表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/3

回復梅

よぉし。冷静になろう!


異世界に転生して、カーバンクルというキュートアニマルになった。まだ現実を受け入れられないが、悩んでても何が変わる訳でもない。

なら、スルーするに限る。(現実逃避ともいう)


先ずは、生きる為に必要なものの確認をしようじゃないか。衣食住ってやつな。


“衣”は必要ない。毛皮がもふもふだ。“食”は何が食えるのかのか分からんな。“住”はどうすりゃ良いのか見当もつかん。…詰んでるな。


よし。こういう時は、二次元に学ぼうぜ!食べれそうな木の実を探すとか、色々してたじゃん。

木の実!探そう!


てこてこと歩き出す。ちょっと足がプルプルして、転けたりもしたけど、しばらく歩くと慣れた。よく考えれば、俺0歳じゃん?歩いたこと無かったっぽい。


人間なら立てない年齢だろうけど、俺は今獣だからな!


ポッテポッテと走ってみる。鈍いが…まぁ、体のサイズから言えば、なかなかの速度だと自尊する。



~二時間後~



木の実を集めてみた。ひたすら地道に集めたので、なかなかの収穫だ。


赤黒いチェリー的なもの。

薄黄緑の桃っぽいもの。

空色の金平糖みたいな形の梅っぽいもの。

上記の色違いで黒もあった。


さて、見た目は安全に見えるけど、大丈夫かな?

二次元の主人公達は、知らないものをよく口に出来たもんだ。まぁ、今から俺も仲間入りしちゃうわけだが。


いざ、実食!



赤黒いチェリー的なものを食べてみる。

アメリカンチェリーみたいな食感。味は酸っぱい。甘さ無し。野生だからか?


薄黄緑の桃っぽいものも食べてみる。

桃だな。まんま桃だ。まだ熟してなかったっぽいが、食えないこともない。


澄んだ空色の金平糖な梅っぽいものは、衝撃的な味がした。サイダー味だ!

梅っぽいカリカリ食感。種はないが、果汁がたっぷり。美味い!


それに体力が回復してる気がする。ステータスを確認してみると、転けたりして地味に減ってた体力が全快していた。何これ、回復アイテムなの?


黒の方も食べてみる。コーラ味キタコレー!!

此方は特に回復とかはしないな。でも文句無しに美味い!



さて。腹も満たされたので、次なる課題を試そうと思う。


それは、スキルとは何ぞや?と、いう事だ。



【スキル】ブレス(炎)



ブレスと言えば、アレだよね?ドラゴンが攻撃に使うやつ。どうやって使うんだろう。


息を吐いてみる。当然、それだけだと普通の呼吸なわけで。其処に火を吹くイメージを足してみる。燃えるー燃えるのだー!(笑)とか、想像しながら息を吹き出す。


ボッ!



Σ (・ω・;)


火ィ吹いた!マジで火を吹いたぞ!俺!

我ながら火を吹くって、ちょっと怖いな!



次!【ユニークスキル】祝福


これはー…使い方なんて分からん。ブレスは炎イメージでいけたから、祝福のイメージ?


おめでたいこと?お祝い?幸福的な?取り敢えず、良い事なのは間違いないな。ゲーム的に言えば、祝福って殆んどの場合、バフ効果があるよね。


よし。祝福ー。祝福ー!


ふぁ?何か、突然力が抜けた。ステータス確認してみると、魔力が減りまくってた。祝福は魔力使うのかー。で、祝福の効果は、どうなった?


きょろきょろ。


自分の体を見てみるが、特に変化はなし。


きょろきょろ。


周りを見てみるが、特に変化はなし。


あれ?魔力は減ってんのに、効果が確認出来ない。魔力損した…。


がっかりして、残っていた木の実を自棄食いした。


お?黒い梅の実食べたら、魔力が回復した!やべぇな。この金平糖みたいな梅の実!回復梅と名付けよう!我ながら安直なネーミングだな。笑



祝福の効果はありました。

主人公が気付けなかっただけです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ