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ゴブリン、襲来!……と、衝撃の事実(女子会?)


「シロ、止まって! あの茂みの向こう、何か騒がしくない?」


シロの背中の上でピコピコと耳を立てると、金属がぶつかり合う音と、嫌な感じの下品な笑い声が聞こえてきた。

こっそり覗いてみると……そこには、いかにも「異世界の冒険者です!」って感じの女の子4人パーティーが!


「あ、あれは……! 剣士さんに、魔法使いさん、スカウトさんに神官さん。テンプレート通りのパーティーだ! でも、囲まれてる……あの緑色の醜悪な連中……ゴブリンだよね?」


腰を落としてニヤニヤと距離を詰めるゴブリンたち。

その目は明らかに、戦い以外の「不純な動機」でギラついている。


「間違いない。あれは女の子を攫って、あんなことやこんなことをするだけのレイプ魔ゴブリンだ……!」


『……あるじよ。お主、知識が偏っておらぬか?』


シロが呆れたような声でツッコミを入れてきた。


「え? だって、ネットの掲示板とか漫画だと、ゴブリンってそういう雑魚キャラって認識だよ?」


『偏っておる。あれでも群れれば森の脅威よ。……まあ、あやつらが数の暴力に無力なのは確かだがな』


「『暴力に無力』……プププ! シロ、今ギャグ言った? 意外とオヤジギャグとか好きなタイプ?」


『……。主、我に対して何か失礼なことを考えておらぬか? ちなみに言っておくが、我は「メス」じゃぞ』


「…………ええええっ!? シロ、女の子だったの!?」


衝撃の事実! こんなにカッコいいのに女子だったなんて!

いや、でも今は驚いてる場合じゃない。冒険者の女の子たちがピンチなんだから!


「あ、いっけなーい! 助けないと! でも私、武器ないんだよね……。よし! 行けっ、シロ! 蹴散らしちゃえ!」


『……主の他力本願っぷりには恐れ入るが、致し方あるまい。我の食事を邪魔した報い、受けさせてくれるわ!』


シロが、銀色の閃光となって飛び出した。


「ギャッ!?」「ギギィ!?」


さっきまで下品な声を上げていたゴブリンたちが、次々と白い嵐に飲み込まれていく。

噛みつき、鋭い爪の一振り、そして圧倒的な巨体によるプレス!

武器なんていらない。シロそのものが、歩く戦略兵器だった。


「わぁ……。蹂躙、っていう言葉がこれほど似合う光景もないね」


私は安全な場所から、シロの無双っぷりを眺めながら日記を取り出した。


『○月×日。冒険者の女の子たちがゴブリンに囲まれていたので、シロにお願いして助けてもらった。あと、シロは女の子だった。これからはシロちゃんって呼んだほうがいいのかな?』


一通りゴブリンをひき肉(?)に変えたシロが、悠々と戻ってくる。

その後ろでは、腰を抜かした冒険者の女の子たちが、口をあんぐりと開けてこちらを見ていた。


「よし、ここは忍者らしく、颯爽と登場して恩を売っておこう!」


私はシロの背中からひょいっと飛び降り、彼女たちの方へ歩き出した。


「お怪我はありませんか? 冒険者のみなさん!」



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