第5話 研究の面影
第5話 研究の面影
(貴):戸坂さん、どんな所ですか?
(戸):かなりボロボロなんだけど、造りは
頑丈にみえる建物だよ。
(貴):大きいですか?
(戸):まあまあかな。
(愛):家くらいかな。
(貴):へ〜。
(戸):着いた。ここだよ。
(貴)(ね):おお。
(彩):(なんでハモってるんだよ。)
(戸):入るぞ。
(貴):広いなぁ。何人かに分かれますか?
(戸):そ、そうだな。あまり良くはないが。
じゃあ、愛奈ちゃんと紗季ちゃんのペア、
ねねちゃんとののちゃんのペア、俺と彩華
ちゃんのペア、貴哉くんはゾンビへの警戒をしてて。
(戸以外):はーい。
(ナ):こちらは愛奈紗季ペア。
(愛):ずいぶん廃れてるわ。
(紗):あれ何?
(愛):あれ?あれは……、割れた皿かな?
(紗):ふーん。
(ナ):こちらはねねののペア。
(ね):なんか寒くない?
(の):そう?うぅーん?まあまあかな。
(ね):プルプルプルプル。
(の):落ち着いて、ねね。
(ナ):こちらは彩華戸坂ペア。
(戸):ここは……研究所みたいだなぁ。
(彩):これは、書類?何が書いてあるかな?
……………!(え?何これ、貴哉くんについて
書いてある。ゾンビと貴哉くんの関係が。)
(戸):何かあった?
(彩):(あ、どうしよう。まだ言わない方が
いいかも。)何もないです。
(戸):そうか。
(彩):(この資料、見れば見るほど貴哉くんの
行動に納得がいく。)
(ナ):合流直前の貴哉サイド。
(貴):(ゾンビの跡がある。この荒れ方はゾンビが来た跡だな。しかも中から出てきたようにも見える。……つまり、造ってたのか。
誰かが、ゾンビを造りこの世界に変えたのか。俺の事も。)
(ナ):合流。
(戸):何かあった?
(愛):非常食の乾パンがありました。10個
ですが。
(戸):おお。
(紗):私が見つけたんですよ。
(戸):いいね。
(ね):こっちには何もないです。
(戸):そうか。こっちも特になかった。
(貴):ゾンビはいなかったが、ここでゾンビが
造られていたみたいですよ。
(貴以外):え〜〜〜!
(ゾ):グォー!ウォー!
(戸):うわっ!出た!
(彩):貴哉くんの後ろに行きますよ!
(彩と貴以外):はい!
(貴):一匹だけか?一匹だけなんて珍しい。
おりゃ!あぶね!とりゃ!
(ゾ):ウォ!
(貴):あ、やっぱりいた。でも逃げたか。
(あいつ、仲間を囮にして様子を見たのか?
頭がいい奴もいるのか。)皆!もう大丈夫
ですよ!
(戸):OK、貴哉くんやっぱり凄いな。
(彩):(貴哉くん、どれくらい分かってるん
だろう。ゾンビを倒せる理由と食べる理由。
そのうち聞いてみるか。)
(ナ):場面は変わり、とある研究所。1人の
研究者が数匹のゾンビを牢屋に閉じ込め、
観察していた。
渋野木聡太(渋):素晴らしい!こんなにも
成長するとは……!
進化ゾンビ(進ゾ):ウォッオッオッ。お、俺。
(渋):おお。俺と言ったぞ。
(ナ):渋野木の目的は何なのか。何故ゾンビを
創ったのか。そして俺と言ったゾンビは
他のゾンビとどう違うのか。次回、2115年に生きる者たち、第6話、確実なこと。
第5話 完