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第四十三話 新たな挑戦にはある意味勇気がいる。

突然家にを訪ねて来た南。

酔っ払った彼女による暴走、そしてある人物の登場で新たな展開が発生する。


「彼氏に浮気されてすっげー腹たつ!あのへにゃちん野郎、他の女と寝てやがったくせに逆ギレしてきて、頭に来て顔面にビール六缶セット投げつけて来た…はぁ、マジでイラつく」


学校から帰って来てきたら既に出来上がった南さんが新居で姉貴に絡んでいた。しかもテーブルには開けられた数本のビール缶に、台所にはおつまみを作る為に買ってきたであろう材料の入った袋まで。

姉貴曰く、突然電話が掛かってきて出てみたら泣いてるのがわかったら迎えに行ったらしい。そのまま一緒に買い物までしてきたらしい。

夕飯の材料はありがたいが、この様子だと俺が酒のつまみを作るのが確定だ。


「んでさー、女の方も逆ギレして枕とか投げつけてくるから、右フック入れてから二人の服と女の方の持ち物全部、窓から放り投げてやったの」

「浮気されて怒るのはあたり前だけど、流石に右フックはやり過ぎよ。せめて逆エビ反り固めとかにしないと」

「分かってない、分かってないよ秋恵。アンタに彼氏が居たら、右フックどころかストレートからのジャーマン決めて、タンスとか外に投げ捨ててるから…まぁ、アンタには彼氏以上の彼氏君がいるかぁ?」


一瞬背後から酷い寒気を感じた。

姉貴が相談相手になっている間に、俺がおつまみを作らされているわけなのだが、ちょうど狂子にも料理を教えるいいチャンスなのかもしれない。

俺の隣で珍しそうに包丁を眺めてみたり、サバイバルナイフのように構えたりしてる。いや、サバイバルナイフと包丁は違うからすぐに正すのだが、どうも扱い方が危なっかしい。

教え方が悪いのかわからないが、何故か戦闘態勢を取るように持とうとする。


「だから狂子、その持ち方は危ないから持つ方はナイフ持ちじゃなくて向けて持つ。抑える方の手は猫の形にする」

「しかし、これでは食材を抑えるというよりも殴る形になっていないか?キャットハンドより、ナックルに見えるのだが?」

「手を猫にしておかないと、指を切るッスよ。そうしたら、大好きな銃を持てなくなるッス」


由美の言葉に青ざめる狂子。これは流石にナイスと親指を立てるしかない。


「タクスケや〜い。お姉さん彼氏に浮気されちゃってさ〜、もう心とかボロボロだよ」

「それはご愁傷様です。危ないので姉貴の元に戻ってください」

「冷たいこというなって〜、つかもういっそのことタクスケ私の嫁になれ。金とか稼いで来るから専業主夫してよ〜、アッキー!タクスケ私にくれってー!家事とか全部出来る万能弟私にくれ!ちゃんと餌もやるし可愛がるしベッドで寝かせるから!」


昔から南さんは彼氏に振られると、なぜか俺を姉貴に渡すように要求をしてくる。それもしっかりと背後からパンダがタイヤを抱きかかえるかの様にだ。

条件が整い始めていた上で、俺じゃなく狂子が包丁を手に持っていてくれて助かった。このまま倒れていたら、道化死してるぜみたいになるところだった。

にしても相変わらず南さんの腕力は凄まじいな…姉貴と一緒にいただけのことはあるか。


「柘魔⁉︎私を一人にしないでくれ!」

「少し待ってろ…姉貴がすぐに助けてくれるから」

「先輩が別の人と浮気してます!私にも先輩を独占する権利が」

「はい、少し黙っていてね。弱い子が南に手を出すと、軽傷程度じゃすまなくなるわよ」

「いーやーじゃー!私はタクスケをお持ち帰りしてやる!こんな便利な男を逃がすかー!ついでにもう1人も連れて帰る!」


この人、浩寺のやつまで連れ帰る気でいる。あと俺のことタクスケとか呼んでるが、今までそんな呼ばれ方したのは初めてだぞ!

しかもなんか言葉もだんだんおかしくなってきてるから、相当酔が回ってきてるんだろうな。

姉貴も一生懸命に引き離そうとしてくれているみたいだが、下手に剥がそうとすると暴れそうで怖い。

つかもう眠っている気がしてきた。

完全に寝てるよね⁉︎酒臭い寝息を吹っかけてきてるけど、明らかに寝てるよね⁉︎


「いいタイミングで寝てくれたわね……これなら楽に引き剥がす事ができるわ」

「頼むから早く。酒臭くて辛い」

「南もそこまで悪気があったわけじゃないから許してあげて、本当は昨日の晩から来たかったみたいなんだけど、色々と忙しかったから」


彼氏に浮気されて辛いのはわかった、だが俺をあまり巻き込まないで欲しい。話程度なら聞くが、とにかく物理は勘弁してほしいものだ。

特に刃物を所持している料理中に関しては一番やめてほしいタイミングだ。ホラゲーとかをやっていたりするタイミングでやられるのも相当嫌だがな。

それにしても…本当に眠ると引き剥がすのが簡単になるのが驚きだ。がっつり抱きつかれたままで横顔に酒臭い息をかけられ続けるのは苦痛だった。


「やはり私の言う通りだ。柘魔を抱きしめると眠りやすくなる!私は正しかったのだ!」

「確かにお嬢様の言う通り、柘魔様には謎の睡眠を誘う作用があるようです」


唐突に轟さんが現れた事に驚く俺たちに対して、本人は平然としていた。むしろ何を驚いているのかを疑問にすら思ってる顔だ。

というよりも、俺に睡眠を誘う作用があるってなんだよ⁉︎まるで俺を実験台にしたような言い方をするな!してないんだよな⁉︎

どさぐさに紛れて狂子は俺を抱き寄せてるが、包丁はしっかりと別の場所に置いて欲しかった。多分この体制は人質を取った犯人みたいな感じになってる。

ドラマとかで犯人が人質を捕まえて、首を抑えながら相手にナイフを構えてる感じのアレになってるって。


「狂子ちゃん?とりあえず包丁は危ないから置きましょう、ね?そしてなぜ轟さんは鍵を開けられたのか、説明してもらえますか?勝手に入られるのは防犯的に問題があるんですが」

「奥様から合鍵を渡されておりますのでお気にならさず。本日は柘魔様に奥様からのご用事があってまりましたs」

「俺にですか?狂子じゃなくて?」

「はい、奥様は柘魔様に頼み事があるとのことでしたので、私が参りました。ここではアレですので、どこかホテルでゆっくり2人きっりで」


ホテルというワードが出た瞬間に、速攻で姉貴のエビ反り固めが決まった。


「申し訳ございません!これも奥様から睡眠作用についての調査もしてくる用に言われていましたので!」

「睡眠作用の調査なんてしなくていいわよ?なんたって私が小さい頃から実感してるんだもの。それに貴女は調査だけで済まないでしょう?下心が見え見えなのよ」

「わかりました!奥様には作用があると報告しておきますので、本題に入らせてください!」


姉貴の技が外れるとなぜか、俺と狂子の背後に綺麗なローリングを決めながら隠れる轟さん。その顔から姉貴は怒らせてはいけない相手だとようやく認識したようだ。

もしこれが蘭華だった場合には、最近じゃ姉貴の技があまり通用しないんだよな。


「それで、うちのたっちゃんに何の用があるの?」

「実は奥様からの頼み事があります。あるプロジェクトを現在計画中なのですが、奥様の要望で柘魔様の協力が不可欠とおっしゃってるのです」

「俺がですか?とりあえず話だけ聞かせてください」


正直言うと、半分興味本位で聞いてみるだけ聞いてみたかった。だが、俺は話を聞いてかなり後悔をしていた。

それは真手場家で新たに計画をしているプロジェクトは、最近流行りのVRキャラクターを制作するといったもの。

俺の協力が必要という理由はキャラクターを制作するのに、一緒に考えてほしいということだそうだ。ここまでは俺でも協力するのは全然構わない。

問題があったのは別の事で、VRキャラクターは女性なのに中身を俺にやらせたいという事だ。

俺は計画書を見て絶句した。読んだ姉貴も絶句していたが、狂子だけは俺の名前があるのに自分の名前がないのが不満だったようだ…お気楽だな。


「あの…書いている内容に不備があるんですが」

「不備ですか?合計30名で確認したのですが、どこか不備がありましたでしょうか?」

「いや、どう考えても不備だろ!なんでVRの中身が俺になってんの⁉︎」


だからなんで驚いてるのって顔をするなよ⁉︎逆にこっちが驚かされてばかりだよ⁉︎


「奥様曰く、男の娘の方がなんか萌えると言われまして。結果としまして奥様の希望を取り入れた結果です」

「結果ですじゃなくて、それなら中身は普通に女性に頼めば」

「奥様は拘る方です。一度言い出したら意見を曲げるのは難しいかと思われますが」

「私は反対します。うちの弟はリアルで女装させて私に似ているから良いのであって、アニメにしても何も面白くありません!それ以上に、本人の意思を尊重しないで進めるのは間違いでしょう?」


しばらく謎の会議が続いたが、話は平行線のまま進み続けた。

その間に、買い物へ出かけていた夏美たちが戻ってくると同時に、隣の部屋に追いやった蘭華が頭上に乗っかってくる。こっちは真剣に考え事をしているというのに。

不思議なのは、被害を受けている俺以外のだ誰も止めようとしない事だ。由美が空気を読んでどけてくれたのは助かるが、意地でも退こうとしない蘭華の目的はなんなんだ?

こっちはかなり真剣な顔をしているのに対して、どうして平然と人の頭の上に胸を乗せられるんだ。


「ではこうしましょう。誰か奥様が納得の行く方を柘魔様の代わりとして、紹介してください」

「紹介と言われてもな…急に思いつくのは」

「だったら浩寺がやれば?最近女装癖が判明したんだから、ちょうど良いじゃん」

「お、俺?つか話の内容が全然わからないんだが、春魔…俺でいいのか?」


ナイスアイデアと自慢げな顔をする夏美と、不安だがやってみたいと感じさせる浩寺の顔。こっちに向けられてもな、俺にどんな返事を期待してるんだ。

多分浩寺本人はやりたい半面で、夏美以外の意見を聞いてみないとって感じで自分で決められないって感じか?

だとしてもだ、俺1人に意見を求めるのはやめてくれ…1人だけで決めるには荷が重すぎる。


「俺は本人がそれでいいならいいが、浩時は本当にやれるのか?」

「そ、そうよ?これは一応仕事にもなるんだから、途中で投げ出したりだとかは簡単に出来ないのよ?」

「そうなりますね。こちらとしても一応は仕事ですので、お遊び程度の感覚ですと」


お遊び程度の感覚って、アンタはさっきまでそのお遊びで済まされない仕事を俺に無理やりさせようとしていたのか?

そして狂子は隣で頬を膨らませているんだが、自分に話が来なかったのが相当ご不満の様子だ。

もうそろそろ仲直りをして欲しいんだがな。喧嘩の内容が内容だから、簡単には出来ないのは仕方がない。

あの内容には俺も驚かされたし、怒るのも当然だ。


「お嬢様、奥様がお嬢様にお声をかけない理由がわかりますか?」

「わからない…私は確かに喧嘩をしたが、私を仲間外れにする理由はわからない!」

「そこです!奥様も実際、理由は分かっていないと思われます!奥様は事実、お嬢様と喧嘩をしてから3日程寝込み仕事をサボり5日間も部屋に引きこもりながらエロゲをしていました…それだけ奥様は傷ついているのです!」


3日後から立ち直ってるじゃねぇか。


「奥様は寂しさのあまりに自室に設置していたモニターを6枚からもう一つ机を用意して更に6枚と本体6台を追加しました。そしてパソコン6台を使って同時進行でプレイしていたのです」

「なぜに6枚?ゲームするにしては普通二枚とかじゃ」

「それが…奥様曰く、ヒロインが6人も居るからモニターとパソコンが六個ずつあればハーレム体験できるとおっしゃるものでして」


なんという金持ちにのみ許された遊び方。

FPSとかでトリプルモニターにする話は知っているが、6枚を使ってエロゲで擬似ハーレムするってのは初耳だ。てか考えが斬新すぎるだろ、なんだよヒロインと同じ数のパソコンとモニター買うって。

逆に目と頭と首が疲れそうな気がするんだが…つかあの人、エロゲやってんのかよ⁉︎


「んで、浩寺にやらせる形で良いわけ?やらせるならやらせるでキャラクターとか確認したいんだけど?」

「何でお前が仕切ってるんだよ。お前は浩寺の保護者じゃないだろ」

「うん、保護者じゃない。でもなんか面白そうじゃん」

「夏美ちゃん 、これは面白そうとかで簡単に決められる話じゃないのよ?」

「俺…俺で良いなら、その仕事を引き受けたいです!是非やらせてください、お願いします!」


頭を下げる浩寺に対して、轟さんはスマホを取り出して電話をしながら外に行ってしまった。

静かになった部屋の中でただ1人だけ、頼み込んだ浩寺が膝を震わせながら、こちらに助けを求めるような視線を送って来ていた。頑張ったのは分かるが、あの姿勢を維持していたらもっとカッコよかったと思う。


「奥様から許可が降りましたので、次の段階に移動する事となりました。つきましては現在、こちらの部屋にもう1人協力者が向かっておりますので少々お待ちください」


部屋に戻ってきた轟さんがそう言ってから数分程経った頃に、インターホンがなり誰かが部屋に入る音が聞こえてきた。

急いでこっちに向かってきているのか、走るような音が聞こえてきたと思った瞬間にリビングの扉が開いた。ここで既に俺の中で少しだけ嫌な予感が働いていた。

理由までは分からないが、唐突に背中に寒気が走った。

俺の背中に走る寒気の理由は既に扉の前まで来ていると、扉のガラスに映り込むシルエットではっきりと分かる。

小学生と同じくらいの身長を見た瞬間に、隣で足が震えていたはずの浩寺が復活してる感じから確定だ。


「チッス、ハイドがこっち側の世界に来ると聞いてテンションが爆上がりからのやらないと聞かされて、今超絶ハイドに慰めて欲しい私が来た!!」


もう色々と詰め込み過ぎてわけが分からい所に、遭遇すると恒例と化したミサイル頭突きを入れるのはやめていただきたい。


「また防がれた…私の可愛い愛情表現なのに、ハイドはいつも受け入れてくれない」

「これはただの攻撃に思えるんですけどね。それよりもマコト先輩が来たってことは、今回の件に関わっているってことですか?」

「一応はゲーム実況とネットアイドル的なことをしてるから、その指導役で雇われた。でもハイドに教えるわけじゃないなら給料の三倍と慰謝料を要求する」


俺じゃないだけで三倍にプラスして慰謝料って、恐ろしすぎる発言だ。


「わかりました、ではこちらで三倍の給料と慰謝料は言い値の額を出しますので」

「ハイド、この女は私の冗談も通じない。慰謝料はネットで読んだからふざけて言っただけで、本当は給料の三倍が私の本心」

「どっちもダメですよ。一応俺も関わるみたいなので、とりあえず落ち着きましょうって」

「そうですよマコト先輩。流石に生徒会の人間がネット配信してるのがアレなんですから、この事が会長にバレでもしたら」


途中から小百合も参戦して、2人でなんとかマコト先輩の説得には成功した。だが納得がいかない様子でしばらくの間、小さい体で浩寺を見上げながら何周かしたと思えば、静かに俺の膝の上に座り始めた。

至って自然の流れで座って来たが、本人はご満悦のようだ。代わりに浩寺と蘭華から凄い視線を浴びせられてる。

今から血涙でも流してやろうか?的な感情が伝わってくる。

マコト先輩も下ろそうにもズボンをしっかりと握ってて、体重をかけてくるから下ろすのが難しい。


「ここは私の特等席。小さい体をよく呪ってたけど、これが出来るなら神を許す」


神を許すってあなたは何者ですか?


「じゃあ会議を始める。私の意見では、あの男1人だけでやらせても確実に伸びない」

「なるほど、では理由をお聞かせください」

「理由は特にない、ただ私の勘がそう訴えてる。やらせるなら、女装させた男と男装をさせた女の組み合わせでやるべき!ただし私は無理‼︎」


再び始まる会議の中で、話は平行線のままあまり進展はしなかった。

途中で轟さんが資料等の変更をする為に帰る事になってしまったが、マコト先輩は帰るどころか泊まりながら会議を続けると言い始めた。別に泊まるのは良いのだが、布団が足りないのが問題だ。


「ハイドと私はキャラクターデザインと設定を担当するとして、中身に入る男装側が問題。真手場は普通に論外、そこのツンデレも論外、カメラ娘は想像がつかない」

「男装させるなら、少し男っぽい声が出せないと難しいんじゃないですか?まだ3人の声を聞いた訳じゃないのに」

「聞かなくても、色々と問題があり過ぎる。真手場は天然すぎて生放送とかしたら素がすぐに出る、ツンデレは命令されるのが嫌いで絶対に突っ走る、カメラは…カメラ、男になったつもりで喋ってみろ」


いきなりカメラとあだ名を付けられながら命令をされて固まる由美を見て、少しだけ申し訳ない気持ちが出てきた。

姫華と格ゲーの最中に男っぽい声で喋れと言われたら、驚くのが普通の反応だ。そして隙を突いてコマンド入力をして壁際に追い詰めて、瞬時にハメ技に持ち込む姫華もある意味で凄い。

どんどんケージが削られていき、由美が画面を見る頃には第2試合に突入からの再びハメ技地獄だ。


「ちょっ⁉︎それはズルいって!」

「ズルいって、よそ見してる方が悪いしー、小学生に格ゲーでフルボッコにされるとか超ダサーい」

「ぐぅの音も出ない…つかいきなり男っぽい声出せって無茶っスよ!?」

「男っぽい声って、声真似が得意かどうかでしょ?うちのアレがよく独り言で声変えながらブツブツ言ってたりしてるけど、やらせてみれば?」


再び由美と対戦を初めてたと思えば、別のキャラでハメ技を開始する姫華。もうハメ技はやめてやれよ…若干由美の心が折れ始めてるぞ。

とりあえず姫華から言われた通りに蘭華にやらせてみることにしたが、顔を赤くするだけで見せようとしてくれない。

普段は人に自分の裸とかを見せてくる癖に、変な所で恥ずかしがる奴だな。

逆に裸とかを見せるほうが恥ずかしいと思うんだが、もう姉貴や狂子のせいで逆にすら思えるようになってきた。


「恥ずかしくて出来ないです!先輩に私の変な声なんて聞かせたら恥ずかしくて死んじゃいます!」

「別に恥ずかしくて死ぬなんてないから安心しろ」

「早く喋ってみろ雌豚。私は忙しい」

「なんで先輩じゃないアナタに雌豚呼ばわりされないといけいないんですか⁉︎まだ先輩なら罵られるのはご褒美になるのに…でも、先輩に恥ずかしい姿を見られるのもまたありですか?」


ありかどうかは自分で決めてくれよ。


「じゃあいきます…蘭華、俺の子を72人産んでくれ。そして、全員に悪魔の名前をつけて一緒に育てよう」

「おお、かなりの手応えを感じた。発音と声質はハイドよりだけど、少し女性声優だと分かる声でもある感じがする…セリフはクソ過ぎて笑いすら出ないけど」

「俺を真似ての発言だとしたら、なんでソロモン72柱を混ぜてきた?まぁお前が悪魔好きなのは知ってるが」

「だって先輩は私にとっては悪魔以上の悪魔な存在なんです!!だからそこは拘るべきなんです‼︎これ以外にも先輩がインキュバスになったりするパターンも」


リミッターが外れたのか1人芝居を始める蘭華を無視して、俺は一応轟さんに連絡をしておいたが、電話の向こうから息が荒い声が聞こえてきたのでそっと電話を切った。

浩寺と蘭華がVRキャラクターを演じる事が確定したが、自分の考えたキャラクターデザインを求めて小さな抗争が勃発する。

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