063帝国と連邦
元皇帝のナクトです。
妹が私を探してるようだ。
それは、秘密がわからねば、見つかるわけがない。
まぁ、ジェスのせいであと少しで発見されるだろう。
あゝ!愛しのセシル!!
今回は、現在の帝国と連邦の状態のお話。
セシルの願いを叶えるために探索の旅に出る事になり、セシルとラクアとアルテアと私でパーティーが4人になった。
装備を作りなおす事にした。帝国のパワードスーツ置き場に集まって4人で騒ぎながら製作していく。
セシルには、前回と同じ真紅のフルプレートアーマーで身体のラインを崩さない薄型で製作。
左手に転送装置、右手にブレード、背中に小型高出力ブースター。
ラクアとアルテア同型機で、緑のラクアは、右手に範囲攻撃、左手に転送装置、背中には大型通信機器と大型ブースター。
黒のアルテアは、右手に遠距離攻撃用のレールガンを左手に転送装置、背中にはレールガン用のエネルギーパックとブースター。
私は、相変わらず白銀の2.2m程のフルプレートアーマーで大盾と大剣。
「ジェスさん、私だけ背中に背負ってるのデカイと思うんですけど、どうにか出来ませんか?」
今まで同型機が2人だと目立たなかったが、3人になって気になる様だ。
大型を小型に変更して、セシルからもらったコードでステルス衛星の制御リンクを組み込み通信能力を補填する。
「おお!小さくなった!3人とも同じぐらいの大きさだ」
ラクアが喜ぶ。
「ジュスさん、胸がキツイです」
アルテアが苦しそうにしている。
セシルよりも大きく作ったはずだが……胸部の形をもう一回り大きくする。
「ちょうど良くなりました」
あとは、白銀の荷車を転送装置付きに改造して、全員とリンクさせておく。
これで準備が整った。
「セシル、お兄さんのヒントとか無いのですか?」
セシルが考える素振りをする。
「1万年以上壊れない記憶媒体。地球の何処かにいる事。あとは、過去に初めて私が脳を機械化した時の施設が見つかっていないので、そこを探す事がヒントになるかもしれない。
あまりに古い記憶で、今もそうなっているかわからないけれど、施設の出入り口が花畑の真ん中である事ぐらいかしら?」
「脳が機械化したら記憶って無くならないのでは?」
ふと、疑問を口にする。
「ジェスさん、脳の機能を100%トレースして同じプログラムであれば、忘れる能力も同じよ。
そうしなければ、データーが溢れる。
忘れるデーターと忘れないデーターの判断は、移植前の脳の性格かしら?」
「お馬鹿が機械化しても、お馬鹿なまま?」
「そうとも言えるけど学習時間無しで暗記できたり、やな事を強制的に忘れる事は容易に出来るわ」
「根本的な性格は、変わらないって事か?」
「そうなるけれど、知識で性格が変る人もいるので個人差は激しいわね。
私もラクアが本来の記憶が戻ったらどうなるか想像もつかないわ」
「変るわけないじゃないですか! ラクアは、ラクアです」
ラクアがプンスカプンしている。
いや、ボケが無くなるかが知りたいのだよと、目線でセシルと話し合う。
出発前に最後の質問をする。
「何故、お兄さんを探している?」
「長い話になるわよ」
セシルが探している事情を話す。
帝国軍と連邦軍の戦いが、熾烈を極めており、宇宙暦345年に、帝国皇帝と共に連邦軍の9割以上倒したはずであったが、宇宙暦350年以降に残党が、戦争で使わないと決めた惑星を死滅させる兵器を躊躇なく使用してきた。
こちら側の禁止兵器は、帝国皇帝の権限がなくては解除出来なかった為に戦況が戻されてしまった。
さらに連邦軍の上層部以外は、人間と言える様な姿をしておらず、手足がない人間を量産して脳に植え込んだチップでパワードスーツにリンクさせて戦闘に参加させたり、戦艦を鹵獲して内部を調べると体が無い状態の脳と生命維持装置だけをつけたオペレーターだけで構成されていたりして、脳が生身だけにこだわった人権無視の狂人集団に成り果てていた。
ガン細胞の様に、少しでも生き残ると無限に工場で人間を生産して増殖していく。
何度でも蘇って戦う帝国と、無限に増殖する連邦の戦闘は、決着がつかずに今まで継続している。
このままでは、永久に戦う事になるはずだったが、帝国皇帝が過去に共存を望んでいて封印されている兵器が発見される。
使用解除は、帝国皇帝以外は出来ない程の強力なセキュリティーに守られていて手が出せない状況であり、皇帝の権限を持っている意識がある皇帝バックアップを探しているという事だった。
不死 対 無限増殖の戦いになっていたようです。
だんだん、話が大きくなって行きますが、更にでかくなります。
次回は、魔王の登場です。
次回へ続く!




