表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/3

第一話:ネコミミ異世界転生日記、はじまるよ!


「……えー。コホン。やっぱり最初からお話ししないとだね。読者の皆様、準備はいい? 私は各務(カガミ)れい、ちょっとかわいい女の子だよ。私の激動の半生(13年+ちょっと)を語っていい?いいよね。語っちゃうよ!」


事の起こり——ああ、なんて古風で素敵な響き!私が「忍者修行」(という名の、ただの早朝自然公園お散歩)に出かけた時のこと。

朝早かったからね、朝食代わりに持ってきてた「れいちゃん特製おにぎり」を取り出したその時!


「ああっ! すってんころりん!?」


おにぎりが、まるで意思を持っているかのように転がる、転がる、さらに転がる! どこの童話だよ!

そして、その先にはなぜか、昼間なのに星空より真っ暗な「黒い穴」。


「おにぎり待てーーっ! ……って、ひぎゃあああああ!?」


そのまま私も、盛大に、重力に従って、ダイブ!

……で、気づいたら真っ白な空間に、自称・神様って人がいたわけ。

「あたしゃ神様だ、偉いんだぞ」なーんて、おじいちゃんみたいな口調で偉そうにしてたから……。


「おにぎり、返さんかい!ワレ!なめとんのかい!」


渾身の回し蹴り!ゲシッ!。ぺちって音しかしなかった。

食べ物の恨みは、親兄弟をも殺すのだ。覚えておきなさい、神様。

そしたらその神様、鼻血出しながら(イメージね)「申し訳ございませーん!」って土下座しちゃって。

「異世界に転生させるから! おまけも超つけるから! 許して、蹴らないでぇ!」って。


ふん、私は海より広い心を持ってるからね、そこまで言うなら許してあげなくもないよ。


……で、現在(いま)


「……ここは、見たことのない空だ(キリッ)」


よし、言った! 異世界転生のノルマ達成!

でも……正直に言っていい?

「空はどこまで行っても空だよ! 青いよ!雲は白いよ、 違いなんてわかるわけないじゃん!」


それに都会っ子の私に、空のグラデーションの違いなんて無理難題だって。

そんなことより、私の身体に一大事が起きてるわけ。

頭にはピコピコ動く猫耳。お尻にはシュルシュル動く黒い尻尾。

爪が出し入れできるよ!


高天原たかまがはら……だっけ? 古事記? 日本書紀? そんな世界って言ってたけど……ネコミミ娘がいる日本神話って、それどこの同人誌?」


自称・神様の説明不足を呪いながら、私はふかふかの草の上に座り込んだ。

すると……。


「ぐ〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ」


鳴った。乙女のお腹が、森に響き渡るレベルで鳴っちゃった。

「そういえば、ウエストバッグにおまけ入れるって言ってたっけ……。まさか空っぽじゃないよね?」


ガサゴソと腰のバッグを漁ってみる。

……あった!!


「……おにぎりだぁぁぁ! 鮭とワカメの絶妙なマッチング! しかもまだ温かい気がする。神様、意外と気が利くじゃない」


パクッ、ともぐもぐタイム。美味しい。塩加減が身体に染みる。

食べながらバッグの奥をさらに探ると、何やら時代劇に出てくるような古い「本」と、「携帯用の筆と硯」が出てきた。なんか、それっぽいよ、ぽいよ。


「なになに? 表紙には……『日記』? 中身は真っ白じゃん。これに修行の記録を書けってこと? ……って、えええええ!?」


私は思わず、おにぎりを喉に詰めそうになった。

「お金は!? 着替えは!? 13歳の女の子に必要なものは他にもたくさんあるでしょーが!」


でも、おかしい。

この小さなウエストバッグ、手を突っ込むとどこまでも入っていく。

肘まで入る。肩まで入る。……え、これ、もしかして底がない?


「……深淵が見える。このバッグ、中身が宇宙だわ」

色即是空だわ。


おにぎりを完食した私は、筆をぺろっと舐めて、真っ白な日記の1ページ目にこう記すことに決めた。

『○月×日。おにぎりを追いかけて異世界に来ました。とりあえず、お腹はいっぱい。ネコミミは、意外と可愛い』


「よしっ! 腹ごしらえも済んだし、日記のネタ探しに行きますか!」


私はピコピコと耳を動かし、誰かいないか「気配察知」をしてみた。

……くんくん。

どこからか、おにぎり以外の「いい匂い」がしてくる気がする!


「さて、れいちゃんの初・住人遭遇か?、いっちゃう?」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ