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店の中に足を踏み入れた途端、そのあまりの臭さに僕は思わず眉間にシワを寄せた。青龍店はこんなに臭い店だっただろうか。

「悪い、臭いだろ。今店長補佐がカレー作ってんだ」

少し遠くから駆け寄ってきた色摩さんが、両手を合わせてそう説明した。僕は「大変ですね」とだけ返した。

色摩さんに案内されてひとつの部屋に入る。僕が入った直後ドアが開いてこの店の副店長が飛び込んできた。

「すみません、お待たせしてしまったかな。今日は店長が出かけているから私が対応するけど、大丈夫?」

僕は「はい」と答えて、言われるまま椅子に腰掛けた。だがこの状況は予定通りだ。何せこちらは店長がいない時間を見計らって来ているのだから。

先日朱雀店に舞い込んだとある依頼についての話し合いが終わり、僕は荷物をまとめて会議室を出た。時計を確認すると、一時間が経過していた。こんなにかかるなら店長が自分で来ればいいのに。

店を出ようとしたところで、ドアの近くにいた色摩さんに「お疲れ。気をつけてな」と言われた。こういう人が増えればいいのにと思った。




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