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やっと腐肉の仕分けが終わり、4人を生還させるための儀式が厳かに行われる。
神官長の祈りに応えるように、天から七色の光が神殿の儀式の間一体に降り注ぎ、何事もなく無事に儀式が成功した...と関係者達は安堵の溜息を漏らすのであった。
しかし、待っていたのは新しい阿鼻叫喚の地獄であった。
何故自分を生き返らせたのか、何故そのままにしておいてくれなかったのかと、4人はそれぞれに発狂し、どうにかして自死しようと暴れるので、協会の地下にある牢で両手両足を拘束しておくしかできなくなってしまったのである。
協会の地下には24時間、狂ってしまった勇者一行の叫びが響き渡る。
リュシーもその1人である。
リュシーは名門グラシア魔法学院を主席で卒業した才女であり、氷のようなアイスブロンドの髪に燃えるように真っ赤な瞳が印象的な知的な美少女であった。
あったのだが。
彼女は顔の欠損が酷かった為に、顔半分の皮膚が無く、筋肉が露出していて常に耐え難い痛みに襲われていた。側頭部の骨も無いため、脳が落ちないように金属で保護してある状態である。
手足は魔法の義手義足を使って見た目は元と変わらぬように見えるが、両手足がブレイドドラゴンによって獄炎の炎で焼け落ちたことがずっと頭の中から消えず、激しい幻肢痛が常に襲い、過酷な旅の記憶を思い返し、自らの顔を悲観しては、殺してくれと泣きながら懇願するのである。
顔の半分には筋肉のみで瞼が無いため、常に目の乾きと涙が筋肉を伝う痛み、動く度に不快に金属の中で揺れ動く脳の振動を感じては絶望とおぞましさで嘔吐き続ける。




