うろ覚えでやってしまえ! 佐藤史生さん
佐藤史生さん
80年代くらいに新書館とか小学館のプチフラワーを読んでいたかたにはお馴染みかもしれない漫画家さん。70年代だと少女コミック誌かな。
ちょっとばかり取っつきにくい絵だとは思うんですがね。でも、好きなのよ。夭逝されたのが悲しい。
出会いは「春を夢見し」。ちょっとファンタジーなうっすら恋愛漫画かな。功成り名を遂げた父親にかつてお世話になった家を存続させるために孤児になった少女と結婚せぇ! 的な命令をされて文句たらたら少女が残されている家に向かった大学生。白髪と名のついた桜の古木と少女と交流して~って話。好きだったんですよね。
基本このかたSFで有名な漫画家さんなんですが。「夢見る惑星」「ワンゼロ」あたりが代表作かな。個人的には現代日本とはいえ昭和が舞台の話も面白いのですよ。「亡き王女のためのパヴァーヌ」のシリーズが結構好き。かつて絵画で天才少女と言われていた少女が高校生になって自分の出生の秘密を知ったり、旧友とその恋人の駆け落ちに巻き込まれたり。なかなかしっとりシビアな作風で好きだ!
タイトル思い出せない短編で昭和が舞台のjuneなのもあるんだけどね。好きだな。「青猿」みたいなタイトルだったかな? 記憶喪失の青年と彼を保護した男性の話だけどね。
「夢見る惑星」地球人イコール火星人説をベースにした骨太SF。これもどう説明すればいいのか。どうして火星人が地球人の祖先になることになったのか~な壮大なテーマの漫画だ。
「ワンゼロ」コンピューターと妖怪を絡めたSF。他にどう説明をすればいいのか。これ好きなのよ。昭和にとっての近未来が舞台。行方不明の父親の子だという少女が父親の訃報と共にやって来てトキオ少年の運命が変わる。そんな話ね。
他にも「阿呆船」とか、色々あるんだけどねぇ。内容も少女向けって感じじゃないし固めの絵だと思うので好き嫌いが別れるとは思うんだけど長編でもコミックス全四巻なので読んでみてほしいかも。