戦国歴史小説におけるステータス論
なお、これを語りたかったためにこんなエッセイを始めたのだが、相変わらず迷走しているが気にしてはいけない。
時代小説、特に戦国時代小説においてゲーム『信長の野望』が与えた影響ははかりきれない。
そして、現在なろうにで書かれている戦国系仮想戦記や歴史小説もその影響を受けている。
もちろん、私の作品である、
『修羅の国九州のブラック戦国大名一門にチート転生したけど、周りが詰み過ぎてて史実どおりに討ち死にすらできないかもしれない』 http://ncode.syosetu.com/n2509cr/
もその影響下を免れない。
ダイレクト・マーケティング終わり。
では、そのゲームのステータスはどうやって作られているのか?
あくまで推測だが、なんとなく説明ができる方程式がある。
1)基準武将を決める
これはほぼ間違いがない。
織田信長・豊臣秀吉・徳川家康の三人だ。
また、地方ではその地方の覇者を基準にすることがある。
彼らを基準して今度は史実が洗い出される。
2)基準武将の戦歴から相手武将の相対的数値設定の決定
たとえば今川義元、たとえば浅井長政。
彼らの戦歴から基準武将をベースに、相手武将の数値が決められる。
これをとりあえず第二次基準武将としよう。
3)第二次基準武将の戦歴から第三次基準武将、第四次基準武将の設定
こうやって全国の武将の数値がおおまかに決められる。
信長・秀吉・家康が基準になるのは、彼らが全国規模で影響力を与えていたからに他ならない。
また、彼らの親世代も同じような流れで基準武将が作られてゆく。
4)歴史資料による修正
実は戦国史ですら近年の発見とかが相次いで、改定されている事が多い。
それにともなって武将の数値が改定されてたりする。
これらの考察から、基準武将に勝っている武将が高評価が与えられる。
つまり、武田信玄とかだ。
上杉謙信や島津一族のチートぶりもこれで説明ができる。
ここまでが前置きだ。
なんでこの話をここに入れたかというと、このジャンルほどステータスが大事なものが無いからだ。
戦国物で物語を進める場合、嫌でも信長・秀吉・家康との対峙が約束されている。
そのため、ゲームによって数値化された彼らを倒すために、こちらも主人公を数値化する必要があるからである。
戦国物において基本的に俺ツエーはない。
あるのは彼ら歴史武将達へのジャイアント・キリングなのだ。
だからこそ、絶対に歴史への敬意を忘れてはならない。