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【シン屋根裏の散歩者】  作者: 石田ヨネ
第二章 調査、刺青のローションの恐怖

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8 ウザいぞ、理可氏




          (3)




 その後のこと。

 屋根裏というか天井裏にて、綾羅木定祐と上市理可のふたりは、怪人たちの追跡を続けていた。

 そして、ついに――

 ふたりは、彼らを追い詰める。

「ひっ、ひぃぃ!!」

「なっ、何なんだよ!? アンタたちゃァ!?」

怪人たちは必死で逃げるものの、すでに追いつかれており、

「おしゃァァッ!! テンション上がてきたァァッ!! 暖かいお風呂でエチするんだ!! ろ!! なァッ!!」

 と、完全にヤケクソモード――!! いや、戦闘モードに覚醒した綾羅木定祐が怪人たちを両腕でロックする!!

「グ、ワシッ!?」

「ブヘラ!?」

 と、怪人たちから奇声があがる!!

 そのまま、綾羅木定祐は怪人たちもろとも!! 天井板をすり抜け、


 ――ドッスン――!! 


 と、下の階の、ベッドの上に落ちてしまう!!

 同時に、

「あっ!? あびゃぁぁッ!!」

 と、ソファーでポテチを食っていた、ダイナミックな髪型かつ銀髪かつ若い男が驚愕して叫び、

「えぇ”~!? 何これ”!? 何これ”~!? 意味わかんないんだけどぉ”~!?」

 と、男の相方であろう――!! 顔の整った女が、まるで女装男子のようなハスキーな地の声で驚いてみせる!!

「えッ――!? 何!? 今の声ッ!?」

 銀髪男が、さらに驚愕する。

 また、そんなカップルたちをよそに、綾羅木定祐が怪人たちに迫る。

「おい、てめぇら……」

「「ひっ、ひぃっ!?」」

 ビクリ――!! と怯える怪人たちに、綾羅木定祐が怒りの形相で、

「てめぇらのせいで……、二回も、男のいなりにつっこむことになっただろがッ!!」

「お、俺たちは、しっ、知らないぜッ!! そんなこと!!」

「い、いなりにつっこんだって!? いったいどういうこったい!? らっしゃい!!」

「アレよッ!! 【いなりが入ってない】じゃなくて、【いなりに入ってますやん】!! ――的な!!」

「やかましいわい!!」

 と、困惑する怪人たちと、うるさい上市理可と、イライラモードの綾羅木定祐とが喋るのが重なる!!

 そうしながらも、

「これでも喰らっとけや!! てめぇら!!」


 ――シュババッ――!!!


 と、綾羅木定祐がいつの間にか――!! 魔界植物の蔓を召還して放つ!!

「「げばぁぁッー!!」」

 怪人たちが、魔界植物に拘束されて叫ぶ!!

「まったく、手間をかけさせやがって――!、 おい、コラ!! お前ら、一体全体、屋根裏、天井裏で何をしようとしていた!?」

 綾羅木定祐と、

「ねー!! ねー!! 何しようとしてたんですか!! 何しようとしてたんですかー!!」

 と、うるさく、かつ微妙にウザく上市理可が問いついめる。

「な、何って……、そ、その、特には、」

「そ、そうだぜ!! 俺たちゃ、特に何もしようとしてないぜ!!」

「何? 何も目的がないのに、こんなラブ・ホの天井裏にいたんですかー!! そんなわけないと思うんですが!! それは!!」

「ほんと、嘘つくなよ、お前たち? 天井裏から、【小型の爆弾】を、下の階の人間の【口】の中に落とそうとしてたんじゃないのか? カップルを、爆殺するために」

 と、微妙にうっとうしい上市理可の横、綾羅木定祐が怒りをぶつけながら、いちおう、まともに怪人たちを訊問しようとするも、

「ば、爆殺だって……?」

「な、何のこと、ぜ……?」

 と、怪人たちは、ポカン……として見せる。

 そうしていると、

「ああ”? とぼけるなよ? じゃあ、【そいつ】は何よ?」

 と、綾羅木定祐は、彼らが持っていた“ある物”に気がつく。

 小型の、電子機器のようなナニカ――

「い、いやぁ……、こ、こいつは、そのぉ……」

 ハクビシンの怪人が、動揺すると、

「これ? カメラじゃない?」

 と、上市理可が確認した。


 すると、

「す、すんません!!」

 と、ネズミの怪人のほうが、突然に謝ってきた。

「あん? どういうことよ?」

 綾羅木定祐が、顔をしかめる。

「す、すんません、……う、嘘ついてました!!」

「え? 嘘ついてたんですか!! 嘘ついてたんですかー!!」

「そ、その……、自分たち、天井裏から、盗撮モノを撮ろうとしていただけなんです……」

「え? 盗撮モノを撮ろうとしてたんですか? 盗撮モノなんか撮ろうとしてたんですか!! それは、どういう系統なんですか!!」

「おい、ウザいぞ、理可氏」

 と、微妙にウザい――、いや、だいぶウザい上市理可を、綾羅木定祐がスルーさせながら、

「そ、それで……、ちょっと、一儲けしようとしていただけですぜ。か、堪忍してくだせえ……」

「はぁ……、何だ? すると、お前たちじゃないのかよ? 例の、【連続爆殺事件】に関与してるのは」

 と、気の抜けた相槌をしながら、聞いた。

「だ、だから……、ば、爆殺って、何のことですぜ?」

 ハクビシンの怪人が、聞き返す。

 その様子からは、確かに、本当に関与していないように見える。


「いや、さっき言っただろ? 屋根裏、天井裏で、穴から爆弾を、下で寝てる人間の口の中に落とし、爆殺したと思われる手口の連続事件――。知らないか?」

「く、口の中に爆弾を落とし、爆殺……? あ、ああ……!!」

「た、確かにッ……!! SNSで流れてきたな、そんな事件」

 とここで、怪人たちは思い出す。

 数件続いている特異な事件のため、センシティブではあるものの、様々な媒体で、いちおうニュースにはなっていた。

 しかし、

「で、ですがッ……、それは、俺たちではないですぜ?」

「そ、それに、その……、口の中に、爆弾を落とされたんですよね? 寝ているところに?」

 と、やはり怪人たちは否定する。

 また、その様子からは、嘘をついているようには見えなかった。

 そんな彼らに、上市理可が、

「まあ、いちおう、そういう仮説ね。屋根う――、天井裏から穴を開けて、そこから、ちっちゃい爆弾を落として」

「いやいや!! そんな、ピンポイントで爆弾なんて、落とせませんよっ!! 自分ら!!」

「そ、それに、ここのカップル連中っちゃあ……、今からが、盛り上がる時ですぜ!! そんな、あっちゃこっちゃと、動くのを――、口に、ピンポイントになんて……、どだい、無理な話ですぜ!!」

「そっかぁ……、今から、プレイだもんね」

 と、怪人たちから返ってきた言葉に、納得する。



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