プロローグ
綺麗な銀色_
細長い目。
真っ白な肌。
柔風になびく、絡まることを知らない銀色の髪。
そのモノの後ろに存在する、ふわりとしたソレ。
人間ならざるモノ_
ここはどこなのだろうか。
私はなぜ、裸足なのだろう。
まず気がついたのは、自分が何も履いてないということだった。
足の裏の怪我は嫌だ。
歩けなくなる…。
だがじっとしているのも嫌だった。
一歩踏み出してみると、足がひやりとした。
水だ。
池…のように見える。
辺りは霧で隠されていて、ここの地形も周りの様子も伺うことは出来ない。
微かに聞こえるのは、木々の揺れる音と雫が水に落ちる、ぽちゃん_という響き。
それと……
池の向こうの大きな岩石の上に見える、黒い影。
誰かいるの…?
「おや?珍しいお客さんだな。君…どこから来たんだ?」
そのモノは口を開いた。
遠くにいる筈なのに、その声は私の耳に直に届いた。
綺麗な声色が耳をつつく。
目が離せない。
「……ん?君……」
へ…?
瞬間、そのモノは姿を消した。
「ねぇ、君…面白いね。…俺と遊ばないか?」
すると背後から聞こえてくるのは、同じ声で、どこか楽しそうな雰囲気が混じっていた。
振り向くが、誰もいない。
その言葉を最後に、辺りはシーンと静まり返ってしまった。
気がつくと、すでに"ここ"に迷い込んでいた。
初投稿です。至らないところもあると思いますが、なにとぞよろしくお願いします!






