DG6 006 王都
-王都郊外-
女1「本当に取になったうな思いでした。凄い魔法を使われるのですね」
シバキ「まーね。あんなのは序の口。最高の魔法なら国を丸ごと滅ぼせるわ」
女1「えええ!?」
シバキ「まあ使わないけどね、核兵器は」
アスカ「シバキ! 核なんて持ってきたの!?」
シバキ「まーね」
アスカ「よく許可でたわね。威力は?」
シバキ「100キロトンよ。タカさんが必要だろうから持ってけって」
アスカ「うわー。100キロトンってどれぐらいなの?」
シバキ「単純な数字だと、昔 日本に使われたやつの5倍ね」
アスカ「それってヤバイんじゃない?」
シバキ「どうかなー。でも、サトシには言わないでね。使うだろうから」
アスカ「言えるわけないじゃない、そんなこと。SSランクじゃないと見ることだってできないんだから」
シバキ「あの人にはランク関係ないもん」
アスカ「まーね、わかるけど。使い道なんてあるのかな?」
シバキ「無くて困るより、あって邪魔な方がマシ。一流品にはあてはまる…あの人が言ってた言葉よ。意味わかる?」
アスカ「タカさんの真意なんて誰にもわからないわよ」
シバキ「そうよねぇ。しかも3発だし」
アスカ「えええ!?」
シバキ「もしもの時は1人1発使えってことかしら?」
アスカ「うっ」
シバキ「トップシークレットでお願い」
アスカ「もちろん」
シバキ「あ、帰ってきた。お帰りサトシ」
サトシ「トイレって、面倒だな」
アスカ「父さんも言ってた。でもトイレの時間によく閃きが起こるんだってよ?」
サトシ「俺が何に閃けってんだよ(笑)」
アスカ「土地買うんでしょ?」
サトシ「まーな。誰が売ってるかわからんけど」
アスカ「王国だし役所じゃないかな」
サトシ「宝石とか、ずいぶんとなくなるだろうなー」
アスカ「仕方ないじゃない。もともと拠点づくり用にって持ってきたんでしょ?」
サトシ「国と場所ぐらい選びたかったってことさ」
アスカ「どうせテレポートが使えるようになるまでの繋ぎでしょ? どこだって同じじゃないの?」
サトシ「道のためには土地ってのが必要なんだよ。わかんねーかな」
アスカ「なら冒険者で稼げばよくない?」
サトシ「まーな。結局そうなるんだよな」
シバキ「まずは情報集めからね」
サトシ「どうしたシバキ? 反対じゃなかったのか?」
シバキ「とことん付き合ってやるわよ。この世界に来たときから思いは変わってないわ」
サトシ「サンキューシバキ。借りはツケで頼む」
シバキ「はいはい」
-大手物流店-
サトシ「というわけで金がいるんだ。ここが無理なら別の大手に見てもらう」
商人「しかし、これだけの量を買い取れる場所はないと思いますが」
サトシ「どのみち全部の場所に見積もりはさせるけどな」
商人「商売上手ですね。しかし一部ならまだしも、この財宝すべてを買い取れるは国営商業組合しかありますまい。そこで提案ですが、1から10にグループ分けしてはどうですか?」
サトシ「国営でもかまわねーんだけどな」
商人「それは良くありません。国営の買い取り額など一般行商の半額がいいところです」
サトシ「なるほどな。じゃあ適当に10分割するから、値付けを頼む」
商人「かしこまりました」
サトシ「つーわけで今日1日は潰れるな。3人で手分けして見積もりに行こうぜ」
シバキ「はいはい」
アスカ「9人にはコテージで休んでてもらうわ。街の入口だけど」
サトシ「で、30億と5681万ルピアになったわけだが、これで持ってきた宝石類はすべて金にしちまった。意外に少ないよな」
アスカ「買い取り額だもん。売値の半分以下なんじゃない?」
サトシ「だろーな」
シバキ「土地はやっぱり王直轄の不動産屋が握ってるみたい。建物の見積もりは数ヵ所で出させたけど、フルタイム稼働で200部屋の館が、一番安くても8400万ルピアね」
サトシ「サンキュー。じゃ明日にでも土地買って発注しようぜ」
-王直轄不動産-
サトシ「許可が下りないってどういうことだよ!」
役人「買われる土地が広すぎるんですよ。地位がある方ならともかく、あれだけ広い土地を冒険者が買うことなどできないということです」
サトシ「じゃー買える最大値はどれぐらいになる?」
役人「半分ですね」
サトシ「シバキ、屋敷は入るか?」
シバキ「ギリギリ2つね」
サトシ「ならいいか。それで買う」
役人「それでは1億8240万ルピア一括で、確かに頂きます。今からあの土地はあなた方のものです。納税額は毎年268万ルピアになります」
サトシ「シバキ、屋敷の発注を頼む」
シバキ「はいはい」
サトシ「住めるぐらいまで建つのに何日かかる?」
シバキ「聞いとく」
アスカ「9人にコテージ移動を話しておくね」
サトシ「ああ頼む」
残金 27億9041万ルピア
シバキ「残金で会社起こせるわね」
サトシ「つーか、軍な」
シバキ「どっちでも良いけどね。ようは将軍を育成するんでしょ?」
サトシ「そうだな。できるだけ女で可愛いと思う者限定な」
シバキ「ハーレムでも作る気?」
サトシ「むさい男の軍にはしたくない」
シバキ「まあいいけどさ。アスカもいいの?」
アスカ「本気になると困るけどね」
サトシ「本気はアスカだけだよ。子供も作るか? 拠点も決まったし」
アスカ「まだ弱いから気ノリしないけどね」
サトシ「確かに。教える士官より弱い上官じゃ、軍にならないからな」
シバキ「クエストでしょ?」
サトシ「だな。どんなのがあった?」
シバキ「人材募集のメドをたててたから、まだ見てないわ」
サトシ「よし。じゃあ行くか」
シバキ「はいはい」
サトシ「さすが王都だな。討伐クエストがたくさんある」
シバキ「しかもランク付けまでされてるし」
アスカ「いいね。当分はクエストに困りそうにないわ」
サトシ「じゃあ片っ端からコピーして本にしとこうぜ」
シバキ「はいはい」
サトシ「あ、これは俺がやっとくわ。シバキは人材募集の発注。アスカは館の建設具合を監督してくれ」
シバキ「はいはい」
アスカ「うん」
王都はずれのコテージにて士官面接
腕前に時間のある者か、女将軍を目指す候補生を募集
給金付き 全寮制
(この公募は王都のみならず、王国すべてに広く伝えられた)