第13話 放牧
「いってらっしゃい」
河田はそう言うと馬運車の扉を締めてグロリアを見送った、グロリアはこれから北海道の放牧地へと向かっていく。
「さてと...俺は今までのレースの研究でもすっか。」
河田はグロリアのレースをみていく内に一つ気づいたことがあった。
「あいつ走りたくないときはいつも終始右手前なんだ」
右手前とは走るときに左足より先に右足が出る走り方を言う、通常なら右手前と左手前を交代させながら走るのが一番ベストで疲れにくい走り方だ。
「しかも走りたくない時にいっつも内ラチ側を向いてるし馬場入場の時も大体コースに入るときに頭を三回ほど振っている。」
コレをうまく利用できればあいつの走りを引き出せるしそれによって戦法も見極めれるかもしれない。
「とりあえず今日はジャパンカップの日だし俺はテレビでラストフォーリアを見守ってやるか。」
ラストウォーリアは栗東の鳳翔厩舎所属の牡馬でGⅠ3勝でその他にも2着3回の実績のある名馬である、河田が騎手を懲戒解雇された時にこの馬がひたむきに頑張り有馬記念を勝利した際に勇気づけられたこともあり思い入れのある馬である。
《GⅠ3勝のラストウォーリアと一昨年のダービー馬グロリアムスターの二頭はラストの栄光を迎える事ができるか、そして同じく栄光を目指す二冠馬ヴァヴェガと欧州から参戦のセルティックスケルトンとドゥードゥードゥナとその他多数の名だたる名馬たちが府中の王道12ハロンで雌雄を決します。最後に16番のゴドルフィンメアが収まって、夢の在り処へいざゆこう!ジャパンカップスタート!!!!!!!》




