表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/7

第五話、どっかのお姫様のように・・・あう、噛んじゃった


「……オ、オゲがはありませんか?」


「噛んじゃったぁぁぁ!!」

もう、私のバカバカ! せっかくどっかの映画の姫様っぽく、凛として颯爽と登場したのに!

恥ずかしすぎて尻尾がピンと逆立っちゃったじゃない。


「あ、今のなし! 取り消し! 怪我はありませんか、冒険者の皆さん!」


言い直した私を、リーダー格の戦士、リナさんが信じられないものを見るような目で見つめてる。……あ、私じゃなくて後ろのシロを見てるのか。


「その……伝説のフェンリルを、あなたが? 従えてるの……? 一体何者なの……!?」


「え? ああ、これ? 散歩中に懐かれた忍犬(自称女子)のシロだよ。怖くないから大丈夫!」


『主よ……「これ」とは何だ。あと我を犬と呼ぶなと……』


シロが呆れてるけど無視!

リナさんは、シュッとしてて頑丈そうな鎧が似合う、かっこいいお姉さん。すごく礼儀正しそうだけど、今は顔が引き攣ってる。


「……と、とにかく助けてくれてありがとう! 君、こんな危険な森に一人で……ここに住んでるの? もしよかったら、お礼もしたいし、私たちの街に来ない?」


「街! 行く行く、行きます! 美味しいもの食べたいです!」


即答。だって森の中はお腹は満たせても、甘いお菓子とかないんだもん。

すると、横にいたおとなしそうな魔法使いの子(名前聞きそびれた、無口キャラかな?)がコクコクと頷いてる。

……あれ? スカウターの子がいない。と思ったら、木の上で周囲を警戒してた。仕事が早い。アウトドア派の引きこもり……じゃなくて、プロの動きだ!


と、感心してたその時。


「…………可愛い。ねぇ、そのお耳、触っていい……?」


「え? あ、ちょっ……」


返事をする間もなかった。

神官のミナさんが、さっきまでの恐怖はどこへやら、信じられない瞬発力で私にダイブ!


「ふにゃああぁぁっ!? ちょっと、ミナさん! 近い、近いよぉ!」


「んんん……柔らかい、温かい……本物……。これ、神の造形……」


ミナさん、さっきまで祈ってた聖職者だよね!?

目がガチだよ! 何かに目覚めちゃってるよ!

ネコミミを両手でもふもふ、ぷにぷにされて、私の背骨に電気が走る。


「や、やめ……あ、そこ、ちょっと気持ちいい……じゃなくて! 私は忍者! 油断大敵なんだから! 忍法・いないいないばあ(気配隠蔽)!」


スルリとミナさんの腕から抜け出して、シロの影に隠れる。


「ふぅ……危なかった。ミナさん、意外な素早さ。これぞ天性のテイマー(私じゃない方)の資質……?」


『主……。自称忍者が、初対面の神官に組み敷かれてどうする』


「うるさいよシロ! 反応しちゃうのは猫の特性なんだから仕方ないでしょ!」


私は日記帳に、逃げながら殴り書きをした。


*『○月×日。人間の街へ行くことにした。戦士のリナさんは頼りになりそう。魔法使いの子は静か。スカウターの子は消えるのが得意。そして神官のミナさんは……ある種、ゴブリンより危険かもしれない。耳は死守せねば』*


「よし、リナさん! 街まで案内お願いします! 私、各務れい。れいちゃんって呼んでね!」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ