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「おかしい!」
おまわりさんの、くまのガミおじさんが言いました。
「シナリオ通りにいけば、まあちゃんは私の元にくるはずだ。」
「そうだそうだ!」
まわりのおまわりさんたちも言いました。ガミおじさんはさらに言います。
「神よ!作者よ!いったいどう言う事なのか、我らに仰せになってください!」
よし、では言いましょう。きつねのこん太がわたしたちをうらぎったのです。まあちゃんにわたしたちのことをふきこみました。そして、まあちゃんといっしょに、ただしいルートからのがれています。
「しかし、どうすればいい…我々はどこを探せばいいのだ!」
ごあんしんください。わたしはかたりべ。すべてをしっています。いまふたりがどこでなにをしているか、お見せしましょう。ふたりは、もりのなかの、のねずみのチータカのこやにつきました。
「ごめんくださーい…」
まあちゃんとこん太は、そういいながらこやのとびらをたたきます。チータカがあらわれました。チータカはかん高いこえでたずねました。
「どうしたの?まあちゃんにこん太くん。」
「追われているんです。匿って下さい!」
「おやまあ、ほんとう?二かいのへやの、じゅうたんの下にかくれががあるよ。ぬけあながたくさんあるからみつかってもだいじょうぶ。」
「ありがとうございます!」
ふたりは二かいにむかいました。そしてへやにいき、じゅうたんのしたのかくれがへのとびらをかくにんしました。かえすべきさつたばをひろげ、まあちゃんはこん太に言いました。
「どうする?」
「どうするって…にげるしかないじゃないか。」
「逃げて、逃げて、逃げ続けて、その先は?なんにもないじゃないの。」
「いや、諦めるな。きっと逃げ切れる。」
「本気で言ってるの?相手は作者よ。」
「しかし、物事に不可能はない!」
「でも…」
「作者の横暴を我々が許してはならない!私達は…生きている!」
こんなありさまです。まあばしょは分かりましたね?くまのガミおじさん。
「分かりました!」
ですから、みんなでとつげきしましょう。しかし、チータカ、いつのまにかくれがなんてものをつくっていましたね。ずるがしこいねずみです。みなさん、かくれがもしらべといてください。
「分かりました!」
しかし、まあちゃんをきずつけてはなりません。あのこは、ひろったおかねをかえす、だいじなやくめがのこってます。そのためにもまあちゃんはいかしておくのです。
「他の奴等は…」
ものがたりにとくにかんけいないはずですから、なにしようがかまいません。
「そうか…」
くまのガミおじさんはぐふぐふわらいました。ほかのおまわりさんもぐふぐふわらいました。かれらはガミおじさんにきたえられたせいえいぶたい、そのなも
「飛蝗隊!がんばるのだ!」
ガミおじさんが言うと、バッタたいのきょだいバッタたちははねをひろげ、いっせいにそらへととびだちました。はげしいはおとがひびき、そしてとおくはなれてしずかになりました。みんな、がんばってくれ、とガミおじさんはこころにねがいました。ごあんしんください。なにがどうなろうと、わたしにまかせればいいのです。わたしにこのせかいのそうぞうぬしですから。