アイドル紹介作品「天月麻宵と八神早雪」
「あぅ~今日もレッスン時間に思いっきり遅れてるよー!」
そう言いながら自転車を凄い勢いで漕いでる女の子の名前は天月麻宵という。最近立ち上がったアイドル事務所のE.T.Oプロダクションのアイドル候補生である。13歳の中学生で性格は普段はポジティブで誰にでも優しいが、たまに暴走したり、いざテンションが下がると(麻宵ゾーン)に中々テンションが上がらない面もある。妹と二人で暮らしていてとっても仲が良い。また最大の短所は時間にルーズなところである。なので、麻宵が事務所に遅刻するのは何時もの事である。アイドル業をやる気は充分にあるのだが、遅刻が多いアイドルであった。その事で事務所の江藤社長やレッスンの先生さらに他のアイドルの娘に注意される事がたびたびである。そんな麻宵が、事務所に向かって自転車で商店街通りを爆走していると、商店街通りにある八百屋さんの前で巫女姿の女の子が買い物カゴを手にもって難しい顔で悩んでいるのを発見した。
「うーんキュウリが10本で600円は安いのでしょうか?高いのでしょうか…?」
そう悩んでる巫女姿の女の子の名前は八神早雪という。16歳の女子高生で、麻宵と同じくE.T.Oプロのアイドル候補生だが家は神社で彼女はそこの巫女もやっているという特殊なアイドルである。彼女は綺麗好きで面倒見が良い性格である。また考えこむと周りの声が聞こえくなるほど考えこんでしまう事がたびたびある。事務所では優しいお姉さんな立ち位置で彼女といると不思議と癒されてしまう。(本人は神様の加護のおかげと語る。)そんな彼女は現在、キュウリのセット売りの値段が高いか安いかについて悩んでいるようである。
「早雪さん!おはようございます!!」
悩んでいる早雪の後ろから麻宵が元気よく挨拶した。だが早雪は悩んでいて全く麻宵に気づいてないようである。
「早雪さん?もしもーし?」
麻宵がもう一度声をかけてみるがやはり早雪から返事はかえってこなかった。
「こうなったら……とっておきの技です!それコチョコチョコチョ~。」
そう言って麻宵は早雪の脇をくすぐった。
「ひゃっ!?!?」
突然、脇をくすぐられ早雪は驚いて甲高い声をあげた後に麻宵の方を向いた。
「あ!麻宵さんでしたか。いきなりくすぐられたからびっくりしちゃいましたよ。」
「エヘへ。ごめんなさい早雪さん。でも早雪さんを呼んだんですが、気づいてくれなかったのでそれでとっておきのくすぐり攻撃をしちゃいました~!」
「それは確かに気づかなっかった私も悪かったですけど。でも、いきなりくすぐってきちゃだめですよ。」
「は~いごめんなさーい早雪さん。ところで何をそんなに悩んでいたんですか?」
「それがですね。このキュウリの10本セットのお値段が高いのか安いのかを悩んでいたんですよ。」
そう早雪が言うと、麻宵は早雪の前に置いてあるキュウリをみた。
「なるほど~…キュウリが10本で600円ですか~~。」
「そういえば麻宵さんは買い物上手でしたよね?麻宵さんからみてこのお値段はどうですか?」
「安いですよ!」
麻宵は迷わずそう答えたが、
「でも…。」
「でも?」
「私ならもっと安くできますよ~!」
麻宵は自信満々にそういった。
「もっと安く?」
「はい!ちょっと待ってて下さいね。すいませーん!!」
麻宵がそう呼ぶと八百屋の中から店主らしい男が出てきた。
「はいよー?お!麻宵ちゃんじゃないか!何か買ってくれるのかい??」
「おじさんこんにちは!私じゃなくて私の友達が買うんですが、店先の10本セットのキュウリを欲をもう少し安くしてくれませんか?400円ぐらいに!」
「お!いきなり麻宵ちゃんお得意の値引き交渉かい?」
「はい!だめですか?」
八百屋の店主は鼻の頭をかきながら言った。
「そうだなー。麻宵ちゃんはいつも買ってくれてるからなぁ。うーん500円でどうだい?」
「400円にはなりませんか?」
麻宵はきっぱりと言った。
「よ、400円かい?うーむ……えーい!俺も男だ!400円にしてやろう!!」
「本当ですか!?わーい!早雪さんやりましたよ~!!」
麻宵がそう言うと早雪が店の中に入ってきた。
「麻宵さんは本当に買い物上手なんですね。」
「ん?めずらしい格好をしている嬢ちゃんだな?麻宵ちゃんの友達かい?」
「はい!同じ事務所の早雪さんですよ!」
「はじめまして。麻宵さんと同じ事務所でアイドルをやりつつ八神神社で巫女しています八神早雪と申します。でも本当によろしいでしょうか?」
「いいってことよ。それより八神神社っていうとあの山の神社かい?へぇーあの神社にこんなかわいい嬢ちゃんがいたとは驚きだ~。」
「あ、ありがとうございます。」
早雪は頬を染めてすこし照れながらそう言った。
「あ、早雪さんが照れてます♪」
「ハハッ。本当にかわいい嬢ちゃんだな!よし特別にもう100円値引きしてやろう!!」
「え?本当ですか!?早雪さんよかっですね!」
「えっと本当によろしいのでしょうか?」
「いいっていいって!そのかわり今後も家の店んよろしくな!」
「もちろんですよ!」
「かしこまりました。」
そして二人は店を出た。
「今日は本当にありがとう。麻宵さんのおかげで安くキュウリを買うことができました。」
「いえいえ私にしてみればいつもの事ですから~!」
「そういえば麻宵さんは何処か行くご用があったのではないのですか?」
「ご用?あっ……。」
麻宵の顔がみるみる青ざめて言った。
「す、すっかり忘れてましたーー!早雪さん私行きますね!それじゃまた事務所で会いましょ~うね!うわぁ~とってもマズイよ~!!」
そう叫びながら麻宵は自転車に飛びのって、凄い勢いで自転車の方へと走り去っていった。
「凄い速さで行ってしまいましたね。フフッ本当に賑やかで面白い女の子ですね。」
そう言って、早雪は麻宵が走り去って行った方を頬笑みながら見つめていたのだった。
END
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