039ロギス王国
ロギス王国の第四騎士団の団長サリア・ロンネセンです。
ディアマント砦で絶対絶命の時に、助けていただいた【白銀荷車】のメンバーと王様に謁見する事になりました。
白銀の鎧を着た大男のジェス様!
素晴らしい人物で、もう一度お会いして見たいと思っていた所です。
最大級のドレスアップをして、向かわなくてはなりません。
今回は、そのお話になります。
ラクアと零さんと私の3人で、パワードスーツを着たまま王城に入る。
謁見の間の前に通らされて、正装をして男前になったグラパと、第四騎士団の団長であるサリアが待っていた。
サリアに関しては純白のドレスを着ている。
フルプレートアーマーの外見で国王に謁見して良いのか不安になる。
「正装を持ってないんですが、この姿で謁見しても良いのでしょうか?」
グラパには尋ねる。
「何を言っているんですか! 素晴らしい! それこそ、まさに正装ではないですか!」
グラパに聞いた私が馬鹿だったようだ。
「国王は、その様な外見の方が逆に喜ばれるかと思います」
サリアが教えてくれる。
どの様な国王か気になる。
謁見の間の大きな扉が開き、衛兵が2人左右から出てきて案内をする。
「国王がお見えになりました。謁見の間にお入り下さい」
扉から国王が座っている玉座まで50m程あり、左右に衛兵が並んで道を作っている。
国王の横には神官らしき人物がいる。
国王の姿は60歳ほどに見える、青髪で青目をしており髭が首まで伸びて髪は肩まで伸ばしている。
神官らしき人物は、黒目で黒髪の男性で40歳ほどに見える。
玉座手前でグラパが片膝を付いてお辞儀をして、サリアはドレスの裾を両手で持ってお辞儀をしている。
私達も、それに習って片膝をついてお辞儀をする。
神官らしき人物が大きな声で叫ぶ。
「顔を上げてよろしい。名乗りを上げよ!」
5人が顔を上げて姿勢正しく直立する。
「特級冒険者、グラパ・ハーゲです」
「第四騎士団、サリア・ロンネセンです」
二人に習って、いつも通りの名乗りをあげる。
「白銀の騎士ジェス!」
「真紅の聖騎士レイ!」
「緑の料理人ラクア!」
「「「3人揃って、【白銀荷車】!」」」
3人で叫んだ後、各自ポーズを決める。
一瞬の無音の世界が広がる。
「あははは! グラパとサリアに聞いた通りだった!」
少しすると国王が笑い出した。
笑いが落ち着くと国王が話し出した。
「ロギス王国の国王、スピル・ロギスである」
「神官のゲルト・マールです」
「実は、相談があるのだ」
深刻な顔をして王国が説明をした。
ロギス王国は共和制であり、政治に関しては国王は形式的あって、北ロギスと東ロギスと南ロギスと西ロギスの地域の代表貴族の4人が行なっており、国王が最終承認して実施する形になっている。
形式的なものに成り下がっていて、このままでは国の発展の妨げになっていると感じて、王制を自分の世代で終わりにしたいのだが、そうするとロギスが4つの国に割れてしまう。
悩んでいた所にディアマント砦で騎士団の危機を助け、メサロ法国の危機を救った話を聞いた。
今回の砦出兵に関してはメサロ法国からお詫びとして、城が一個買えるだけの価値がある黒竜の爪が送られてきた上に、永久友好国として調停を結ぶことになっている。
それを【白銀荷車】のパーテーが数日で行なった結果だと聞いて、相談してきた様だ。
少し考えて信じられない提案をしてみる。
「代表の4人が集まる時は、いつですか?」
「ちょうど明日の昼に代表者の会議がある」
国王が期待した眼差しで見つめる。
タイミング的に、ちょうどよかった。
明日の夕方までに戦艦のエンジンの修理が完了するはずである。
あとは、何処まで代表者が神の存在を信じているかだな。
「神官ゲルトさんは、神の声を聞いたことがありますか?」
「そ、それはあります」
「内容は?」
「神の声は、我らでは理解するのも難しく曖昧な未来予測などでしたが、確かに聞き及んだ事があります」
曖昧な予言系の神託だな。
神託が本当の事になったら人間は騙されるはずだ。
「代表者の4人は、神を信じられていますか?」
「全員、神殿に寄付をなさっていて定期的にお祈りにも来られます」
よし! これは騙せる!
「これから言う神託をよく聞いて下さい」
みんなの目線が私に集まる。
「明日の太陽が沈む時に、王城の真上に神船が現れます」
国王と神官は、全く理解出来ないと言う顔をする。
グラパは、熱い目線で私をみる。
「国王と神官、そして地域の代表者4名を船に招待致しまします。
神と謁見を許可します。
神に相談しましょう。
では、夕方また此処に来ますので必ず来るようにお願いします。」
「「「え?」」」
零さんにパワードスーツの内線で他人には、聞こえないように戦艦へのゲート作成を依頼する。
ラクアと零さんに、ゲートが開いたらすぐに入るように内線する。
ゲートが開いた瞬間に、3人ともゲートに消えていなくなる。
「ヘ??消えた!!」
「は?どこに行ったのだ!」
「神の使い、なのか?」
その場は混乱するが、グラパだけは1人納得したように言う。
「一生崇拝いたします。武神のジェス様」
王様との謁見が終わりました。
なにやらジェスが、作戦を練っているようです。
上手くいくのか?
次回は、その準備のお話になります。




