な施設には暖炉を設置しました。結構な資金が必要でしたが、思ったよりもシャルロット商会の売り上げが順調だったので何とかなりました。


 懸案事項だった教員の確保、商会の人員確保も上手くいきました。両方とも破格の条件で求人を出したところ、膨大な数の応募が届いたのです。むしろそこから精査する仕事が増えて、私もケーネも真っ青になりましたけど。


 そして、ついに……



「ミリダ、明日着ていく衣装は準備できているかしら? やっぱりドレス?」


「もちろん、準備は滞りなく完了しております。そうですね、同席するアンネに服装を聞いたところ、彼女がドレスを着ていくといったので合わせました。

 まあ、お嬢様が演壇に立たれるのですから当然と言えば当然ですが」


「……学校の開校式だから侮られる格好はよくないけど、別に気張る必要はないのよ? とは言ってもミリダのことだから、ちゃんと考えてくれているのでしょうけど」



 そう、ついに開校なのです!


 本来なら春先に開校が予定されていたのですけど、職人さんたちの頑張りと各領の説得がうまくいったこともあって、冬前に開校することにしたのです。

 幸いにも王国はほとんどの地域で積雪がないので、厳しい冬でも断熱と暖房設備がしっかりした校舎なら生徒が集まるでしょう。むしろ、普通の家よりはずっと暖かいはずです。


 学校が本格稼働すれば、今働いてくれている官吏たちの補佐として何人か引き抜くつもりです。そろそろ本気で人員補充しなければ、私と一緒に彼らも倒れてしまいますから。


 ……官吏とその家族に払う慰謝料で傾国するという、愚かなことはしたくありませんので。



「それにしても、何を話そうかしらね……大事なことは全部アンネが話してしまいそうなのよね……」


「まあ、彼女は理事長ですし……そう考えたら、お嬢様が演壇にお立ちになる理由が分からなくなってきてしまいました⁉」


「アンネからの強い要望が理由の大部分よ。残りは部下たちが『何としても人員確保を!』って懇願してきたからね。

 いっそ、生徒全員を王宮へ引き抜いてしまおうかしら?」


「さ、さすがにそれはアンネも怒るのでは……? 彼女の資金があってこそ、ここまで早く開校できたのですし……」


「分かってるわよ。ただ言ってみただけよ」



 そんなことを悩みながら、暖炉の炎を眺めていると眠たくなってきました。


 明日は朝から開校式へ出なければなりません。今日は早く寝るとしましょう。

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