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第六話:街に着くまでが冒険です(これ大事)


「いざ、人間の街へレッツゴー!」


リナさんたちの後について、森の道を進む私とシロ。道中、草むらからピョコッと顔を出した真っ白なウサギさんに、私は思わず声を上げちゃった。


「わぁ、可愛い! ぬいぐるみみたい……」


その瞬間。

ドゴォォォォン!!


「ぎゃふん!?」


シロの鋭い前足の一撃が、ウサギ(のいた場所)を粉砕した。あ、ウサギさん、間一髪で逃げたみたい。


『主よ……。あんな弱々しいネズミの親玉などより、我の方が一億倍は可愛くてかっこいいぞ。……だろう?』


「シロ、もしかして……ヤキモチ? ぷぷっ、伝説のフェンリル様がウサギに嫉妬しちゃうなんて、ういやつじゃのう!」


『う、ういやつとか言うな! 秩序を守っただけだ!』


尻尾をブンブン振って照れるシロ。可愛いなぁ。

その後も、野生のウルフの群れが「ガルー!」って出てきたけど、シロが前に出て「ガウッ(我の主に手を出すな!)」って一喝したら、みんな「サーセン!」って感じで逃げていったよ。忍犬、マジ有能。


---


そうこうしているうちに、見えてきたのは巨大な石造りの壁!


「うっわー、高い! 進撃のなんちゃらに出てきそう!」


リナさんが教えてくれたけど、この辺りは魔物が多いから、これくらい塀を高くしないと安心できないんだって。

でも、門の前に着いた途端、槍を持った門番さんが顔を真っ青にして叫んだ。


「止まれ! なんだ、そのバカでかい魔物は! そんな危険なもん、街に入れられるか!」


「ごもっともです!」

思わず門番さんに一票入れちゃった。だって今のシロ、軽トラくらいのサイズあるもん。


「ねぇシロ、忍術……じゃなくて魔法とかで、小さくなれたり……する?」


『……小さくなるだと? 我にそんな可愛い真似をしろと申すか?』


「お願い! このままだとお家(街)に入れないの。子犬……せめて柴犬サイズくらいにならない?」


『ふん……。主の頼みとあれば、致し方ない。……はぁっ!』


ボフンッ! と煙が上がったかと思うと……。

そこには、私の膝丈くらいになった「真っ白な秋田犬っぽいの」が!


「きゃあああ! 可愛い! ぬいぐるみ感が増した! 抱っこしたい!」


『……主、調子に乗るなよ。これでも中身は最強の……むぐっ!?』


シロの口に、持っていた干し肉(ウエストバッグから出てきた)を突っ込んで黙らせる。


「さて、門番さん! これでもダメですか?」


「う……。まあ、それなら……。だが次は、身分証明書の提示だ。もしくは入街税として銀貨一枚を払ってもらおう」


「…………。みぶんしょーめーしょ?」


何それ、おいしいの?

……あ。神様、私に「スマホ」も「マイナンバーカード」も持たせてくれてないじゃん!

しかも銀貨一枚って……リナさん曰く、だいたい1,000円くらい。


「う、うぅ……。無一文のネコミミ女子に、1,000円の壁は高いよ……。おにぎりはあるけど、日本円は使えないよね……」


ショボーンと耳を垂らす私。すると、後ろからリナさんがポンと肩を叩いてくれた。


「大丈夫だよ、れいちゃん。命を助けてもらったお礼だもん、入街税くらい私が立て替えてあげる」


「リナさん……! 後光が見える、天使だ、いや、イケメンすぎる! ありがとうございます、一生ついていきます!(街に入るまで)」


ミナさんも横で「街に入ったら、もっとれいちゃんをもふもふさせてね……」と怪しい笑みを浮かべてるけど、今は気にしない!


こうして私は、リナさんに(お金を)抱えられ、無事に人間の街へと一歩を踏み出したのです!


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