表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
始皇帝記 ~DG6~  作者: 小泉るか
デモゲ6-1
6/106

DG6 005 重要なことを忘れてた

サトシ「着いた着いた。やっとだな」


アスカ「ずいぶんかかったね」


サトシ「10kmどころじゃない大回りしたからな」


シバキ「女はおろしたよ。服を買うのと移動費ぐらいのルピアは持たせた」


サトシ「あいよ」


シバキ「じゃあ皆さんお疲れさまー。解散です」


女1「あの…もう行く場所がないんです。どうしたらいいでしょうか?」


シバキ「身内とか頼れる人はいないの?」


女1「はい。私たちは旅商人でした。襲われて男は皆殺しにされ、残ったのは私たち女手8人になってしまったんです。それにこの子は山小屋で家族を皆殺しにされ、身寄りがないんです」


サトシ「女9人か。好みでもないしな。どうするシバキ?」


シバキ「アタシ? んー。村でも作る?」


サトシ「村?」


シバキ「タカさんが昔、ニートを集めて村を起こして、それが成功して町になったって話を聞いたことがあるの」


アスカ「その話なら私も詳しく知ってる」


サトシ「でもよ、9人じゃ村になんないだろ?」


シバキ「最初は宿を貸切るぐらいでいいのよ。どんどん人を呼んで、いずれ町にするの。どう?」


サトシ「じゃ、立地はどうする? まず川が必要だな。あと道か。温泉とか欲しいな」


アスカ「それより仕事をどうするかじゃない? 9人しかいないし」


シバキ「そうねえ。9人は何かできることや、やりたい事はないの?」


女1「私は料理ぐらいです」


女2「私も…」


女3「特技はありませんが、与えられた仕事はやります」


女4「裁縫なら、何とか…」


女5「…すいません」


女6.7.8「…」


少女「なーに?」


シバキ「うーん」


サトシ「こんなへんぴな宿場町じゃ、宿屋でも9人はキツイんじゃねーの?」


アスカ「いっそトラックで王都目指す?」


サトシ「それも手だけどな。人が増えると思うとな、守るのも辛いし」



シバキ「派遣会社は?」


サトシ「は?」


シバキ「村じゃなくても、派遣で仕事を作ってあげれば良いんじゃない?」


サトシ「会社でも興すってのか? ってもよ、こんなところじゃ無理だろ」


アスカ「やっぱりトラックの旅ね」


シバキ「人を救うなら中途半端はダメだって、タカさん言ってたよね」



サトシ「うーむ。あー、そういや私設軍隊作らなきゃいけないんだった」


シバキ「何それ聞いてないんだけど?」


サトシ「国を興す必要がこの旅にはあるんだよ」


アスカ「え、冒険するんじゃないの?」


サトシ「クククッ」


アスカ「まさか、征服?」


シバキ「村どころじゃないわね」


サトシ「そうそう。帝国を作るのがこの世界に来た最終目的だ」


アスカ「ついていけないわ」


シバキ「まあ、やるってんなら止めないけどね。それで、何からやるの?」


サトシ「まず俺たち3人はこの世界の誰よりも強くなるか、権力を持つ」


アスカ「そこからしてついていけない」


シバキ「タカさんの二番煎じにしか聞こえないけどね」


サトシ「まあ、これからはもっと人の人生を買うぐらいのことをしなきゃいけねーってこった」


シバキ「その前に、この9人のことを考えてあげたら?」


サトシ「養うよ。守るよ。もう腹くくったぞ俺は」


シバキ「で、どうするの?」


サトシ「9人にはメイドになってもらう」


シバキ「メイドねえ」


アスカ「うーん、コテージには予備があるから平気だけどね」


サトシ「よし。問題ない!」


シバキ「じゃあ一緒に旅をするってこと?」


サトシ「王都まではそうなる。拠点は王都に作る。灯台下暗しだな」


シバキ「とりあえず食事でもして考えましょ」


サトシ「賛成だ」




サトシ「さー好きなだけ食べて、好きな服を買ってくれ」


女1「ありがとうございます」


シバキ「もう、飲んでやる!」


アスカ「まあまあシバキ」


シバキ「あんたも飲んでみろー! サトシィー!」


アスカ「できあがるの早っ!!」




サトシ「おはよう」


シバキ「んー、解毒呪!」


アスカ「おはよう。9人の女性どうするの?」


サトシ「あー、あったな、そんなの」


シバキ「養うって言ってたよね、たしか」


サトシ「まーな」


シバキ「名案でもあるの?」


サトシ「とにかく王都へ行く。トラックの改装に布団や毛布を買っといてくれ」


シバキ「で?」


サトシ「王都近くに土地を買って、でかい家を建てる」


シバキ「ふーん」


サトシ「土地では食料も生産する。軍隊も作る。そこを拠点にする」


シバキ「うーん、あとは上が許可するだけか」


サトシ「嫌でもうなずかせるさ」


シバキ「覚悟があるなら、いいわ」



サトシ「今日は300kmを一気に移動するぞ。まずはそこからだ」


アスカ「じゃ9人呼んでくる」


サトシ「よし出るぞ」



シバキ「じゃーみんな、王都まで行くよー」


女1「え? 300kmもあるんじゃ? 私たち馬には乗れません」


シバキ「移動魔法みたいなものよ。1日もかからないから」


女2「昨日泊めて頂いた家も見たことがないほどキレイでしたし、本当に何者なんですか?」


シバキ「ただの冒険者よ。ちょっと変わってるだけ」



サトシ「行くぞ。飛ばすぞー」


アスカ「事故らないでね」



ブオー

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ