第3話 涙
堀井と河田はターフビジョンを見ていた、2頭の鼻が決勝戦に向けてゆっくりと動いていく。
ビジョンに結果が映し出され、場内に歓声が響いた。
「1着はグロリアドーロ!ついに2勝目を上げましたグロリアドーロです、鞍上は近藤流清騎手今年12勝目!2着にルフティベア三着にはガンコチャンです!」
その瞬間河田の目には涙が広がった、河田は自分がなぜ涙を流してるかは分からなかったがこれだけは分かる。
「―――あいつの......あいつの可能性が広がった!!!!!」
涙を流す河田の肩に堀井が手を置く。
「まずはおめでとう、しかし勝ったのはOPクラスだ、そこで......」
堀井は言った。
「次はGⅠを勝利しろ、もちろんグロリアでだ、7歳までにGⅠの1つや2つ勝ってくれればお前を認めてやるよ。ただしGⅠを勝てないまま7歳超えたら......分かってんだろうな。」
河田は涙を拭いて一言「わかりました!」
その日の夕方の空はいつもより一段ときれいな赤が広がっていた
※前話(第二話 勝利)での誤字
「最高峰シンガリにグロリアドーロ近藤流清目指すは初勝利。」でグロリアが新馬戦を勝利しているのにもかかわらず初勝利と表記してしまいました。現在修正してあります。本当にすいませんでした。