証明
遂に自身の無実を証明した密子は今迄の鬱憤を晴らす様に激しい憎悪の感情を露わにするが、そんな彼女の攻撃の矛先は同じ弱者と言う事で自分を攻撃の矛先にしていた花代に集中し・・・
怒りの感情が頂点に達した様に此れ迄、誰にも見せた事が無い様な恐ろしい形相を見せた密子が其の目の前に近づいたのは真紀・・・で無く・・・何と花代で有り震え続ける花代に向かって密子は
「島山・・・さん・・・!やっぱり、あんた・・・友達のフリをしてただけだったのね・・・」
と睨みつけながら呟き其れに対し花代は震えながら
「ち・・・違うの、き・・・聞いて・・・!暗・・・さん・・・仕方がなかったのよ・・・」
と呟き其れに対し密子は今度はニヤニヤした顔で嫌みったらしく
「仕方がない・・・って何が仕方ないのよ・・・?」
と返し其れに対し花代は震えながら
「だ・・・だって・・・クラスの中で人気を二分してる・・・朝香さんと・・・森高さんが・・・衝突でもすればクラスが分裂しちゃうじゃない・・・だから・・・」
と言いかけてる時、密子は再び怒りの感情で声を荒げ
「其の・・・だからと言って人に濡れ衣を着せて良い理由になるの!」
と叫び其れに対し花代も逆ギレし
「いいじゃない・・・!あん・・・たなら不幸には充分、慣れてるでしょ!」
と開き直り、そんな花代を再び攻め様とする密子に対し末野も
「ええ・・・島山さんの言う事は正しいわ・・・あん・・・たには自分が犠牲になっても人を庇ってやる優しさは無いの・・・!」
等と(屁理屈を)言って密子を攻め続けて真由美と真紀も自分が密子を疑った事と濡れ衣を着せた事を棚に上げて
「あんた!さっきから一番、弱い島山さんばかり攻めてるじゃないの!」
「やっぱり・・・貧乏人の娘って器が小さいわね!」
等と言って密子を攻め続けるのだった。
密子の無実は確かに証明されたが、密子と滿を虐げ続けた者達は誰も詫びを入れる気はなく
「やってしまった物は仕方ないだろう!」
等と開き直るだけでなく
「どうせ仕返しでも企んでるんだろうが・・・其の時は、どうなるか分かってるだろうな〜!」
等と言って脅し其の事を教師達に言っても聞く耳を持たれず両親も逆恨みの報復を恐れて何も出来なかった。
遂に自身の無実を証明した密子だが其れでも鼻摘まみ者の弱者で有る彼女に対する周囲からの冷たい仕打ちetcは変わらないだけでなく逆に、より酷い物になっていくのだった。