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1話 世界一有能な医者の帰還


 平和な国の中心立つ王城にて、この国の国王の治療を行なっていた。


「これでもう大丈夫ですよ」


 俺が国王の治療を一瞬にして終わらせると、国王の秘書が驚いた様子で言ってきた。


「王の病気はもう治ったんですか?」


「はい。もうすでに完治していますよ。安心して下さい。」


「ありがとうございます!」


 そう言われると俺は、体が薄れていき始めた。そう、この世界での任務を終了したからである。この世界に俺がいる意味はもう無い。


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 そうして俺は元の世界に戻った。意識が戻るとそこは教室だった。俺の腕は傷だらけ。一体何があった。


「おい無能ダイス! 自分の擦り傷も治せないのかよ! 流石無能だな!」


 笑われながらそう言われると、他のクラスメイトにも笑われ始めた。

 だが俺には意味がわからない。さっきまで世界一有能な医者として召喚されていた俺は一瞬で自分の擦り傷を治して見せた。

 するとクラスメイトみんなが驚いた。そこで俺は思い出した。この世界にいた時の記憶を。


 ここは、医学魔法学院の教室である。そして俺の事を無能ダイスと呼んでいるあいつはリヤだ。俺の事を殴ったりしてその傷を俺が直せない事で悪口を言ってくるとてもしょうもないやつだ。


 俺はリヤに直した傷を見せた。


「お前、なんで傷が治ってるんだよ! お前が治癒魔法使えるわけがないだろ! ふざけるな!」


 そういうとリヤはまた俺に殴りかかってきた。だが俺には効かない。


「《全再生》」


 殴られてできた傷を目の前で全て直して見せた。


「な、なんだよそれ! お前覚えとけよ!」


 そう言いリヤは逃げていってしまった。



 あいつのことは良いとして、これから俺はどうすればいい。明らかにここの学院と俺の技術は割りに合っていない。だからと言って上位の学院に行くのはそう簡単には行かないだろう。

 

 この学院は二つの校舎がある。一つ目はここの校舎である医学魔法学院。ここは治癒魔法が完璧に使えない人や魔法を使うことができない人が来る場所である。そしてもう一つ上の学院は医学魔法大学院。ここは魔法学院で成績や実績などが一定の条件を超えないと入ることができない。たくさんの上位医師が集まっている。

 

 この条件が満たされているか判断する方法は3ヶ月に一回行われる学科と実技のテストで決まる。

 俺の場合とりあえず実技は良いとして学科をどうにかしないといけない。


 単語を暗記すれば良いのだがその暗記ができない俺はテストまでの残り1ヶ月間暗記をし続ける事にした。


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