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4・「新」~復讐者

「疲れている?」


夢。久しぶりに兄の夢を見た。死んでしまった兄の夢だ。ひどい夢だ。


「なんで・・・・・・今になって」


寝起きの顔を手で拭いながら、昨日酔い覚ましに飲んだままのグラスの水を煽った。温い水だ。


「何かの暗示か?」


顎に手を当てて考える。その時、自室のドアが開いた。


「失礼しま、失礼しました!」


だが、入室してきた部下は慌てて部屋から出ていってしまったのだろう?


「・・・・・・ああ」


そういえば、私は寝間着を着ていない。下着姿というやつだ。やれやれ、酔った時の悪い癖だな。




「すまなかったなクリス。目に悪いものを見せてしまった」


私は服を着てから部下、クリスに入室してもらい。謝罪をした。


「いえ、その、隊長の寝起き姿は」


顔を真っ赤にして下を向くクリス。こんな姿をみると少々悪戯心が芽生えてしまう。これも悪い癖だな。


「姿は? 魅力的だとでも?」


「そ・・・・・・はい」


「可愛い事を言う」


そっと抱き寄せて頬にキスをする。


「あ」


クリスは染まった頬に手を当てて声を漏らした。

いかんな、好意を持たれている事はわかっているがこれはやり過ぎたかもしれんな。


「すまない」


「い、いえ」






「で、私になにか用かな?」


「あ、は、はい! 上層部からの命令を伝えに参りました!」


「命令?」


「はい」


クリスは小脇に抱えた紙束の一枚を読み上げた。


「本日を以て、〔スピリング少隊〕の辺境警備任務を解任。続いて、〔パープル・ハント〕への参加を命ずる」


「・・・・・・了解した。クリス、すまないが少し、部屋を出ていってくれないか」


「はっ、失礼しました」


クリスは規律正しい敬礼と共に退室した。






「〔パープル・ハント〕か」


私の元にこの作戦が・・・・・・。何の因果かな。


「あの「女」を」


こんな顔はクリスには見せられないな。酷く、醜いに違いない。


「この手で」


あの夢は予兆だったのかもしれん。


「消すときがきたか」


命令とはかけ離れるだろうが、「不可抗力」とは起こるもの。その後は、知らない。





〔テリー〕をたぶらかしたあの「女」に、鉄槌を降す。


この私 〔ハンク・ホールド〕の手によって!!





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