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第七話、ギルド登録は波乱の予感? テンプレです


「……はぁ。なんか、街に入ってからの方が森の中より疲れる気がするよ、シロ」


『……主よ、我のせいではないぞ。あやつが勝手に我の尻尾を踏もうとしたのが悪いのだ』


そんな会話をしながら、私は手に入れたばかりの小さな金属板——**「冒険者ギルド証」**をまじまじと見つめた。

街のギルドでの登録は、まさに「異世界あるある」のフルコースだったよ……。


---


「いい? れいちゃん、まずはこの水晶に手を置いて、魔力を流してね。これが登録の儀式だから」


受付のお姉さんに言われるがまま、私は「えいっ」と気合を入れて水晶に手を触れた。

目指すは忍者! 魔力(理力)はフォースを信じるのみ!

……そしたら。


パリンッ!! カシャーン!!


「…………あ。割れた」


「「「ええええええええ!?」」」


ギルド中に響き渡る絶叫。お姉さんの顔が真っ青。

私、ただちょっとフォース(?)を込めただけだよ!? 神様、魔力「そこそこ多い」って言ってたじゃん! 「そこそこ」の基準がおかしいよ!


追い打ちをかけるように、「おいおい、ガキが何やってんだぁ?」なんてベタな絡み方をしてきた酔っ払いの冒険者さんがいたんだけど……。

足元にいた子犬サイズのシロを「なんだこのチビ犬は!」って蹴ろうとした瞬間。


ガブゥッ!!


「ぎゃああああああ! 俺のケツがぁぁぁ!!二つに割れた〜〜〜!」


ってどこの新喜劇やねん。


シロさん、容赦なくお尻を齧っちゃいました。

おかげでギルド内は一瞬で静まり返り、私は「水晶を割ったヤバいガキ」と「凶暴な白い犬を連れたネコミミ」として、ある意味最速で名前を売ることになったのです。(遠い目)


---


「……ごめんね、リナさん。色々とお騒がせしちゃって」


「ううん、いいのよ。あの水晶の代金は、さっきのゴブリン討伐の報奨金からギルドが引いてくれるって。……はい、これがれいちゃんの分の依頼料よ」


差し出されたのは、革の袋に入った数枚の銀貨と銅貨。


「わぁ……お金だ! 初任給だ! ありがとうございます、リナさん! これでリナさんに借りた入街税も返せます!」


「いいわよ、それはお守り代わりに持っておいて。……さて、今日はみんな疲れたし、宿に行きましょうか」


「宿! お風呂! お風呂ありますか!?」


私のネコミミが期待でピコピコと立ち上がる。

森の中で土埃にまみれたジャージ(と、その下のインナー)。肉球の間に挟まった枯れ葉。

乙女としては、一刻も早くさっぱりしたい!


「ええ、私たちの定宿は、魔石を使ったお湯が出るお風呂が自慢なのよ。ミナも、れいちゃんとお風呂に入りたそうにしてるしね」


「……れいちゃん……背中、流してあげるからね……(じゅるり)」


ミナさんの目が、ギルドの時よりギラついてる気がするけど、背に腹は代えられない!


「よし! シロは……あ、宿はペット可なのかな? 柴犬サイズなら大丈夫だよね?」


『……我を犬扱いするのは構わぬが、体を洗われるのは嫌いではないぞ、主よ』


シロまでノリノリだ!

私は日記を取り出し、歩きながら(危ないけど)今日の結果を書き込んだ。


*『○月×日。冒険者登録完了! 水晶は割れるもの。酔っ払いは齧られるもの。世界は意外と世知辛い。でも、今からお風呂! 異世界の湯船、期待値マックス!』*



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