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01 【シン屋根裏の散歩者】   作者: 非常口どん八
第三章 調査、GOGO郷田歯科

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13 クソどら焼きクソダヌキ

 上市理可は、しぶしぶと、

「はぁ、仕方ないですねぇ。私たちの、仮説なんですけど……、まあ、そのぉ……、昨夜、新宿のラブ・ホで調査していたとき、怪人たちとともに、盛り併せたカップルたちと話しましてね」

「「やっぱり、アンタたちか、昨夜の犯人は……。てか、盛り併せた、とは?」」

 と、碇賀元と賽賀忍のツッコミが入りながら、

「それで、どんな話よ?」

「そうよ、はぁくしてよ」

「はぁ、その話の中で、出てきたのがですね……、もし、犯人が、“シン屋根裏の散歩者的なナニカ”だとすると……、その、犯人とされる存在は、私たち人間のようなサイズで想定される者ではなくて……、もしかすると、ネズミかなんかの小動物のように、“小っちゃいナニカ”なんじゃないか、って――」

「「「「ち、小っちゃいナニカ――?」」」」

 数人の声が重なった。

 間をおいて、

「はぁ、ん? 小っちゃいナニカ、だと……?」

 と、中年刑事が、胡散くさそうな顔をした。

 そこへ、綾羅木定祐が、

「まあ、言葉のままだ。最初は、私らも、犯人というのは人間の異能力者か、あるいはラブホにいた怪人のように、一定の大きさを持った怪人・怪物だと想定していたのだがな……、ラブホの怪人たちが言うには、“そんな怪人の見聞”はない、知らないとのことだ。それから、異能力者が犯人という可能性も、まだ残っているが……、もし、そのような異能力者が犯人であれば、あのクソどら焼きクソダヌキの妖力で調べたときに、“何かそれらしい痕跡”が引っかかる可能性が高いだろう」

「クソが、二回ついてますやん」

「てか、タヌキじゃなくて、妖狐じゃないの? どんだけ嫌いなの」

 と、碇賀元と賽賀忍がつっこむ。


 また代わって、上市理可が、

「それで、そう考えるとすると……、犯人が、“小っちゃいナニカ”だと仮定すると、都合がいいんじゃないか――、って話ですね。犯人として、そんな小っちゃい存在を想定してなかったゆえに、クソダヌキの、妖力を使った調査にも引っかかりませんし……、それに、“小っちゃいナニカ”だとすると、目立つこともなく、簡単に屋根裏・天井裏に侵入することも、可能になるんじゃないんですかね」

「「「は、ぁ……?」」」

 と、刑事たちが、微妙な表情をしながら、

「はん! アホ、くさっ! そんな、ネコかネズミが屋根裏に侵入して、ガイシャの“口”の、ちょうど真上に“穴”を開け、“爆弾”を、ピンポイントで“口”に狙うってわけか――? “アイツ”らに、そんな器用な芸当できるかよ! なあ? 群麻、無二屋!」

「「は、はいっ!」」

 と、中年刑事に言われ、群麻と無二屋があわてて返事する。

 そこへ、綾羅木定祐が、

「いや、アンタたちの、“詰め物爆弾”ってのも、けっこうトンデモだけどな」

「ああ”? 何だと?」

「だって、そうじゃないかね? それに、もし、その詰め物か差し歯に爆弾が入っているとしても、だ――。じゃあ? 天井の“穴”は、何なん――? って、話にならないか?」

「フン、うるせぇな……。そいつも、郷田を調べているうちに、分かるだろうが!」

 綾羅木定祐と中年刑事が、バチバチになろうとするのを、

「ま、まあまあ、お二人さんっ、」

 と、碇賀元が、間に入って制止する。

 横から、賽賀忍が、

「それに、その、『シン屋根裏の散歩者は小っちゃいナニカ説』って、ネコやネズミとかにとらわれず……、“もっと違うナニカ”を考えると、わりと、可能性としては、あるんじゃないかな? 知らないけど」

「うんっ! これだよ! 私らが可能性として考えているのは」

 と、綾羅木定祐が、その言葉に便乗していると、

「フン。なら、お前たちで、勝手に調査しとけよ。その、“小っちゃいナニカが犯人”とかいう、ふざけくさった説を。俺たちは、郷田が関与している方向で調べるからな、なあ? 群麻、無二屋!」

「「は、はいっ……!」」




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