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お嬢様は大臣の策略を知ります

今、ptが某国民的先輩になってるんですよね……


筆者はまぎれもないノーマルですので、ptを増やして変えて欲しいなって()

 灰色の天井に、染みがたくさん。


 鼻から吸い込んだ空気は粉っぽく……いえ、これは埃……?


 背中は何か固いものに触れていて……手はざらざらした何かを撫でる感触。


 ここは……どこ……?



「おや、もう起きたのか。後遺症が残らぬよう、薬を控えたのが原因か」



 何の……話……? 身体が……寒い……?



「そう慌てるでない。じきに王国は崩壊し、お前は儂のペットとなるのだ」



 王国が、崩壊⁉︎ その言葉で意識が完全に覚醒し、視界がクリアになります。



「王国が崩壊ってどういうこと⁉︎ そこのあなた、説明なさいっっ———」



 勢いよく起こした身体が、手首のところでガクンと戻されます。抜けそうになった手首をさすろうとして、ようやく私は両手両足が台のようなものに固定されていることに気がつきました。



「自分の心配よりも、王国の心配とはな。まあ、貴殿らしいといえばらしいのだが」



 この甲高い声、贅を尽くしたが故の体型。見間違えるはずもありません、ザルバ大臣です。


 大臣の言葉にうすら寒いものを感じ、慌てて身体を調べます。一応着衣は乱れていませんね。



「ふん、まだ貴殿は王女だからな。今手を出すと、何かと都合が悪いから手は出しておらん。安心して良い」


「食事に薬を盛ったのですね……なんて卑劣な。ミリダはどこです?」


「あの侍女なら、拘束を解いて自分だけ逃げ出しおったわ。全く、我が身可愛さに主人を見捨てるとはとんだ侍女を持ったものだな?」


「そんな……ミリダ……」



 私は睫毛を震わせ、悲しげな表情を作って目を閉じます。大臣の嬉しそうな表情を視界から消し、私は内心でガッツポーズを決めました。


(あのミリダが、何にも策を持たずに私の側を離れるはずがないわ。きっとこの状況を打開する策を思いついたからこその行動よね。

 ということは、今の私にできるのは情報の収集ぐらいかしら……ということは、警戒されていない今がチャンスよね)


 どうやら、昔練習した演劇の発声法が役立ちそうです。弱々しい声を意識しつつ、私はゆっくりと目を開きました。



「あの……王国が滅びるとはどういうことなのでしょう……?」


「ん? ああ、やはり気になるか。では教えてやろう。

 これから王国に、小国連合の兵が進軍するという筋書きでな? 指導者不在の王国は為すすべなく領土を奪い取られ、儂が実権を握るという寸法だ」


「小国連合が、ですか……彼らは、先の大戦で戦力の大多数を失ったはず。残存兵力では王国の侵攻など夢のまた夢でしょう?」


「その見立ては正しい。だがな、帝国が奴らに兵器を流したとしたら?」


 

 つまり、整理すると目の前の男は小国連合に武器を横流しして、王国への侵攻をそそのかしたということなのでしょう。

 小国連合が攻めてくるまで、私の見立てではあと3年あると踏んでいましたが……早まったのは、そのせいだったのです。


 はっきり言って、クズですね。



「小国連合の奴ら、ちょっと武器を渡してやったら調子に乗りおって。すでに王国をどのように分配するかで揉めておると聞く。

 まあ、一番の楽しみであろう貴殿がいないと知れば、奴らも悔しがるだろうが」


「私が……楽しみ?」


「気づいておらぬのか? 小国連合の上層部はもちろん、共和国や帝国の官吏ですらその美貌に惚れておるぞ?

 まさに傾国の美女というやつだな」



 そんなこと、とっくの昔に気づいています。だから、普通に接してくれる侍女たちやミリダ、ケーネが大好きなのです。


 そんな私の大好きな人を傷つけるような企みは、何としても壊さなきゃなりません。


 たとえこの身が、どのような目に遭おうとも。









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