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トワイライト・ドラゴン 頭のおかしい王子様に心臓を人質にとられながら働かされてます  作者: リィズ・ブランディシュカ
番外編 アメリアとエルエリーデ

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15 シュラン・グリード



 分岐を利用して、入り口を目指して走り続ける。


 でも竜は匂いであたし達を追ってきているらしい。


 すぐに追いつかれてしまいそうになった。


「くそっ、最悪だ!」


 悪態をついていると、ご令嬢が何かに躓いたらしい。


 地面に倒れて、うめき声を発した。


 竜はどんどんこちらに近づいてくる。


 こいつを囮にして逃げれば、助かるんじゃないか?


 そう思ったけど、「ああくそっ」あたしは、ご令嬢の体を抱え上げて、走った。


 へたれ貴族に持ってほしかったけど、こいつには無理だろ。


「くそ、なんでこんな事に!」


 なんて厄日だ。


 エルエリーデに遭わなければ、竜と追いかけっこなんてせずにすんだだろうに。


 そこそもクソみたいなボンボン貴族と一緒に行動する事もなかったはずだ。


 そんな事を考えていたあたしは、冷静になれていなかったようだ。


 走った先が、袋小路だった。


「しまった」


 あたしはご令嬢を投げ捨てて、剣を構える。


 ご令嬢は、小さな悲鳴を上げたが、かまってられない。


「お前ら下がってろ」


 あたしは、こちらに向かってくる竜を真正面から見つめる。


 追いついてきた竜は、獲物を前に余裕の態度……というわけはなく、瘴気を失ったまま突っ込んできた。


「よけろ!」

 

 どでかい生物に体当たりされるわけにはいかないとアタシは右によける。


 エルエリーデ達も避け、竜は洞窟の壁にぶつかったが、痛みなど感じていないような態度でこちらを向いた。


「まじ、かよ」


 かたい岩肌にぶつかった体からは血が流れている。


 だが、まったく気にしていないようだ。


「くそっ」


 竜はあたしに向かって、腕を振り下ろしてきた。


 あたしはそれを何度もよける。


 隙を見て剣を突き立ててが、聞いている様子はない。


 竜の皮膚は固く、まったき傷がつかなかった。


 冷や汗が背中を冷たくしていく。


 もはや、ここまでか。

 そう思っていたら、その場に意外な人間が現れた。


「探しに来てみればこれは予想外だな」


 それはシェザードだった。


 貴族のボンボンであるはずのそいつは、余裕の表情で竜を眺める。


 そして、次の瞬間には、瞬間移動でもしたのかという様子で、とびかかった。


 いつのまに手にしていたのか、火の粉をまとった大変を振り回して、竜を切り裂き始めた。


 竜はあっという間に燃えて、灰になってしまった。


 助かった。


 が、こいつは一体何者なんだよ。


 ただの貴族じゃないとは思ってたけど、竜を相手に圧勝できるなんて、ほんとうにただものじゃないだろ。


「お前、なんなんだよ」

「人に向かって言う言葉じゃないけど、まあ今はいい。無礼は許そう。俺は、幻獣騎士団の隊長シュラン・グリード。最近は潜入捜査で、シェザードの名前を使っていたがね」


 潜入捜査ぁ!?

 



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